木々の生命に立ち止ることはない。満開の花を散らせた桜は、そのあとに濃い緑の葉を伸ばして来る。あれほど花のもとを歩いていた人の姿は絶え、熊蜂がひとつ空中にホバリングしながら飛んでいた。気温23℃、もう初夏といっていい。桜の木の下は、静寂を取り戻したようである。葉が大きくなって、木陰をつくるのももうすぐだ。
葉桜となりし幾日の髭を恥づ 谷野 予志
ラジオで桜の塩漬けの話をしていた。こちらは八重桜である。戸建てに住んでいたころ、この八重桜が欲しくて庭に植えた。植木市で小ぶりな木を求めたが、5年ほど経つうちに太い木に成長した。花をもいで塩漬けにして桜湯を楽しんだが、いつか桜湯にも飽きてしまった。それでも、この花を見るたびに当時を思い出す。皐月の鉢をたくさん買って咲かせ、庭には桜とツツジが咲いた。
昨年のブログには、丁度この時期に、義母を車に乗せて花見に行った記事があった。一年しか経たないのに、もう義母を自家用車で連れて行くのは、医者に診てもらうときのみである。今年はデイサービスのバスに乗って、ヘルパーさんの介護つきで、やっと行くことができる。
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