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みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

カサブランカが咲きました!/レッドとイエローとオリエンタル系白も。

2008-07-22 00:00:56 | 花/美しいもの
今年もカサブランカが咲きました!

例年より数日早い開花で、全部咲けば40輪ほどです。



昨年植えた一株は、
茎が帯状になって、15輪も花をつけています
3年前に植えた球根は、茎が細くなって、
花の重みで折れたので、部屋の中に活けています。

一昨日、一輪だけ咲いたのですが、
昨日はみるみるうちに、開花していきます。


開くと同時に、むせ返るような芳香を放っています。
  

まっ白で、優雅で、ゴージャスで、それでいて、うつむきに咲くさまは、
どこかはかなげで、ことばもなく見とれています。
  

  

一足先に咲いたのは、鉢植えのイエローカサブランカ。
「カサブランカ」は、「カサ=白い」「ブランカ=家」というスペイン語ですから、
ほんとは白い花だけをカサブランカというのですが、
花の形や咲き方はカサブランカと同じで、クリーム色です。
  
正式な品種名は「コンカドール」。

こちらはやはり鉢植えの「レッドカサブランカ」。


  


庭の岩の後ろには、見上げるほどのオリエンタル系の白い百合も。
2メートル以上もあるでしょうか、


マキノキに登っているノウゼンカズラまで届きそうです。
花はカサブランカより大きいくらいで、少し上向きに咲いています。

名前が分からないので調べてみたら、
クリスタルブランカかシベリアのようです。

鉄砲ゆり系の雰囲気もありますね。

オリエンタル系の花は、本来下向きに咲く性質があるそうですが、
上向きに咲くように改良されたとか。


♪上をむーいてあーるこう♪って、歌いたくなるような・・・
カサブランカより少し元気な感じがしますね。


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議会報告ビラ投函で書類送検!?/住居侵入か、表現の自由か(毎日新聞)

2008-07-21 10:32:25 | 市民運動/市民自治/政治
カサブランカが咲いた!

うれしくて写真を撮って、今日のブログに載せようと思っていたけど・・・・


朝刊を開いたら、毎日新聞に衝撃的な記事。
東京・国分寺市議が集合住宅に「議会報告ビラ」を投函したら、
マンション住民とトラブルになり、書類送検されたというのだ。



ビラ配布問題では、市民グループが「イラク派遣反対のビラ」を自衛隊官舎に配って、
今年4月に最高裁で有罪が確定している。
市民運動の活動が制限されると危機感を感じていたが、
まさか議員の政治運動(広報活動)まで制限されるとは。

この事件は、後に不起訴処分となったようだけど、
市民派議員に「議会報告」を作って配ることをすすめているわたしとしては、
どんな経緯だったのか、にとても関心があるので、記事を紹介したい。

東京・国分寺市議の住居侵入:議会報告ビラ投函で書類送検に波紋
毎日新聞 2008年7月21日

 ◇住居侵入か、表現の自由か
 東京都国分寺市で5月、市議が議会報告ビラをマンション敷地内の1階の集合ポストに投函し、住居侵入に問われ書類送検(後に不起訴処分)された。市議は、オートロックの扉の内側には立ち入らなかった。政治活動の一つであるビラ配布。過剰反応だとして疑問を呈する住民もおり、「表現の自由」の観点からも波紋を投げかけた。【内橋寿明】

 5月18日午後5時ごろ、JR国分寺駅近くにあるマンション入り口のオートロック扉の外側でトラブルは起きた。集合ポストにビラを投函中の幸野統(こうのおさむ)国分寺市議(共産)は帰宅した住人と鉢合わせした。
 「何やってるんだ」「党の市議会報告を配っています」「ビラ配布禁止、関係者以外立ち入り禁止と張り紙があるだろう」「市議会議員として市民にお知らせする義務があります」「必要ないと住民が明記しているのだから配る権利はない」
 幸野市議や、後に警察へ被害届を出したマンション管理組合副理事長を務める新海栄一国分寺市議(自民)、この住人らの証言によると、やり取りは長時間続いた。インターホンの上には、「チラシ、一切、禁止。悪質なチラシ配布は警察に通報する」との「警告」が掲げられている。
 3年前に管理組合で決議したもので、住人は決議を根拠に「議会の動きを知りたいと思えば、インターネットで議事録を確認できる。ビラを受け取りたくない自由も認められるべきだ」と主張する。
 ビラは共産党市議団の3月議会報告。幸野市議は昨夏の参院選前、ビラ配布で数回出入りしたが、抗議はなかったという。
 住人はこのマンションに暮らす大家の新海市議を呼び出した。幸野市議は二人に「二度と配らない」と約束。新海市議は「丸く収まった」と思って外出した。だが、住人の怒りは収まらず、午後6時ごろ、幸野市議と駅前の交番へ行った。幸野市議は警視庁小金井署で事情聴取され、写真も撮られた。
 集合ポストがある場所は共有スペース。「住居侵入事件とするには管理組合としての被害届が必要」と説明された住人は新海市議に提出を求めた。
 新海市議は「住人の強い希望は管理責任者として無視できない」と思った。同調する住民も数人おり、4日後に被害届を提出。小金井署は6月9日に住居侵入容疑で東京地検八王子支部に書類送検した。一方で新海市議は7月3日、「騒ぎを大きくしたくない」と被害届を取り下げ、地検支部も17日、不起訴処分とした。
 一方、住人の中には管理組合の「過剰反応」に批判的な意見もある。男性住民は「郵便物が大量のビラに紛れるのは迷惑」としながらも、「ピンクチラシでもないのに配っただけで犯罪とされるのは怖い」と話す。
 幸野市議の送検後、弁護士らでつくる自由法曹団東京支部(文京区)は国分寺市議会に不起訴を求めるよう文書で要請し、「今回のビラ配布が犯罪なら、議員活動に大変な障害となる。党派にかかわらず議員全体の問題だ」と訴えた。
 3万部の国会報告を選挙区内で定期的に配布する民主党の河村たかし衆院議員は「オートロックの外側の集合ポストで配っただけなら、違法性はないと言える。市民への報告は議会での発言と並ぶ重要な議員活動だ。議員の考えを広く伝えるのはまさに表現の自由に当たる」と指摘する。
 表現の自由に詳しい奥平康弘東京大名誉教授(憲法学)は「立川でのビラ配布を巡る有罪判決の影響を懸念していたさなかに国分寺の件が起こった。表現の自由として最も保護されるべきものの一つは、今回のような政治的な文書の配布。住居侵入罪で取り締まるべき害悪は何かを考え直すべきだ」と批判する。

 ◇司法判断なく--集合ポストにビラ
 ビラ配布を巡っては、東京都立川市の防衛庁(当時)官舎で04年1月に自衛隊イラク派遣反対のビラを各戸の玄関ドア新聞受けに投函した市民団体メンバー3人が後に住居侵入罪で逮捕・起訴された。
 1審の東京地裁八王子支部は無罪を言い渡したが、東京高裁では有罪。今年4月に最高裁で有罪が確定した。
 最高裁判決は「表現の自由も無制限ではなく、公共の福祉のために必要かつ合理的な制限を受ける」と指摘したうえで、「管理者の意思に反して官舎に立ち入るのは、住民の私生活の平穏を害する」と結論づけた。ただし今回の国分寺市のマンションのように、オートロック扉の外にある共有スペースの集合ポストにビラを投函した場合の司法判断は示されていない。

 ◇まさか犯罪扱いとは--書類送検された、幸野統市議
 新聞やテレビは通常、市議会の詳細な議論まで報道しないから、ビラは議論の経過を簡単に伝えられる手段の一つだ。住民税を払っている市民にとって、市議会は身近な国会に当たる。ビラは議題や各議員の主張を知るために必要不可欠な情報ではないか。
 管理組合が一律にビラ配布を禁止し、それが犯罪になるのなら、議員としての表現活動だけでなく、市民の知る権利も大きく制限されてしまう。しかも今回の配布場所はオートロックの外側の誰でも立ち入れる集合ポストだった。「関係者以外立ち入り禁止」という張り紙は目に入っていた。しかし、市民に市議会での活動を報告する立場にあり、自分自身は「関係者」だと考えている。
 もちろん、住人にはビラを受け取らない自由、読まない自由もある。だから住人に強くやめろと言われたら、「はいやめます」と答え、そこで終わる話だ。警察に行った時も事情を説明しているという認識で、まさか犯罪として扱われるとは思ってもみなかった。
 ◇自由にも限度がある--被害届を出した、新海栄一市議
 表現の自由にも限度がある。幸野市議は「立ち入り禁止」の張り紙を認識しており、住居侵入に当たるだろう。被害届を出すことで、自身や同僚議員の活動を制限すると思ったが、住人の強い希望を受け、管理責任者としてやむなく提出した。
 同じ議員の立場からすると、立ち入り禁止とあっても、気にはしながら配ってしまうのは分かる。このマンションにも自民党の都議や国会議員のチラシは入っている。だが、捕まったらその人の責任だ。立ち入り禁止は住人の総意で決めたことで、市民が嫌がることを議員がするわけにはいかない。幸野市議は配るのは当然の権利だという姿勢を改めてほしい。
 さらに今回のビラの内容も議会報告というより、党の意見が多いような気がする。それでは住民の理解を得られないのではないか。今後、私の活動報告のビラ配りに対する市民の目は厳しくなるだろう。これまでもトラブルを考え集合住宅には配っていないが、その決まりを徹底する。
==============
◆ビラ配りを巡る最近の主な事件◆
04年 2月 東京都立川市の防衛庁官舎で自衛隊イラク派遣反対のビラを配った
       男女3人を住居侵入容疑で逮捕
    3月 東京都中央区のマンションなどに共産党機関紙「しんぶん赤旗号外」を
       配布した社会保険庁職員を国家公務員法(政治的行為の制限)違反容疑で逮捕
   12月 立川市の事件で東京地裁八王子支部が無罪判決▽東京都葛飾区の
       マンションで共産党のビラを配った僧侶を住居侵入容疑で逮捕
05年 3月 都立高2校で日の丸・君が代強制反対のビラを配った男性計3人を
       建造物侵入容疑で逮捕
    9月 東京都世田谷区の警視庁職員官舎で「しんぶん赤旗号外」を配った
       厚生労働省課長補佐を住居侵入容疑で逮捕(後に起訴猶予。
       追送検の国家公務員法違反罪で在宅起訴)
   10月 沖縄・米軍嘉手納基地前で憲法9条に関するビラを配った僧侶を
       警察官への公務執行妨害容疑で逮捕(後に起訴猶予)
   12月 立川市の事件で東京高裁が逆転有罪判決。
       「ビラによる政治的意見の表明が保障されるとしても、管理者の
       意思に反して立ち入ってよいということにはならない」と指摘
06年 6月 東京地裁が社保庁職員に有罪判決(控訴)
    8月 葛飾区の事件で東京地裁が無罪判決
07年12月 東京高裁が葛飾区の事件で逆転の有罪判決。
       「住民は住居の平穏を守るため部外者の立ち入りを禁止できる」と指摘
08年 4月 立川市の事件で最高裁第2小法廷が男女3人の上告棄却。
       「表現の自由は公共の福祉のために制限を受ける」と述べた
(毎日新聞 2008年7月21日 東京朝刊)


この事件の経緯は、東京では記事になっていたようだ。

東京・国分寺市議の住居侵入:不起訴処分に 
 東京都国分寺市の幸野統(こうのおさむ)市議が、所属する共産党市議団の「市議会報告」を集合ポストに投函(とうかん)するため、マンションに立ち入ったとして住居侵入容疑で書類送検された問題で、東京地検八王子支部は17日、不起訴処分とした。マンション管理組合が「地元で事を荒立てたくない」と、警視庁小金井署に提出した被害届を取り下げていた。幸野市議は「ビラの配布は憲法が保障する表現の自由の一環であり、当然の結論だ」と話した。【佐藤浩】
(毎日新聞 2008年7月17日 東京夕刊)
--------------------------------------------------------------------
東京・国分寺市議の住居侵入:マンション管理組合、被害届取り下げ  
◇市議会報告投函
 東京都国分寺市の幸野統(おさむ)市議が、所属する共産党市議団の「市議会報告」を集合ポストに投函(とうかん)するために市内のマンションに立ち入ったとして、住居侵入容疑で書類送検された問題で、被害届を出していたマンションの管理組合が「地元でことを荒立てたくない」として、被害届の取り下げを警視庁小金井署に求めた。同署は4日、東京地検八王子支部にこの意向を伝えた。
 管理組合役員は「本人は反省しておらず、取り下げたくないが、幸野市議は地元の町会長を兼任しており、地域に与える影響が大きい」とした。「集合ポストでも、チラシやビラは生活に必要のないものとして総会で決まったため、これらを配布する人はすべて被害届の対象」とも話した。【内橋寿明】
(毎日新聞 2008年7月5日 東京朝刊)


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毎日新聞には、昨日、もうひとつ衝撃的な記事が載っていた。
一面の左上にあった社告と、両面見開きの検証記事。

わが家では新聞を5紙(4紙は夕刊も)とっているが、
読み比べても、毎日新聞は良い記事が多いし、
webで記事を検索しても早く多くの記事をアップしているので、
ITの情報発信を積極的にすすめていると思っていたので、ショックだ。

英文サイト出直します 経緯を報告
                       2008年7月20日

 毎日新聞社は英文サイト「毎日デイリーニューズ」上のコラム「WaiWai」に、極めて不適切な記事を掲載し続けていました。内部調査の結果を22、23面で報告します。日本についての誤った情報、品性を欠く性的な話題など国内外に発信すべきではない記事が長期にわたり、ほとんどチェックなしで掲載されていました。多くの方々にご迷惑をおかけしたこと、毎日新聞への信頼を裏切ったことを深くおわびいたします。監督責任を問い、総合メディア事業局長だった渡辺良行常務らを20日付で追加処分しました。
 皆様からいただいた多くのご批判、ご意見や内部調査で分かった問題点、有識者による「開かれた新聞」委員会の指摘を踏まえて再発防止のために次の措置を講じることにしました。
 8月1日付で「毎日デイリーニューズ」を新体制に組み替え、新編集長の下で9月1日からニュース中心のサイトに刷新します。新たに社説や「時代の風」など著名人による評論を翻訳して掲載し、海外の日本理解を深めるべく努めます。同時に西川恵専門編集委員を中心にベテラン国際記者らによるアドバイザリーグループを新設し、企画や記事の内容をチェックする体制をとります。
 今回の問題で失われた信頼を取り戻し、日本の情報を的確に海外に発信する英文サイトを再建するため、全力を尽くす決意です。
毎日新聞社
------------------------------------------------------------------------
再発防止へ体制強化 深刻な失態 教訓にします

 毎日新聞社が英文サイト「毎日デイリーニューズ」(MDN)上のコラム「WaiWai」に不適切な記事を掲載し続けたことは報道機関として許されないことでした。日本についての誤った情報、品性を欠く性的な話題など、国内外に発信するにはふさわしくない内容でした。多くの方々に不快感を与え、名誉を傷つけ、大変なご迷惑をおかけしたこと、同時に毎日新聞への信頼を裏切ったことについて、深くおわびいたします。まことに申しわけありませんでした。
 内部調査の結果、問題のコラムは掲載の際にほとんどチェックを受けず、社内でも問題の大きさに気づかずにいたことがわかりました。何度もあった外部からの警告も放置していました。いずれも深刻な失態であり、痛恨の極みです。これに関連して関係者を内規に従い、厳正に処分しました。
 毎日新聞社は紙面の品質を維持するため社内に紙面審査部門を置き、有識者による第三者機関「開かれた新聞」委員会を設置して紙面の質向上に努めてきました。しかし、英文サイトで起きた今回の問題には目が届きませんでした。品質管理の仕組みが不十分でした。海外にニュースを発信する英文サイトの役割について十分な位置付けができていませんでした。
 今回、内部調査の結果や皆様からのご意見も踏まえて再発防止のための措置を決めました。
 MDNを刷新するのは、海外に向け正しい日本理解の素材を発信するサイトとして立て直すためです。また、今回のような配慮のないコラムが掲載され続けたのは、チェック体制の欠陥に加え、女性の視点がなかったことも一因という反省から、新たな編集長には女性を置くことにしました。アドバイザリーグループの新設も記事内容に対する適切な助言を得るためです。
 「WaiWai」は既に閉鎖しておりますが、過去の記事を転載しているサイトなどが判明すれば、事情を説明し、訂正や削除の要請を続けていきたいと思います。
 今回、初めて英文サイトについての見解を求めた「開かれた新聞」委員会の委員の方々には貴重なご意見をいただきました。今後も、英文も含めたウェブサイトについて目配りしていただきます。同時に社外からのご意見に対処する仕組みも強化します。
 今回、毎日新聞社は、英文サイトをジャーナリズムとしてきちんと位置づけていたのかという姿勢が問われました。この問題で失われた信頼を取り戻すため、全力を尽くす決意です。
                            毎日新聞社


この問題は5月からネット上で騒がれていたので関心を持っていて、
問題の英文コラムを何度も批判記事により目にしていた。
事実としたら不愉快な記事、と思っていたが、対応が遅すぎる感がある。

字数が上限に近づいているので、
詳細は、毎日のwebか、連れ合いのブログを読むのがはやい。

◆「英文サイト出直します・経緯を報告」
/今朝の毎日新聞一面(7.20てらまち・ねっと)


批判のサイトはゴマンとあるので、あえて書かない。

長年、毎日新聞を愛読している一読者として、言いたい。


ジャーナリストの初心に帰って、出直してほしい、
と切にねがう!
 



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映画「崖の上のポニョ」公開~「柔らかおおらか深遠」な宮崎駿監督の最新作

2008-07-20 08:24:03 | ほん/新聞/ニュース
映画「崖の上のポニョ」が昨日、公開された。

ここ数日、新聞各紙にも大きく報道され、
宮崎駿監督の4年ぶりの最新作アニメということで期待が高まる。

読売新聞には、記事のほかに「全面広告」まで出ているし、
公式ホームページには、作品にかける宮崎駿監督の思いや、
物語のあらすじが詳しく紹介されている。

 映画「崖の上のポニョ」
 物語 海辺の小さな町  
海に棲むさかなの子ポニョが、
人間の宗介と一緒に生きたいと我儘をつらぬき通す物語。
 同時に、5歳の宗介が約束を守りぬく物語でもある。
 アンデルセンの「人魚姫」を今日の日本に舞台を移し、
キリスト教色を払拭して、幼い子供達の愛と冒険を描く。

 海辺の小さな町と崖の上の一軒家。
 少ない登場人物。
 いきもののような海。
 魔法が平然と姿を現す世界。
 誰もが意識下深くに持つ内なる海と、波立つ外なる海洋が通じあう。
 そのために、空間をデフォルメし、絵柄を大胆にデフォルメして、
海を背景ではなく主要な登場人物としてアニメートする。
 少年と少女、愛と責任、海と生命、
これ等初源に属するものをためらわずに描いて、
神経症と不安の時代に立ち向かおうというものである。
宮崎 駿


劇場公開にあわせたのか、タイミングよくNHKの
プロフェッショナル「仕事の流儀」も、宮崎駿と「ポニョ」の番組のようだ。

プロフェッショナル「仕事の流儀」スペシャル 
8月5日(火) 22:00~23:28 (88分) 放送予定

宮崎駿のすべて~ 「ポニョ」密着300日 ~

映画監督・宮崎駿(67)の4年ぶりの新作「崖の上のポニョ」が7月に公開される。宮崎自身が「最後の長編」と語る、宮崎アニメの集大成ともいえる作品だ。「プロフェッショナル仕事の流儀」では、去年3月、映画の構想準備段階の密着ドキュメントを放送した。番組はその後も密着取材を続行、2年間、のべ300日にわたって宮崎駿の創作の現場を記録し続けてきた。番組では宮崎がヒロイン「ポニョ」などキャラクターに思いを寄せ、徐々に成長させてゆく独特の手法をはじめ、密着カメラだけが知りえた宮崎アニメの秘密を徹底的に解明する。映画作りが大詰めを迎えるなか、宮崎が見せた涙。これをきっかけに映画は予期せぬエンディングへと向かってゆく。カメラは映画誕生のドラマを克明にとらえた。
また、これまでほとんど語られることのなかった宮崎駿の半生を取材。原点とも言える幼少期の体験から、過去の苦悩や挫折まで、知られざる人間・宮崎駿の歩みにも焦点を当てる。
さらに、番組キャスターを務める脳科学者・茂木健一郎と住吉美紀アナウンサーが、映画完成直後の宮崎を直撃。宮崎アニメの名場面を多数おりこみながら、映画監督・宮崎駿の秘密に徹底的に迫る88分の夏休みスペシャル


宮崎駿監督の作品は「もののけ姫」も「千と千尋の神隠し」も
「ハウルの動く城」も、ほぼ公開と同時に劇場で見た。
この映画も、8月5日の「プロフェッショナル」の前に
ぜひ見ておきたいと思っているのだけど、7月下旬は日程がつんでいる。

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ともあれ、新聞各紙を紹介しますね。

「崖の上のポニョ」きょう公開~のびやか 現代版 人魚姫
宮崎駿監督「子供たち 祝福したい」
 「ポニョとの約束守り、子どもを祝福」宮崎駿監督が語る

朝日新聞 2008年7月18日

 宮崎駿監督の4年ぶりの新作「崖(がけ)の上のポニョ」が19日から全国公開される。海辺の小さな町を舞台に、「人間になりたい」と願う魚の子ポニョと5歳の少年、宗介の交流を描いた。画面の隅々まで、人が、海洋生物が、自然が動き回り、アニメーションのだいご味を存分に楽しめる快作だ。「子供たちを祝福したかった」と語る監督の思いやいかに? (野波健祐)

 崖の上の一軒家に母親のリサと住む宗介は、ある日、ジャムのビンの中でもがくポニョに出会う。家出したポニョを、「僕が守ってあげるからね」と約束して連れ帰る宗介。しかし、ポニョを連れ戻そうとする海の勢力がすぐそこまで迫っていた……。
 下敷きにしたのは監督が9歳のとき初めて読んだ文字だけの本「人魚姫」。人魚が海の泡になってしまうアンデルセンと異なり、ポニョの願いをかなえるべく、宗介は、リサやポニョの母である海の精霊、デイサービスセンターの老女たちに見守られ奮闘する。
 シンプルな筋運びは前作「ハウルの動く城」の反省から。「わかりにくいと言う人が多くて。ならば5歳の子供にわかってもらえる話を作ろうと。5歳というのはものごとがわかっているのに、言葉にできないもどかしさを抱えている。そんな子供に最小限の言葉だけでも楽しんでもらいたかった」
 確かに絵は「ハウル」と比べてすっきり。その分、動きの密度は濃い。とりわけ水の表現が秀逸だ。
 宗介を好きになったポニョは、人間になるため海の力の源泉となる魔法を解き放つ。穏やかな海は突如、荒々しさを増し、町に嵐が押し寄せる。巨大魚のようにうねり迫る波と車に乗ったリサが繰り広げる“カーチェイス”。嵐で水没した町にポニョと2人ボートでこぎ出す宗介の眼に映る、うようよと動き回る古生代の海洋生物……。CGを使わずすべて手書きで、その数、実に17万枚に上る。
 「デジタルになって画面の密度がどんどん高まり、描いている方も、せっつかれているようで神経質になっている。一方で、日本のアニメは昔から絵を動かさない美学みたいなのがあった。この世界に入って45年ほどですが、当時から絵の枚数を減らせと言われ続けてきた。じゃあ一度、存分に枚数を使い、アニメの原点である線だけの動きを追求してはどうかと」
 話しながら海が描かれた画面写真を示す。「ほら、この水平線なんて、いびつな鉛筆書きの線をそのまま残してある。今回、スタッフの間で、我々は“実線主義”を貫く、なんて言い合いました。従来の日本アニメなら髪だけ動かしていたものを、顔全体を一コマ一コマ手で書いていった。すると、今まで感じられなかった息づかいのようなものが生まれたんです」
 CGが向かうリアリズムとは対極のいびつさが、会ったとたんに絶対の信頼で結ばれる、大人からすればありえない、宗介とポニョの関係を成り立たせている。そう、「未来少年コナン」のコナンとラナのように。あれから30年、2008年はコナンの物語のきっかけとなる大戦争の年だ。
 「コナンも、ヒロイズムに目覚める10歳くらいの少年に向けた話でした。いま、あの時代よりも世の中が窮屈になっているから、もっと伸びやかに作った。約束を守りたいと思いつつ約束を守れなかった我が人生を顧みつつ、宗介に約束を守らせることで、子供たちを祝福したかった」
 アニメは子供のもの、監督はそう言い続けてきた。
 「コナンのころは美意識に基づいた一種の終末思想がありましたが、そんなきれいな終末は来ず、どろどろ、ぐしゃぐしゃのまま21世紀がやってきた。じゃあ今、何をよりどころにするのか。人間がすべてを捨てても最後まで捨てないはずの子供ではないか。ひとまず産まれた子供をみなで祝福し、一緒に苦しみながら生きましょう。そんな風に思います」
 物語は最後にすてきなおまけを用意している。「ポ~ニョ、ポ~ニョ、ポニョ、さかなの子~」の主題歌にのり、作品にかかわった約420の名が50音順にパッパと出てきて、サッサと終わる。華やかな絵本をめくっている気分になる、エンドクレジットだ。
 「スタジオに住み着いている3匹の猫も、スポンサー会社もすべて並列に名前を置いた。どこか21世紀的で、いいでしょう?」 
(2008.7.19 朝日新聞)



オールザットシネマ「崖の上のポニョ」
(スタジオジブリ、日本テレビ、東宝ほか)

 柔らか おおらか 深遠
読売新聞 2008年7月18日

 宮崎駿監督のアニメーション映画に、柔らかさが戻ってきた。「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」といった作品では、失われつつあった柔らかさだ。
 物語が複雑になり、絵の精密さが増すにつれ、宮崎アニメは気高くなって、少し寂しい気持ちがしていたら、4年ぶりの新作は、ふっくらとして、おおらか。アニメの楽しさを満喫し、幸福な気分に浸ることができた。
 主人公は、さかなの子・ポニョと、海辺の一軒家で暮らす5歳の男の子・宗介。陸に上がって弱っていたポニョを大事にしてあげる宗介と、自分をいたわってくれる宗介のことが好きになるポニョ。何と、素朴で純粋な感情だろう。
 一度は海に連れ戻されてしまうポニョだが、何としても、宗介に会いたいと願い、再会を果たす。「宗介、好き」。何度も「好き」と繰り返すポニョ。愛情を伝えるのに、これほど、率直でおおらかな言葉があるだろうか。前半は、柔らかい感性の出会いを、いつくしむように描き出す。
 映画の後半は、冒険の物語。大津波が宗介たちを襲い、町は水の底に沈む。宗介は母親と連絡が取れなくなり、ポニョとともに捜しに行く。
 短い旅の途上、彼らが出合うのは、生と死の物語だ。暗くて怖いトンネルの中でポニョは正気を失い、死後の世界のような明るい場所で、おばあちゃんたちが生気を取り戻す。死ぬこと、生きることが、ファンタジーの意匠を借りて、語られる。
 宮崎監督の伝えたかったことが一気にあふれてくるかのようだが、謎解きは不要。謎は謎のままで受け止めればいい。それが、子供の感性だ。大人にとっては、柔らかい感性をいまだに持っているかを試す、リトマス試験紙となろう。
 絵が大胆な変貌(へんぼう)を遂げた。全編手描きによる、パステル画のようなタッチで、映画のもう一つの主役である海が描かれる。冒頭の海の美しさはこの上ない。水中を浮遊する無数の生き物たち、細かい水泡、水中にさし込む淡い光。丁寧な手仕事の大きな成果である。
 そして、圧巻なのは、ポニョが宗介に会うために、海中から登場するシーン。文字通り、生き物と化した大波と戯れながら、ポニョは宗介の乗った自動車と追いかけっこを繰り広げる。圧倒的なイマジネーションの世界に驚かされる。
 ネット上ではぎすぎすした言葉が飛び交い、CG製の映像はリアルさの追求にまい進している。そんな時代に、穏やかな口調で、子供たちに語りかけることが、どれほど重要か。しかも、深遠なことを、分かりやすく。その難事に、宮崎監督は挑み、格闘し、大きな達成を得た。柔らかい映画は、実は、凄(すご)みを備えた傑作である。1時間41分。日比谷スカラ座など。
 (近藤孝)
(2008年7月18日 読売新聞)



シネマの週末・甘辛クロスビュー:崖の上のポニョ  
■あらすじ
 海辺の崖(がけ)の上の家に住む5歳の宗介は、父親が留守がちで寂しい思いをしている。そんな宗介はある日、ビンに頭を突っ込んだ魚のポニョを助けた。ポニョは宗介を好きになって人間になると決意し、宗介はポニョを守ると約束する。しかし、ポニョの父親はそれを許さず……。宮崎駿監督。1時間41分。日比谷スカラ座ほか。

 ◇童心の世界に浸る
 「ポーニョ〓ポーニョ〓」で始まる主題歌が頭から離れない。物語はシンプルで、水中を自由に泳ぎ回るポニョや海の生き物などを色彩豊かに描写。5歳の少年がポニョを守り抜く冒険活劇である。
 CGを使わず、すべて手描き。宗介やポニョの視点で描いているので、のどかな海辺だけではなく、嵐の海さえもほほ笑ましく見える。勇気や思いやりの大切さが画面からにじみ出てくる。「アニメは子供のために作る」という宮崎監督の創作の原点を色濃く反映した作品になった。
 宮崎作品は「もののけ姫」以降、物質文明批判などのメッセージ性が強まったが、今回はトーンダウン。「となりのトトロ」に代表される素朴で懐かしさを感じさせる世界に回帰した。いつのまにか童心の世界に浸り、素直な気持ちで物語に見入ってしまうのである。ポニョの父親の不思議など、説明のない部分はあるが、想像力を少し発揮してほしい。汲々(きゅうきゅう)として暮らす大人たちにも、安らぎの時間が約束されるだろう。(鈴)

 ◇「試練」が手ぬるい
 滑り出しは、期待にたがわず素晴らしい。手描きアニメ表現の可能性を探る求道(ぐどう)的姿勢。海水が重量感を持ってふくれあがり、魚に変じて飛びはねるかと思えば、バケツのしぶきは単純な白い線。背景はときに色鉛筆で描かれる。CGが絶対にかなわない繊細さだ。
 物語も一筋縄ではいかぬ宮崎アニメの厳しさを予感させる。ポニョの父親は不穏な空気をまとい、ポニョは嵐を引き起こして人間の脅威となる。間中心の自然観。この先どうなるのかと、快調に盛り上がる。
 ああ、それなのに。「海の母」が記号的美人として登場するあたりから、いつもと違う雰囲気に。「もののけ姫」で野性の少女と人間を対峙(たいじ)させ、「千と千尋の神隠し」で10歳の少女に試練を与えた宮崎監督が、5歳の男児にはずいぶん手ぬるい。宗介の誓いを阻む障害はあっけなく解消し、世界はたやすく守られる。今さら「となりのトトロ」の素朴さに戻られても……。頑固でとっつきにくい人のままでいてほしかった。(勝)
==============
毎日新聞 2008年7月18日 東京夕刊


毎日新聞と日経トレンディネットは、辛口批評も。

宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』がいよいよ公開!! 
新境地となった「海」と「母親」の描かれ方とは?(7/17 日経トレンディネット)

・・・・宮崎駿が「海」にこだわった理由はずばりここにある。常に我々を見守る“母のような存在”として「海」を描いているのだ。そして「海」を用いて、母の重要性を表現している。宗介が暮らす場所が離島に設定されているのも、四方が海に囲まれることで“包まれている”感じを明確に示すためであろう。
 海を描き、母と子という人類に普遍の問題を取り上げ、宮崎アニメの新境地を見せた本作だが、母と子の理想的な関係を追求するあまり、愛に溢れたおとぎ話に見えてしまうきらいもある。「理想的な関係でない子はどうしたらいいのか?」といった問題は脇に置かれてしまっているのだ。・・・・・



主題の「海」が「母」の記号になっているというところが、
わたしも気になるけれど、見てみないことには、はじまらないね。


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「ミルテの花(銀梅花)」とヒペリカムの仲間たち/ビヨウヤナギ・キンシバイ・ミスティクフレアー

2008-07-19 19:28:59 | 花/美しいもの
先日、わたしのブログの銀梅花の写真を記事に使いたい、
と言ってみえた方から、掲載紙が送られてきました。

『関西音楽新聞』という
「関西唯一のクラシック音楽、オペラ、バレエの専門情報紙」。
予想以上に立派な機関紙で、びっくり。
掲載していただいて光栄です。

写真には、ちゃんとクレジットもはいっていて、
このうつくしい花を主題とするシューマンの歌曲について触れられています。

ミルテの花(銀梅花) 
ミルテの原産地は地中海沿岸。常緑の低木で6,7月に白い花をつける。ギリシア神話のメガもアフロディテに捧げられ、花嫁が持つブーケにも使われることから祝いの木とも呼ばれる。
 シューマンの30歳時の歌曲に「ミルテとばらの花をもって」(リーダークライス作品24)がある。詩はハイネ。大意は「ミルテとばら、糸杉と金箔でこの木を柩のように飾り、僕の歌を葬ろう。熱かった歌も死んだ。だが愛が戻ると歌は甦り、貴女に囁くだろう」。
 ミルテとばらは純潔、糸杉は死を表す。クララへの愛が堰き止められていたシューマンの苦悩が反映しているようだ。その悩みは間もなく解消。歌曲集「ミルテの花」を結婚前日、クララに贈っている。   (白石裕史) 
(2008.7.1 関西音楽新聞)


モノクロだけど、こうして掲載してもらって、
ものがたりと一緒に読むと、すてきな写真に見えるから不思議(笑)。

元の画像は、昨年のマートル(銀梅花)の記事。

純白に輝く銀梅花(マートル)が咲いた! (2007.6.25)

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この純白の銀梅花(マートル)を、黄色くしたのが、
花の形がよく似た、ヒペリカムの仲間たち。

まつげのようなシベが一番長いのが、 
ビヨウヤナギ(美容柳・オトギリソウ科)


  


花の大きさが銀梅花よりちょっと大きいのが、
ヒペリカム・ミスティクフレアー


  

シベは短いけれど、性質が強くて花をたくさんつける
キンシバイ(金糸梅・オトギリソウ科) 


  

と、ヒペリカムの仲間たちは咲きそろったのに、
待てど暮らせど、偏愛する「ミルテの花(銀梅花)」は、
葉ばかり茂って、今年はなぜか咲いてくれません。



去年はこんなにいっぱい咲いてくれたのに・・・・
 
冬の間に強剪定をしたのがよくなかったのでしょうか??

写真をながめながら、銀梅花への思いは募ります。


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ワタスゲの群生、クロユリやクシロハナシノブの咲く霧多布湿原/北海道の花たち2

2008-07-18 18:01:41 | 花/美しいもの
「水の湿原」が釧路湿原なら、
少し東にある秘境・霧多布湿原は「花の湿原」と呼ばれます。

「花の浮島」と呼ばれる礼文島も行きたかったのですがあきらめて、
今回の旅は、道東を中心に回りましたが、これが正解。

霧多布湿原(きりたっぷしつげん)は、
釧路湿原、サロベツ原野に次いで国内3番目の広さで、
ワタスゲやクロユリなど約100種類の花が咲くお花畑です。
ラムサール条約にも登録されている、3大湿原のひとつなのですが、
訪れる人は意外と少ないようです。
立派な霧多布湿原センターは、貸切状態でした。
  

霧多布と名づけられているように、別名「霧の湿原」、
霧が出やすく晴れてる日は少ないそうです。


(霧多布湿原センターから南をみたところ)

湿原の真ん中にある、マグロードを走ると、
幸運なことに、ちょうどワタスゲが満開でした。
 

といっても、白いのは花ではなくて、花後の綿毛。


  ワタスゲ(綿菅・カヤツリグサ科ワタスゲ属の多年草) 
別名は、スズメノケヤリ(雀の毛槍)。

 

ワタスゲは、北海道と本州中部以北の「高層湿原(こうそうしつげん)」に生える。
高層湿原とは、雨や雪などの栄養のない水により水分が得られている湿原で、
気候が涼しく植物も分解されないので、栄養分が非常に低い。
 



  

ワタスゲの大群落の中には、エゾイソツツジもちらほら。
  

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霧多布湿原はナショナルトラストでも有名ですが、
湿原センターは「NPO法人霧多布湿原トラスト」が指定管理者として運営していいて、
ここの活動が、2007年エコツーリズム大賞を受賞していることを知りました。
  

霧多布湿原には整備された木道がいくつも作られていて、
湿原の花たちを間近で見ることができます。

キスゲにはまだ早かったのですが、木道を歩くと足元には、
本州では高山にしか見られない、クロユリが咲いていました。


見慣れない美しい薄紫の花、名前が分からないので気になっていたら、
「クシロハナシノブ」と判明。
道東の湿地に咲く花で「湿原の貴婦人」と呼ばれているそうです。


どうりで、美しいはずです。




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好きです。八重クチナシとインドハマユウ/薫り高き優雅な白い花

2008-07-17 18:09:29 | 花/美しいもの
朝からぎらぎらと照りつける太陽にうんざりしながら、
北海道で撮ったお花の画像の整理と、通信の編集に取りかかっています。

旅先のノートPCはディスプレィが小さくて目がショボショボして、
帰っても目の疲れが取れず、根を詰めないようにして、
ときどき庭のお花を眺めるようにしています。

画像のお花をいくら見てても、目の疲れは取れませんね(やっぱり)。

部屋からちょうど見えるところに、
八重の黄花クチナシが咲きはじめました。
3年位前に苗を買って植えたんだけど、
最初の年は、花がちらほらとしか咲かなかったのです。

このお花は大きくて、開くと手の平くらいあるんです。
 
最初はまっ白で、花は開いたまま徐々に黄色くなり、
最後は、濃い黄色になります。
  
遠くから見ると大輪の薔薇のようで、
今年はたくさんつぼみがついてて、楽しみです。


普通サイズの八重クチナシは、一足先に咲いていて、
庭一面にとてもよい香りが漂っています。

  



  

こちらのクチナシも花が終わるころには、黄色く色づいてきますね。


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北海道に行く前に、一輪だけ咲いていたインドハマユウ。
草が生えてる奥にあるので、遠くから見ていたのですが、
花が増えてきたので、ちょっと下草の整理をしてやりました。

花が終わると黒くなって垂れてきて見苦しいのですが、
ひとつひとつの純白のお花は、鉄砲ゆりに似ていて清楚です。

 アフリカハマユウ(ヒガンバナ科 ハマオモト属)
 
インドハマユウは通称で、
正しくは「アフリカ浜木綿(アフリカはまゆう)」とゆうらしい。

  

別名「ポーウェリー」。
えっ、ポーウェリリーじゃないんだ(笑)。


と、ここまで書いたら、一点にわかにかき曇り、
ポツリポツリと雨が降ってきました。
北海道に行ってるあいだはお天気だったので、
わたしにとっては、じつに20日ぶりの雨。

とはいえ、
パラパラと降っただけで、あっという間に止んでしまったので、
夕涼みがてら、雨にぬれた花たちを撮ってきました。

  
もうすぐ咲く、カサブランカ(レッドも)。
百合のなかでは、いちばん遅咲きです。

 

雨にぬれるクチナシも素敵です。


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追憶の風景 粕尾(栃木県鹿沼市)/歴史家 色川大吉「村暮らし 民衆史の起点」(朝日新聞)

2008-07-16 09:01:01 | ほん/新聞/ニュース
昨日の朝日新聞夕刊を開いたら、
色川大吉さんのステキな笑顔が、目にとびこんで来た。

朝日新聞の渡辺延志記者が色川さんにインタビューして書いたようだけど、
記事に引き込まれて、一気に読んだ。

歴史家としての色川さんの、原点ともいえる経験が語られていて、秀逸。

夕刊をとっている人は珍しいので、読める人が少なくて残念なので、
さっそくタイプして、以下に紹介しますね。

追憶の風景 粕尾(栃木県鹿沼市)
歴史家 色川大吉
 村暮らし 民衆史の起点
 

 大学を出た1948年の春、できたばかりの新制中学の社会科の教師になりました。場所は栃木県上都賀郡粕尾村。合併し今は鹿沼市の一部になりましたが、足尾銅山の山一つ南側で、傾斜のきつい沢沿いの村でした。
 ナロードニキ(民衆の中へ)の思いがあったのは確か。敗戦から2年余で農地改革のまっただ中。農村に入り、指導することで改革を進めることができるはずだ。そう思ったのです。時代に浮かされていたのですね。
 ところが、指導するなどおこがましい。教えられましたね。民衆とは何かを。鍛えられました。歴史家は何を見て、いかに聞くべきかを。
 大学で親しかった友人が、郷里の村に帰って教師になると聞き、行動をともにしたのでした。就職のないのもきっかけだったのですが、直前になり大学の特別研究生に推薦された。彼にも大学の講師の口が舞い込んだ。しかしもう引っ込みはつかなかった。
 自分はすごいリーダーだ。民衆は遅れていて、現実の知識を持たないと思っていた。そんな頭でっかちのうぬぼれはすぐに砕かれた。彼は村で初めての東大生。それなのに変なアカ学生にそそのかされて戻ってきた・・・彼への期待が大きかったこともあり、村の人たちの僕への視線は厳しかった。勤めた中学校では、僕が辞めないならストライキをするとまで同僚の先生たちから総スカンをくってしまった。
    ◆  ◆  ◆
 夏になって、青年たちとの交流が始まり、立ち直った。村の人たちに学び直そうと思った。青年たちと夜間学校を始めた。そこには奥深い、僕の知らない世界が広がっていた。
 社会科は科目ができたばかりで教科書もない。子どもたちと村役場へ行き調査をした。村の農業振興課、人口動態、出稼ぎ率、自給率・・・・といった具合だ。
 教師の特権をいかし丹念に家庭訪問をした。担任は1年生の29人。すべての家庭で話を聞いた。村の歴史、出稼ぎの経験、暮らしぶり・・・・何でも聞いた。そのうちに、「おれの所へも寄ってくれ」と声がかかるようになった。たいがい男は自慢話で、女は苦労話。
 足尾が近いので、田中正造をめぐる神話もあった。「田中先生はこの縁側に座って・・・」のような話。年代的にあわないので事実ではないことは明らかなのだが、神話=虚構がなぜ伝承されたかを考えなくてはいけないことを教えられた。ウソを恐れてはいけない。歴史家はウソと夢を追うのが商売だ。
 一番驚いたのは秩父事件の伝承だった。徴兵されていた村人が、秩父から逃げてきた一団と銃撃戦になった。しかし、同じ百姓同士が殺しあえるかと、互いに空に向かって撃ったというのだ。
 しだいに、この村には、日本全体を語れる歴史があることを知った。
  ◆  ◆  ◆
 その年の暮れ、彼は病気で亡くなってしまった。痛恨だった。僕たちには夢があった。美しい社会をつくるという夢。だが、それは当時の若者ならたいがいが持っていた夢だ。中国をはじめアジアが大きく変わろうとしていた。日本も変わるはずだと信じていた。貧しかったが社会全体が熱かった。
 
 僕の村での暮らしは1年で終わったが、庶民・農民・民衆の実態を教えられた。その後の僕の民衆史研究は、間違いなくこの村で始まったのです。
  ◇
 虫の目から歴史を見続け60年。提唱する「自分史」を実践、日々の記録を欠かさない。「茶髪のじいさん」の情熱に衰えは見えない。  (渡辺延志)
・・・・・・・・・・・・・・
 いろかわ・だいきち 25年生まれ。東京経済大名誉教授。日本近代史が専門で民衆史研究の先駆者。主著に『新編明治精神史』『ある昭和史』『自分史』。写真は郭允撮影。
(2008.7.15 朝日新聞)



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「ハクサンチドリ」の舞う草原/北海道の花たち1

2008-07-15 20:32:02 | 花/美しいもの
今後の「北海道・花めぐり」の参考になればと、
北海道でであった花たちで、印象的な花を順番に紹介します。

最初は、 「ハクサンチドリ」(白山千鳥・ラン科) 。

数年前、NHKの朝ドラで、「ハクサンチドリを探しに行く」という
シーンがあって、白山などの高山に咲く珍しい花だと思っていたのですが、
初めて見たのは、厚岸の「あやめケ原」原生花園。


ヒオウギアヤメの中に、一株だけ咲いていて感動しました。

  

<別名シラネチドリ>ラン科・ハクサンチドリ属
分布/北海道、本州(中部地方以北)、北太平洋地域
花は10個内外、花被片の先は長く尖る。
亜高山帯~高山帯の草地に生える。高さ10~40センチ。
ウズラバハクサンチドリやシロバナハクサンチドリの品種がある。花期は6~8月


林を抜けて、厚岸から霧多布(浜中町)に向かう開けた海岸道路を走っていると、
左手の草原になにやら、赤紫の花がたくさん咲いています。



車を降りてちかづいて見てびっくり。
見渡す限り、ハクサンチドリの群生地です。
ガイドブックにも地図にも出ていない穴場です。


惚れ惚れとするような、美しいはな。



もちろん、立ち入り禁止にもなってないので、
お花を踏みあらさないように気をつけながら、
夢中で歩きまわりました。

変異が多いのか、薄桃色から濃い赤紫まで
色変わりの花もたくさん咲いています。
 

  

  

花を見ると、ラン科の花の特徴がよく出ています。
  


ひとつひとつの花を見ると、まるで千鳥が飛んでいるようです。


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北海道のお花や自然の景色などを紹介しますね。
お楽しみに!

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ふたりの銀座~一夜明けて、トーキョーは猛暑だった!

2008-07-14 20:08:52 | あそび/しゅみ
上野さんのバースディパーティのあと、ホテルに戻り、
ウエルカムプレゼントのハーブバスで疲れを癒しておやすみなさい。

一夜明けて、ふたりで迎えた銀座の朝・・・・

「レディスプラン」は、プレゼントのアメニティもステキ。 
ノーメイクで、化粧品なぞついぞ持ったことのないM&H、
興味シンシンであれこれ試してみましたョ(笑)。

  

抗生剤でお肌が荒れ気味のはるみちゃんはつるつるパック、
わたしは、かわいいボトルのシャンプーとリンスで朝シャン。
このリンス、うわさどおり髪がサラサラになる!はずだったんだけど、
ベリーショートにしてしまったのでご覧のとおりの「立ち」姿(笑)。

フロントもお洒落な「ホテルモントレ ラ・スールギンザ」
 チェックアウトは午後1時なので、
本館の「ホテルモントレギンザ」で遅めのブランチ。

  
「ラ・スールギンザ」のフレンチブレックファーストも美味しいらしいんだけど、
せっかくなら、違うホテルも見ておきたい。
 
雰囲気は一流レストラン並み、お決まりのバイキングかと思いきや、
焼きたてのクロワッサンとシナモンロールがめちゃ美味しい。

高速インターネット接続も無料なので、
ブログを書いたり、昨日写した写真をふたりで見たりして、のんびりすごし、
13時にチェックアウトして、近くの蕎麦処「笑笑亭」へ。
  
お茶も飲みたいので、軽めの「もりそば」と「ひょっとこ」を注文。
  

銀座は今日も「ほこてん」だけど、人かげもまばら、
それもそのはず日なたに出ると地獄のような暑さで、
iPhoneを発売したソフトバンクばかりは人だかりで、 
ビルの日陰に入りながら、1丁目から3丁目へ。 
 

「松屋銀座」のデパチカの「チーズ王国」 で、
昨夜のパーティで食べて美味しかった
「madamu HISADA」ナチュラルカマンベールチーズと、
オレンジのフルロンドブルージュチーズをゲット。
 

そのあと、駅まで見送ってくださるという弘さんと、
弘さんお勧めのリサイクルのお店で待ち合わせ。
ギンザでやっと、手の届く桁数のものにであいました(笑)。
 

お土産はつきじ入船 笑楽(つきじいりふねわらく)」の創作和菓子と、
「チーズ王国」で買ったチーズ(2400円)のコンビです。
  



今日は朝から、遊びつかれて居眠りしながら、
届いていた通信の原稿を読んで編集作業、
やっとブログをアップして、これからご飯です。


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『おひとりさまの老後』1周年&上野さんのバースディを祝って!~その名も「Just Kanreki」

2008-07-13 09:13:33 | ジェンダー/上野千鶴子

前前日に「谷汲ゆり園」で仕入れた60輪のカサブランカを、
「まだ開かないでね」と、祈るような気持ちで、奥の暗い部屋に寝かせて、
純白のお花が汚れるといけないので、開いてるシベはつみとって、
「いつものダイソウ」で、ラッピンググッズを買ってきて、
朝早くから悪戦苦闘でそれらしく梱包して(笑)、、、

 

夕方に収穫して予冷しておいた真っ赤な完熟ミニトマト60個を抱えて、

  

新幹線にとびのって、
やってきました! トーキョー・銀座一丁目。

今日のお宿は「ホテルモントレ ラ・スールギンザ」
とってもおしゃれなホテルです。

じゃらんネットの「≪女性限定≫レディースプラン 」で予約、
充実アメニティで快適に、お得にゆったり13時アウトの滞在ステイ。

駅まで送ってもらった子に「北海道に行ったばかりじゃない?」と言われ、
昨日の夜なんて、ともちゃんに「興奮して眠れないでしょ」って冷やかされたんだけど、
いえいえ、今日はワクワクドキドキ心待ちにしてた特別の日、
『おひとりさまの老後』誕生1周年&上野さんの誕生○○周年のお祝い、なんです。

今日7月12日は、何をかくそう、上野さんのバースディ、で
内輪の「お祝い」のパーティに招かれた(押しかけた?)んです。
大げさなことの嫌いな上野さんにとっても、今日は特別の日のはず。

その名もジャス・カン!「Just Kanreki」(笑)。

『おひとりさまの老後』の奥付を見てもらうとわかるんだけど、
ベストセラーの誕生1周年記念日でもあります。

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朝ごはんを食べそこなったので、昼食は
『おひとりさまの老後』編集者・弘由美子さんと
メルキュールホテル銀座東京の2階でおいしいビュッフェランチ。
入院中の名古屋の藤田病院を脱走してきたはるみさんも一緒です。

ビストロ レ シャンソン
  

その後、外泊許可をもらったとはいえ「病人」のはるみさんを残して、
ホテルのお隣の「法研」ビルの弘さんの仕事場におじゃまして、
夜のパーティの食材の買い出しの荷物持ちに出発。

広ーい弘さんの仕事場の足元には、『おひとりさまの老後』が山積み、
壁には、『おひとりさまの老後』の大きな記事も貼り出してあり、
へぇ~この記事、見たことないナ、とすかさずチェック。
  

買い物を終えて、ホテルでお着替えして、
(上野さんから「来るならおしゃれしてきてね」と念押しされてるので)、
弘さんとはるみさんと会場の日本橋「画廊ビル」へ。

一番乗りかと思いきや、タクシーを降りたら、上野さんの姿が見えた。

「お客さま」よりは裏方好きのわたしとしては、
たくさんのサプライズを準備して、今日の日をプロデュースした弘さんの
苦労に敬意を表して、裏方をお手伝いするつもりで来たんだけど、
上野さんとおともだちが「銀座でショッピング」に行くというので、
すぐに心変りして「いくいく」、とはるみさんと二人のこのこついて行った。

銀座は「ほこてん」だったのだけど、意外に人通りは少なくて、
道のまん中を歩く人はほとんどいない(秋葉原事件のえいきょうかしら??)

イッセイ・ミヤケでドレスアップして、銀座にたたずむマダム・はるみ。
とても病院から抜け出してきたようには見えない(笑)。

パーティのサプライズ司会は遥洋子さん、
樋口恵子さん、吉行和子さん、酒井順子さんや信田さよ子さんなどもいらして超豪華メンバー、
姜尚中も真っ赤な60本の薔薇の花束を抱えてサプライズ登場。
女が9割以上で男はちらほら、プレ・カンもポス・カンも勢ぞろいの、
ステキなパーティの様子も撮ったんだけど、個人情報に配慮してパス。

最後のサプライズに「特製バースディケーキ」も登場。

北海道でおいしいスイーツを食べてきたばかりなんだけど、
銀座がお庭の弘さんの選んだケーキは極上で、思わずおかわりしました。

とっても素敵なバースディパーティでした。

真っ赤な花束のプレゼンもたくさん届いてました。

白いお花は、わたしだけだったけど、
カサブランカ好きの上野さん、ちゃんと持ちかえってくださいました(嬉)。

 上野さん、お誕生日おめでとう!


ちなみに、「法研」に貼ってあったのは、
7月12日の中日新聞朝刊の記事、
先月の「おひとりさまの老後」講演録です。



中日新聞も、こころにくい演出しますねぇ。

と思ってよく見たら、
【全面広告】でした。

 銀座のはるみ~うえのさんとツーショットby東京も見てね。


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