常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

朝の時間

2014年04月14日 | 日記


ついこの間まで蒲団のなかが心地よかったが、日の出の時間がいとおしくなり、どんどん起床時間が早くなっている。気温の上昇とともに、散歩道のあちこちで、いろんな花が咲いているのに出会う。桜が咲けば、それを目当てに散歩している人たちに出会う。普段は会話もない人たちとも、「いよいよ咲きましたね」「きれいですね」という言葉が自然に出てくる。春の朝は、一日のゴールデンタイムである。

『赤毛のアン』で孤児院から養子に貰われたアンが、グリーン・ゲイブルズで初めて迎える朝は美しさに満ちている。場所が北のカナダであるため遅い春の6月には、色々な花が咲き競っている。

「窓のすぐ外には大きな桜の木があり、家にふれるように枝が伸びている。枝いっぱいに花が咲いていて、葉はほとんど見えなかった。家の両側は、広々とした果樹園だった。片側は林檎園、もう片方はさくらんぼ園で、どちらも花が空から舞いおりてふりつもったように白く咲いて満開だ。果樹の下は草地で、黄色い蒲公英が、一面にまき散らされたように咲き乱れている。下の庭ではライラックの木々に紫色の花が開き、むせかえるような甘い香りが、朝風にのって窓辺まで漂っていた。」

小説の舞台になったプリンス・エドワード島には、何か月も氷点下に厳寒の期間ある。その厳しい冬がある分、春は魅力的だ。厳冬のなかで、人々はジャムを作り、チーズやバターを加工した。カエデの木を薪にして、調理の燃料と暖房にあてる。人は生きる知恵を学び、勉強した。たくましさと強さがなければ、この北の地で生き抜くことはできない。


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コメント (2)
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