『es[エス]』(原題:Das Experiment)
監督:オリバー・ヒルシュビーゲル
出演:モーリッツ・ブライブトロイ,クリスティアン・ベッケル,
ユストゥス・フォン・ドーナニー,マレン・エッゲルト他
昨年公開されたドイツ映画。
1971年、スタンフォード大学心理学部で実際に試みられた実験がベース。
元ジャーナリストの主人公は現在はタクシー運転手。
彼はある新聞広告に目を留める。
それは高額な報酬である心理実験の被験者になるというもの。
この実験の陰に政府が絡んでいると感じた彼は、
被験者に応募してひそかに取材することを思いつく。
メガネに隠しカメラを仕掛け、準備を始める。
さて、その新聞広告によって集められたのは24名。
「看守役」と「囚人役」に分けられ、模擬刑務所に収容されて14日間を過ごすという。
教授たちが監視するなか、実験はスタートするが……。
実際におこなわれたこの実験は、わずか6日目で中止になったそうです。
最初は遊び半分の気持ちで実験に臨む被験者たち。
外界と閉ざされた模擬刑務所で次第に精神に異常をきたしていきます。
日ごとに狂暴性を増していく看守役、リンチに怯える囚人役、
視覚からはその恐怖が伝わってくるけれど、
精神的に追い詰められる過程は物足りん。
もっと心理的にぞくぞくしたかったなぁ。
せやけど、こんな実験がほんまにあったということ自体、怖いがな。
主人公役のモーリッツ・ブライブトロイ(ビールみたいな名前(^^;)、
スキンヘッドが超似合う。