熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

TPP

2015-12-13 19:05:56 | Weblog
米紙ワシントン・ポストは十一日、米上院共和党リーダーのマコネル院内総務が環太平洋連携協定(TPP)の批准に向けた米議会の承認の審議を2016年11月の大統領選挙前に開始しない方針を明らかにしたと報じました。

オバマ政権の野党である共和党は現在議会の多数派で、そのリーダーの判断だけに、オバマ政権は早期承認を目指しているが2017年1月の任期終了までに議会承認を得られない可能性が出てきましたね。

マコネル氏はTPPは次期政権での審議が妥当との判断を示しています。

共和党内には医薬品に関する知的財産権の譲歩を問題視する声があり、議会選挙も同時に行われる大統領選挙後に先送りするのが選挙を戦う上で得策と判断したとみられます。

TPPについては大統領選の主要候補であるクリントン前国務長官(民主党)も反対しているので、審議が遅れる可能性が出てきましたね。

TPPに賛成か反対かと問われた場合、私は「分からない」と答えることにしています。

それはTPPの合意内容が不明だからです。

先日のブログでも紹介しましたが、知的財産権侵害の損害賠償制度について、TPPの合意内容からどのような対応が要求されるのかを研究者が議論していましたが、結論は不明ということでした。

TPPの合意内容が明らかにされていないので、仮定に基づいて判断するという不確かな結論しか得られないからです。

米国で審議が遅れるのならば、これを機会に、日本でもじっくり議論して結論を出したほうが賢明です。

もっとも、何でも隠して強行採決したい安倍政権にとっては都合の悪いことでしょうね。









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