「四月一日」という苗字がある。富山県あたりにあるそうだが、旧暦ではこの日は着替えをする日。いままで着ていた綿入れから合せに着替えるので、「ワタヌキ」と読む。今日は欧米では、エープリル・フールだから、なんとも眉唾のような名前である。
八百比丘尼という長寿者の伝説がある。若狭から京都に来た老婆で齢は八百歳であるという。洛中の人々が競ってこの老婆を一目見ようの宿舎に集まったが、門を閉ざして誰にも合わない。ただ、金持ちは百銭、貧乏人は十銭出せば見ることができたという。
若狭にこんな言い伝えがある。ある男が山で異人に会い、別天地のようなところに連れていかれて「不老長寿の薬だ」と言って、人魚の肉を貰った。家に持ち帰ってところ、出迎えた娘が見つけて食べてしまったので、四百歳を過ぎても生きている。この娘こそ八百比丘尼だという。この話を信じるかどうかは、今日が何の日かを考えてよく判断する必要がありそうだ。
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