『こっぴどい猫』
監督:今泉力哉
出演:モト冬樹,小宮一葉,内村遥,小石川祐子,平井正吾他
タイトルに「猫」と入っているだけで、反応してしまいます。
ナナゲイでは11月に入ってから公開。
16日の終映までに観に行かなくちゃと思っていたら、
終映より前にTSUTAYA DISCASにてレンタル開始。
ほならDVDでええかと、家で観ました。
「猫」に惹かれたのに、本物の猫はまったく出てこず。
モト冬樹生誕60周年記念作品なのだそうです。
モト冬樹演じる高田は、寡作ながらも高い評価を受ける人気作家。
しかし、妻に先立たれてからというもの、まったく書けない。
高田を慕う後輩作家の安藤は、「書けないのではなく、書かないんだ」と憤りつつも、
高田の還暦祝いのパーティーを行きつけのスナックで開こうと計画中。
パーティーまであと数日となった夜、高田と安藤はそのスナックに立ち寄る。
従業員のひとりである桃と交際中の安藤は、桃とともに一足先に退店。
酒のおかわりをした後、帰ろうとした高田に向かって、
もうひとりの従業員、小夜が相談に乗ってほしいと言う。
小夜は、とにかく既婚男性にばかり惹かれて悩んでいるらしい。
その晩、小夜の家に泊まった高田だが、手を出したりはしない。
しかし、何度かこうして相談に乗るうち、
小夜は自分のことを好きにちがいないと考え、再婚をも視野に入れはじめて……。
何が「猫」って、この小夜ちゃん。
思いっきりネタバレですが、小夜ちゃんは誰にでも思わせぶりで、
中にはほんとにデキちゃってる人もいる。
高田の娘の夫の不倫相手が小夜で、高田の息子の片想い相手が小夜で、
安藤が本当に好きなのは小夜で。魔性の女なワケです。
高田の息子の場合は、あきらかに片想いだと自覚していますが、
娘の夫にしろ高田にしろ、小夜に振り回されているのに、
自分のほうが優位だと思っているところが嘆かわしい。
嗚呼、オッサンの妄想。
130分はちと長いけど、オチにはふきだしました。
いくつか印象に残る台詞もあり、特にボーッとした高田の息子の、
「じゃあいったいいつ嫌いになるの。つきあったこともない人のこと、
どうやったら嫌いになれるの」という台詞には、ふんふんなるほど。
幼少時代の初恋は、だから心に残るのかなと思いました。
「体裁とか、不謹慎とか。友情とか、家族とか。
生活とか、夢とか。社会とか、身分とか。
そういう類いのものは『好き』という気持ちの前では無力だ」。
はい、そのとおりだと思います。
監督:今泉力哉
出演:モト冬樹,小宮一葉,内村遥,小石川祐子,平井正吾他
タイトルに「猫」と入っているだけで、反応してしまいます。
ナナゲイでは11月に入ってから公開。
16日の終映までに観に行かなくちゃと思っていたら、
終映より前にTSUTAYA DISCASにてレンタル開始。
ほならDVDでええかと、家で観ました。
「猫」に惹かれたのに、本物の猫はまったく出てこず。
モト冬樹生誕60周年記念作品なのだそうです。
モト冬樹演じる高田は、寡作ながらも高い評価を受ける人気作家。
しかし、妻に先立たれてからというもの、まったく書けない。
高田を慕う後輩作家の安藤は、「書けないのではなく、書かないんだ」と憤りつつも、
高田の還暦祝いのパーティーを行きつけのスナックで開こうと計画中。
パーティーまであと数日となった夜、高田と安藤はそのスナックに立ち寄る。
従業員のひとりである桃と交際中の安藤は、桃とともに一足先に退店。
酒のおかわりをした後、帰ろうとした高田に向かって、
もうひとりの従業員、小夜が相談に乗ってほしいと言う。
小夜は、とにかく既婚男性にばかり惹かれて悩んでいるらしい。
その晩、小夜の家に泊まった高田だが、手を出したりはしない。
しかし、何度かこうして相談に乗るうち、
小夜は自分のことを好きにちがいないと考え、再婚をも視野に入れはじめて……。
何が「猫」って、この小夜ちゃん。
思いっきりネタバレですが、小夜ちゃんは誰にでも思わせぶりで、
中にはほんとにデキちゃってる人もいる。
高田の娘の夫の不倫相手が小夜で、高田の息子の片想い相手が小夜で、
安藤が本当に好きなのは小夜で。魔性の女なワケです。
高田の息子の場合は、あきらかに片想いだと自覚していますが、
娘の夫にしろ高田にしろ、小夜に振り回されているのに、
自分のほうが優位だと思っているところが嘆かわしい。
嗚呼、オッサンの妄想。
130分はちと長いけど、オチにはふきだしました。
いくつか印象に残る台詞もあり、特にボーッとした高田の息子の、
「じゃあいったいいつ嫌いになるの。つきあったこともない人のこと、
どうやったら嫌いになれるの」という台詞には、ふんふんなるほど。
幼少時代の初恋は、だから心に残るのかなと思いました。
「体裁とか、不謹慎とか。友情とか、家族とか。
生活とか、夢とか。社会とか、身分とか。
そういう類いのものは『好き』という気持ちの前では無力だ」。
はい、そのとおりだと思います。