『水曜日が消えた』
監督:吉野耕平
出演:中村倫也,石橋菜津美,中島歩,休日課長,深川麻衣,きたろう他
TOHOシネマズ梅田にて、『ドクター・ドリトル』を観た後、
阪急百貨店の食料品売場へ走って買い物を済ませ、再び戻って本作を。
吉野耕平監督はこれが長編デビュー作だそうで。
原作は何かなと思ったら、吉野監督オリジナルで脚本もお書きになった様子。
オリジナルで勝負する監督のことは無条件に凄いと思うふしが私にはあるので、期待大。
“火曜日”(中村倫也)は、幼少時に遭った交通事故をきっかけに、
曜日ごとに人格が入れ替わるようになってしまった。
同じなのは見た目だけ、性格も何もかもまるで異なる7人は、
お互いのことをそれぞれの曜日で呼び合っている。
7人の中で“火曜日”は一番地味な存在。
特に趣味もなく、なんということはない1日を過ごし、
他の曜日から押しつけられた雑用を片づけるだけ。
そんな彼のことを唯一理解しているのが一ノ瀬(石橋菜津美)。
“火曜日”が目覚めると必ず火曜日。
それが当たり前だったのに、ある日、なんだか様子がおかしい。
その日が火曜日ではなく水曜日であることに気づいた“火曜日”は、
いつもは休館日の図書館が開いていることに有頂天。
司書の瑞野(深川麻衣)と出会って一目惚れ。
しかし、瑞野はもともと“水曜日”と知り合いの様子で、
しかもお互いに少なからず想い合っている間柄らしい。
とにかく今日は水曜日。ということは水曜日が消えた。
これは人格が統一されようとしているということではないのか。
とりあえず“水曜日”を除く他の曜日にはその事実に気づかれたくない。
“火曜日”は“水曜日”のふりをして日誌を書くのだが……。
すごく面白い設定だったのに、途中少し睡魔に襲われたことは内緒です(笑)。
でも解離性同一性障害(多重人格)をこのように描くというアイデアが秀逸。
しかも大人気の中村倫也を起用して、ヒットは確実でしょう。
瑞野役の深川麻衣はえらく可愛い子だと思ったら、乃木坂46の元メンバーなのですね。
またひとり覚えたつもりになっているけれど、髪型が変わったらたぶんわからない。(^^;
多重人格者にとって、人格を統一することが幸せなのかどうか。
相容れない性格の“月曜日”が現れてドキドキするけれど、
こうして生きていくのもありだなと思えるラストです。
エンドロールがとてもいい感じなので、最後まで席は立たないで。