常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

玉子酒

2016年01月24日 | 日記


風邪気味で山行を止める。熱い雑炊に玉子入れて身体を温めると、咳や鼻水がおさまってきた。めったに風邪は引かないが、やはり寒気へのケアが必要である。かって風邪を引いたとき玉子酒を試してことがあるが、それほど効果はなかったような気がする。尾崎紅葉に玉子酒を詠んだ句がある。まつよひ、詞書して

我兄子が来べき宵なり玉子酒 尾崎 紅葉

我兄子、わがせこというのは、思う人、恋人のことである。古歌の時代では、家で訪れを待つ妻の待ち人、夫のことである。

我が背子が来べき宵なりささがにのくものふるまいかねてしるしも

の歌を元取りしている。待ち人は、蜘蛛の動きひとつで、待ち人の訪れを占ったのである。明治の男女は、もっとリアルで、風邪など吹き飛ばそうというのだ。玉子酒もこんな風に飲めば、きっと風邪を吹き飛ばしてくれるであろう。
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ヒヨドリ

2016年01月22日 | 日記


地面の雪が積もると、餌場が少なくなるせいか、ヒヨドリがベランダへやってくるようになった。キュウイと里芋を置くと、それを食べにやってくる。ヒヨドリは非常の注意深い鳥で、部屋のなかに少しでも人影が見えると、すぐに飛び立つ。それでも、餌が欲しいのか、窓のあたりを飛びながら、すぐにベランダの餌にやってくる。カメラに収めたいのだが、そんなチャンスは来そうにない。

鵯なくや山茶花の蕊きいろなる 南 草

山茶花が木一面に咲くころは、この花の蜜を吸いに集まってくるが、雪になるともう山茶花のッ花も散って、赤い実のなる木へ移るが、大寒ともなると餌を探すのに苦労するらしい。家の近くで、ピッ、ピーというヒヨドリの鳴き声を聞くのも珍しくない。

このあしたまぶしき雪に鵯の声 悌二朗
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大寒

2016年01月21日 | 日記


今日は24節気の大寒。一年で一番寒くなる季節だ。近くの山には雪が降り、冬らしい景色を見せている。だが、気温は寒いとはいえ-2、-3℃ほどの最低気温で、いつもの年に比べるとやはり暖かい傾向にある。「消寒会」というのは、寒さをしのぐために、友人を招いて酒宴を催すことであるが、この冬ではこの言葉もあまりしっくりとは響いてこない。

門は寒流に対し、雪は山に満つ

という句があるように、大寒の光景が目前にやっとのことで展開された。友人と一献傾けたい気分ではあるが、趣味の会の新年会や、かつての級友が集う会があるくらいで、もうそんな会の楽しみも心から味わうことができなくなってきているような気がする。
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雪の晴れ間

2016年01月20日 | 日記


一瞬の青空、雪を被った千歳山が美しく見えた。湿った雪で、除雪してある道を除いて車が自由にならない。こんな日は、家でじっとして読書するに限る。この時期、一発雷というのがあるらしい。夏のように、雪雲はその先端はよく見えないが、飛行機などから見ると、夏の雷雲のように雲の峰を形成しているらしい。

雪雲での発雷は、夏のようにこれでもかと光り続けるのではなく、一発ごろごろとなって後はしんしんと雪を降らせる。いわゆる雪起こしの雷である。青空が見えてから一時間もしないうちに雪雲が広がりまた雪を降らせている。この雪、今週いっぱいは注意を要するらしい。

白さもて魅惑す朝の雪嶺は 相馬 遷子
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白鷹山

2016年01月19日 | 詩吟


山形市本沢で白鷹山を仰ぎ見るように日を過ごしたのは、歌人結城哀草果である。哀草果の書いた『村里生活記』を引くと、その里は桃源郷を思わせる。「南と西に小高い山が重なり合って、その間を本沢川が東に流れる。東と北に展ける田圃から、米、桑、野菜が出来る。山からは春は蕨、夏は沼に蓴菜が採れ、銀に光る公魚が釣れる。秋は松や雑木林に、香気の高い松茸、美味なしめじが無数に生える。冬は餌をもとめて下る山鳥を、家の窓から銃で打捕る。」

哀草果が白鷹山を詠んだ歌がある。山の形を鳥にみたて、空に飛ぶ姿を詠んでいる。

羽交なす尾根のまなかに峯高く白鳥山は大空を飛ぶ 哀草果

尾根を羽と見、その中に聳える峯は白鷹の頭である。この歌は、山形岳風会の課題吟に選ばれている。茂吉を師と仰ぐ、哀草果らしい発想である。本沢の村の生活が懐かしく偲ばれる。

白鷹山といえば、大相撲幕下6枚目の力士がいる。あの弟子を殴って死なせてたり、賭博で関わった力士が辞めさせられ、本場所も開けなかった年、白鷹町の高校を出て入門した力士である。テレビで見ると、体重も145キロと増え、十両昇格が目前である。今日勝って3勝2敗。幕下6枚目だから、もう2番勝てば、十両昇進が現実のものとなる。ぜひ頑張ってほしい。
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