ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

手から伝わるもの

2009年12月03日 21時40分00秒 | 音楽・アート
先日の佐渡練の時、歌の表情に明るさが足りないからと、
佐渡さんに言われて、全員が隣の人と手をつないで
1つのセクションを歌うことになりました。
わたしは見知らぬ年配の紳士と、第九友達と。

大体、何年もつきあいのある友人とでも
手をつなぐのは初めてで、少し気恥ずかしかったけれど。
でも友達の手は思ったより華奢で、何とも愛おしく、
見知らぬ大きくて温かい紳士の手は、
その人の優しい人柄が伝わってくるようで、
なんとも言えない、不思議な幸福感が。

そして歌い始めると、先ほどまでとは全く違う音色。
皆の歌声が光をともしたように、ぱあっと明るくなって。
ただ隣同士、手をつないだだけなのに。
それまであまり、隣の方の声は聴こえなかったのに、
手をつないだら、とても良く聴こえてくるようになって。
それだけわたしの意識が、周りの人とつながったってこと?
手をつなぐ、ただそれだけでこれだけの力があるんだなあ。
何も話さないでも、そこには親近感が生まれ、
大きな一体感が生まれ、それが歌声にも現れたよう。



日本では、大人になったら手をつなぐどころか
めったに、人に触れることはないけれど、
手をつなぐことで、伝わるもの、生まれるものは
思った以上に、大切なことのような気がして。
人の手のぬくもりには、すごいパワーがあるみたい。

今週は、フランス語の授業や送別会などで
帰りが遅くなる日が続いて、なかなか練習出来ないけれど
いよいよ待ち焦がれたステージまで、あと3日。
今年は去年と違って、暖かくなりそうだから
温かな手で、温かな心で、温かな喜びを胸に、
一万人、百万人と手をつなぐ気持で歌ってきます。

コメント
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