『HELLO WORLD』
監督:伊藤智彦
声の出演:北村匠海,松坂桃李,浜辺美波,釘宮理恵,子安武人,
寿美菜子,福原遥,勘解由小路三鈴他
ノーマークだったのですが、友人からもらった「東宝18番組共通前売券」があり、
時間的にちょうどよかったので観ることに。
TOHOシネマズ梅田にて。
舞台は近未来、2027年の京都。
読書が好きで、クラスの誰とも馴染もうとしない男子高校生・堅書直実は、
ある日、学校の図書館で借りた本を三本足のカラスに奪われる。
カラスを追いかけて行くと、たどり着いたのは伏見稲荷神社。
鳥居の前に置かれた本を拾おうとしたとき、不思議な感覚に包まれる。
現れたのは、10年後の2037年からやってきた直実自身。
にわかには信じられない話だが、10年後の直実が言うには、
もうじき直実は同じ図書委員の一行瑠璃とつきあうことになるらしい。
しかし瑠璃はつきあいはじめてわずか3カ月後の花火大会の日、
落雷に遭って死亡すると。
ろくに想い出を作る時間がなかったから、過去を書き換えたいのだと。
10年後の直実の話はそれだけではなく、
いま直実がいる世界そのものが実は単なる「記録」なのだと言う。
せめて記録の中だけでも、瑠璃の幸せな姿が見たい、
そう言う10年後の直実の表情にほだされて、
直実は幸せな記録を残せるように今を変えようとするのだが……。
こうして書いていてもよくわからん(笑)。
タイムリープの話って、いつもそう。
観ているときはじゅうぶんにわかっているつもりなのに、
あらすじを書いてみるとワケわからん状態に。(^^;
量子世界がどうとか言われても相変わらずわかりませんが、
本作はノーマークだったわりには心を揺さぶられました。
まず、本が好き、読書が好き、図書委員というのがいいではないですか。
人とコミュニケーションを取るのがめっぽう苦手なふたりが、
図書委員になって話をするようになる。
本がアイテムの話に弱いですねぇ、私。
自分はどうなってもいい。
自分とどうにかなってほしいとかではなく、ただ好きな人の幸せを祈る。
過去を変えようという話はたいていそうだったりしますが、
どれを観てもたぶんまぁまぁ泣いている。
まぁまぁ泣いている作品のうちでもこれは特によかったです。
過去を書き換えることに成功しても幸せにはなれないのが常。
やっぱり今を悔いなく生きなくちゃ。
京都にゆかりのある方、それだけでも楽しいかもしれません。