『ナミヤ雑貨店の奇蹟』
監督:廣木隆一
出演:山田涼介,村上虹郎,寛一郎,成海璃子,門脇麦,林遣都,
萩原聖人,小林薫,吉行和子,尾野真千子,西田敏行他
前述の『ジュリーと恋と靴工場』のつまらなさに怒りを覚え(笑)、
それでも一応エンドロールが完全に終わるまでは席を立たず、
思わず「しょーもな」とつぶやいてから退出しました。
今度こそ気を取り直して、お目当てだった本作を鑑賞。
東野圭吾は大好きな作家ですが、稀にものすごくつまらないことがあります。
たとえば“いきなり文庫”シリーズの雪山もの。
『白銀ジャック』と『疾風ロンド』では東野圭吾もう駄目かもと思いましたし、
“いきなり文庫”ではないけれど、『カッコウの卵は誰のもの』にも唖然、
この人の雪が出てくる話はあかんにちがいないと思いました。
しかし本作の原作を読んだときの感想は、「これだから東野圭吾は止められない」。
映画化に当たっても東野圭吾史上もっとも泣ける作品との触れ込みです。
2012年のある夜。ある屋敷に押し入り、強盗を働いた3人組。
3人は児童養護施設出身の幼なじみ、敦也(山田涼介)、翔太(村上虹郎)、幸平(寛一郎)。
逃走用の車のエンジンがかからず、仕方なく廃屋に逃げ込む。
朝の通勤時間帯の人混みにまぎれて逃げるつもり。
すると突然、閉まっているシャッターの郵便口から1通の手紙が落ちてくる。
中身を確かめてみると、日付は1980年、ジョン・レノンが殺された翌日だった。
この廃屋はかつての“ナミヤ雑貨店”。
店内に残されていた雑誌記事から、店主の浪矢(西田敏行)が客の悩み相談に応じていたことを3人は知る。
店前の掲示板に近所の子どもたちが悩みを書き付ければ、
浪矢が珍回答・名回答をその隣に貼り出してくれる。
誰にも知られたくない悩みの場合は、閉店後にシャッターの郵便口から手紙を差し入れればいい。
浪矢からの回答は、翌朝、店横の牛乳箱に入れられているのだ。
なぜ1980年の日付の手紙が2012年に差し入れられたのかわからないが、
とにかくその手紙への返事を書くことにした3人。
したためた返事を牛乳箱の中に入れると、いつのまにかその返事が消えていた。
自分たちの書いた手紙が1980年の相談者に届いている。
その後も郵便口から差し入れられる何通かの手紙。
相談者とやりとりをしているうちに、3人は過去と自分たちとのつながりに気づくのだが……。
相談者は、実家の魚屋を継がずに音楽で食べていきたい克郎(林遣都)、
世話になった大叔母夫婦になんとか恩を返したい晴美(尾野真千子)などなど。
3人が回答した相談者ではなく、かつて浪矢から回答を得た相談者としては、
不倫相手との間にできた子どもを産むかどうか悩んでいる女性(菜葉菜)も。
ピンク映画出身の廣木隆一監督。
たぶん面白い作品をたくさん撮ってこられたはずですが、
メジャー級になってから、特に『余命1ヶ月の花嫁』(2009)以降は
ちょっと辟易するぐらいお涙頂戴路線か人気若手女優起用作品が多い。
『100回泣くこと』(2013)にはゲンナリさせられ、
『さよなら歌舞伎町』(2014)はまぁまぁだったけど、あくまでまぁまぁ。
本作も、原作が好きでなければパスしたくなっていたかもしれません。
泣きました。だけど、やっぱりお涙頂戴感が強すぎる。
一般受けは良いはずだから、デートムービーにもいいと思います。
でも深くは心に残らず、私はすぐに忘れちゃいそうな予感。
「泣いたけど」で終了、みたいな感じです。(^^;
芝居がかっているところもちょっと気に入らない。
山下達郎が本作のために書き下ろしたテーマ曲“REBORN”を
歌手役の門脇麦が歌っているのは非常に良くて聴き入りましたが、
麦ちゃんがPVのように踊るシーンは要らんでしょ。
成海璃子の役も何のために出てきたか説得力に乏しく、不要な役だと思いました。
3人組はそれぞれちがうタイプで○。
魚屋ミュージシャンの父親役の小林薫や、晴美の大叔母役の吉行和子ももちろん○。
泣けるけど、重みはないところが残念でもあり、万人受けするところでもあり。
観客動員を増やすにはこれがいちばんいいんでしょうね。
少々辛口にはなりましたが、観た後は気分が良いというのは大事なことなのかもしれません。
監督:廣木隆一
出演:山田涼介,村上虹郎,寛一郎,成海璃子,門脇麦,林遣都,
萩原聖人,小林薫,吉行和子,尾野真千子,西田敏行他
前述の『ジュリーと恋と靴工場』のつまらなさに怒りを覚え(笑)、
それでも一応エンドロールが完全に終わるまでは席を立たず、
思わず「しょーもな」とつぶやいてから退出しました。
今度こそ気を取り直して、お目当てだった本作を鑑賞。
東野圭吾は大好きな作家ですが、稀にものすごくつまらないことがあります。
たとえば“いきなり文庫”シリーズの雪山もの。
『白銀ジャック』と『疾風ロンド』では東野圭吾もう駄目かもと思いましたし、
“いきなり文庫”ではないけれど、『カッコウの卵は誰のもの』にも唖然、
この人の雪が出てくる話はあかんにちがいないと思いました。
しかし本作の原作を読んだときの感想は、「これだから東野圭吾は止められない」。
映画化に当たっても東野圭吾史上もっとも泣ける作品との触れ込みです。
2012年のある夜。ある屋敷に押し入り、強盗を働いた3人組。
3人は児童養護施設出身の幼なじみ、敦也(山田涼介)、翔太(村上虹郎)、幸平(寛一郎)。
逃走用の車のエンジンがかからず、仕方なく廃屋に逃げ込む。
朝の通勤時間帯の人混みにまぎれて逃げるつもり。
すると突然、閉まっているシャッターの郵便口から1通の手紙が落ちてくる。
中身を確かめてみると、日付は1980年、ジョン・レノンが殺された翌日だった。
この廃屋はかつての“ナミヤ雑貨店”。
店内に残されていた雑誌記事から、店主の浪矢(西田敏行)が客の悩み相談に応じていたことを3人は知る。
店前の掲示板に近所の子どもたちが悩みを書き付ければ、
浪矢が珍回答・名回答をその隣に貼り出してくれる。
誰にも知られたくない悩みの場合は、閉店後にシャッターの郵便口から手紙を差し入れればいい。
浪矢からの回答は、翌朝、店横の牛乳箱に入れられているのだ。
なぜ1980年の日付の手紙が2012年に差し入れられたのかわからないが、
とにかくその手紙への返事を書くことにした3人。
したためた返事を牛乳箱の中に入れると、いつのまにかその返事が消えていた。
自分たちの書いた手紙が1980年の相談者に届いている。
その後も郵便口から差し入れられる何通かの手紙。
相談者とやりとりをしているうちに、3人は過去と自分たちとのつながりに気づくのだが……。
相談者は、実家の魚屋を継がずに音楽で食べていきたい克郎(林遣都)、
世話になった大叔母夫婦になんとか恩を返したい晴美(尾野真千子)などなど。
3人が回答した相談者ではなく、かつて浪矢から回答を得た相談者としては、
不倫相手との間にできた子どもを産むかどうか悩んでいる女性(菜葉菜)も。
ピンク映画出身の廣木隆一監督。
たぶん面白い作品をたくさん撮ってこられたはずですが、
メジャー級になってから、特に『余命1ヶ月の花嫁』(2009)以降は
ちょっと辟易するぐらいお涙頂戴路線か人気若手女優起用作品が多い。
『100回泣くこと』(2013)にはゲンナリさせられ、
『さよなら歌舞伎町』(2014)はまぁまぁだったけど、あくまでまぁまぁ。
本作も、原作が好きでなければパスしたくなっていたかもしれません。
泣きました。だけど、やっぱりお涙頂戴感が強すぎる。
一般受けは良いはずだから、デートムービーにもいいと思います。
でも深くは心に残らず、私はすぐに忘れちゃいそうな予感。
「泣いたけど」で終了、みたいな感じです。(^^;
芝居がかっているところもちょっと気に入らない。
山下達郎が本作のために書き下ろしたテーマ曲“REBORN”を
歌手役の門脇麦が歌っているのは非常に良くて聴き入りましたが、
麦ちゃんがPVのように踊るシーンは要らんでしょ。
成海璃子の役も何のために出てきたか説得力に乏しく、不要な役だと思いました。
3人組はそれぞれちがうタイプで○。
魚屋ミュージシャンの父親役の小林薫や、晴美の大叔母役の吉行和子ももちろん○。
泣けるけど、重みはないところが残念でもあり、万人受けするところでもあり。
観客動員を増やすにはこれがいちばんいいんでしょうね。
少々辛口にはなりましたが、観た後は気分が良いというのは大事なことなのかもしれません。