身体がようやく畑仕事に対応できるようになってきた。今朝も5時30分に起床して、畑に向かう。今日は、畝作りのために、畑をスコップで40センチほど掘り起こし、5mほどのトンネルを3本作り、牛糞を3袋施した。手作業はけっこう疲労するので、毎日少しずつ。作業時間は1時間半ほど、帰りきわに、伸びてきたニラ2株分収穫する。切った茎から、ニラ特有にの香りがする。
畑の土は冬を越し、ここのところの乾燥で土埃が舞っている状態だ。固まった土のかたまりを鍬で砕いて、小さなかたまりにする作業も根気を必要とする。チャペックの『園芸科の12カ月』の文章を思い出し、頭のなかで反芻してみる。
「四月、これこそ本格的な、恵まれた園芸家の季節だ。恋びとたちは、かってに彼らの五月を謳歌するがいい。五月は単に草木が花をひらくだけだ。ところが、四月には、草木が芽を吹くのだ。うそは言わない。このシュートと、蕾と、芽は、自然界における最大の奇跡だ」
だが、現実は、花と芽が混在している。霜の季節を避けて、種を蒔き、苗を植えねばならない。土に愛情をこめて肥料を施し、耕して、野菜たちの根を包み込むやわらかい土の状態を保つ必要がある。倦むことのない作業を続けなければ、それは不可能である。
帰りに公園で早いツツジの花を見つけた。このピンクもまた自然界の奇跡である。空には、ツバメが3羽飛んでいた。餌になる虫を求めているのか、飛ぶ方向を変え急降下する。ことしも、ツバメが渡ってくる季節になった。やがて巣に卵を産んで、子どもの孵化に備える。
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