『スペシャルアクターズ』
監督:上田慎一郎
出演:大澤数人,河野宏紀,富士たくや,北浦愛,上田耀介,清瀬やえこ,
仁後亜由美,宮島三郎,淡梨,三月達也,櫻井麻七,川口貴弘,
南久松真奈,山下一世,津上理奈,小川未祐,広瀬圭祐,原野拓巳他
TOHOシネマズ西宮にて3本ハシゴの3本目。
『フッド:ザ・ビギニング』→『楽園』→本作。
大変ですよね、前作があんなに当たったら。
社会現象にまでなった『カメラを止めるな!』(2018)の上田慎一郎監督作品。
『カメ止め』の後、『イソップの思うツボ』(2019)を劇場で鑑賞。
DVDで『カメ止め』のスピンオフ作品『ハリウッド大作戦!』(2019)も観ました。
どっちもイマイチで、う~んと残念感満載のうなずき。
これは多大な期待は寄せずに観たところ、結構おもしろかったです。
警備員のバイトをしながら役者として稼げる日を夢見る青年・和人。
しかし、極度の緊張を強いられる場面、特に男性から詰め寄られる場面になると、
意識が朦朧としてくるうえに失神してしまう持病がある。
そのせいでオーディションも上手く行かない。
禁煙場所で喫煙していた客に注意したら凄まれて失神、バイトもクビを宣告される。
そんなある日、疎遠になっていた弟・宏樹と偶然遭遇。
宏樹はなんと役者をしていると言い、彼が所属する俳優事務所“スペシャルアクターズ”に誘われる。
そこでは映画やドラマの仕事のほかに、演技することで依頼者の問題を解決する仕事も引き受けていた。
持病のある自分には無理だと断るが、やってみると意外になんとかなって楽しい。
少しずつ仕事に慣れた頃、女子高生・祐未が仕事の依頼にやってきて、
祐未によれば、両親が他界して今は姉・里奈が女将を務めている。
いずれ祐未も旅館を手伝うつもりだったが、
里奈はカルト教団“ムスビル”にハマり、旅館を教団に譲ると決めてしまったらしい。
祐未の話だけを鵜呑みにすることはできないから、
和人と宏樹らがまずは入団希望者を装ってセミナーに参加することになり……。
よくできていると思います。
ふだん見ている著名な役者とはちがってフレッシュ。
舞台にもなりそうな大げさな演技が可笑しくて笑えます。
もしも『カメ止め』がなかったら、人にも「おもろいで」と薦めていたことでしょう。
もうほんと、『カメ止め』さえなければと感じることしきり。
撮影現場の楽しさが伝わってくる作品ですね。
彼らのうちどれだけの人が役者として生きていけるのかわかりませんが、
役者を続けるために働いている、そんな人も多いかと。
全力で応援したい皆さんです。スペシャル!