『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』(原題:Where to Invade Next)
監督:マイケル・ムーア
TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスポートの有効期限まであとわずか。
週末公開作品を網羅すべく、またまた午後休を取りました。
網羅しようにも劇場ごとに上映作品は異なるから、
大阪と兵庫のTOHOシネマズを数時間で渡り歩くのは無理だし、
どれか1本はあきらめなければならない模様。
熟考して金曜日に梅田で2本、土曜日になんばで4本と決めました。
12:00のチャイムとともに職場を出れば、
12:45に上映開始の本作に余裕で間に合うと思っていました。
だって昼間の新御堂筋はたいてい空き空きだし。
そこのところは想定どおりだったのに、駐車場が混んでいる。不覚。
TOHOシネマズにもっとも近い、最大料金設定のある駐車場は満車。
仕方がないのでUターン、いつも利用する茶屋町のタイムズへ。
ここは満車じゃなかったけれど、機械式立体駐車場なので出入庫に時間がかかる。
そのうえ、2台前の客は車内土足厳禁らしく、
入庫してから靴を履き替えたりしていて、とにかく時間がかかっとる。
ちょっぴりイライラしつつも、これではなんばで時間がないと叫ぶ客と同じ。
いかんいかんと心を落ち着かせ、もしも本編に間に合わなかった場合を考えて、
入庫を待つ間にスケジュールの練り直し。が、幸いにも12:55に滑り込むことができました。
お久しぶりのマイケル・ムーア監督。
DVDまで買った『ボウリング・フォー・コロンバイン』(2002)、
その後は作品そのものよりも、監督の肥満のほうが気になって、
もうちょっと痩せないと早死にするよと言いたくもなり。
彼に清潔さなど求めるつもりはないものの、
あれだけ太ると何をやってもだらしなく見えてしまいます。
これは予告編もまぁまぁ面白そうだったので、肥満体には目を瞑って(笑)。
アメリカを飛び出してヨーロッパへと向かった監督。
ヨーロッパ侵略を目論むも、各国で知る驚くべき文化や制度。
そこで監督はそれらをアメリカにも取り入れるべきものとして持ち帰ることに。
いくつか例を挙げてみると……。
フランスの小学校の給食はフルコースのフレンチ。
陶器の皿にガラスのコップ。プラスチックではありません。
ナイフとフォークもきっちりと用意され、
子どもたちは給食によってマナーを学び、
給仕し給仕される楽しさ、食事する楽しさを感じ取ります。
水分を摂取することも忘れない。もちろんコーラではなくて水。
この給食の予算がアメリカよりも安価でまかなわれているそうです。
昔はアメリカと同程度の学力だったフィンランド。
あるとき試した施策が功を奏し、子どもたちの学力は急上昇、世界のトップクラスに。
いったいどういう方法を採ったのだと尋ねてみれば、「宿題をなくした」。
宿題をなくしてみれば、放課後に家族や友人と過ごす時間が増え、
さまざまな会話や遊びや読書に費やすようになる。
そうすることで自分で考える力がついてゆくと。
ノルウェーの刑務所は一軒家。囚人がでかい包丁で調理にいそしむ姿が普通。
彼らにとっての最大唯一の罰は、家族や友人と会えないこと。
看守は彼らの話を聞き、守ってくれる存在だから、暴動なんて起きません。
一軒家ではない厳重警戒刑務所であってもそれは同じこと。
私は死刑に反対ではありません。
正直なところ、死んでしまえばいいと思う事件の犯人だっています。
が、息子を殺された父親が犯人にすら尊厳を認めるシーンには心を揺さぶられました。
そのほか、イタリアの有給休暇やアイスランドの銀行の話など、
どれも「へ~」とか「ほ~」とか、興味を惹かれます。
笑える小ネタも多く、『俺たちステップ・ブラザース 義兄弟』(2008)の1シーンや、
ジャック・ブラックが一瞬映ったり。
ネスレのCMでただの太ったオッサンだと思っていた人が気づいてくれますように。
デブでもまだまだキレ味は衰えていないムーア監督なのでした。
監督:マイケル・ムーア
TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスポートの有効期限まであとわずか。
週末公開作品を網羅すべく、またまた午後休を取りました。
網羅しようにも劇場ごとに上映作品は異なるから、
大阪と兵庫のTOHOシネマズを数時間で渡り歩くのは無理だし、
どれか1本はあきらめなければならない模様。
熟考して金曜日に梅田で2本、土曜日になんばで4本と決めました。
12:00のチャイムとともに職場を出れば、
12:45に上映開始の本作に余裕で間に合うと思っていました。
だって昼間の新御堂筋はたいてい空き空きだし。
そこのところは想定どおりだったのに、駐車場が混んでいる。不覚。
TOHOシネマズにもっとも近い、最大料金設定のある駐車場は満車。
仕方がないのでUターン、いつも利用する茶屋町のタイムズへ。
ここは満車じゃなかったけれど、機械式立体駐車場なので出入庫に時間がかかる。
そのうえ、2台前の客は車内土足厳禁らしく、
入庫してから靴を履き替えたりしていて、とにかく時間がかかっとる。
ちょっぴりイライラしつつも、これではなんばで時間がないと叫ぶ客と同じ。
いかんいかんと心を落ち着かせ、もしも本編に間に合わなかった場合を考えて、
入庫を待つ間にスケジュールの練り直し。が、幸いにも12:55に滑り込むことができました。
お久しぶりのマイケル・ムーア監督。
DVDまで買った『ボウリング・フォー・コロンバイン』(2002)、
その後は作品そのものよりも、監督の肥満のほうが気になって、
もうちょっと痩せないと早死にするよと言いたくもなり。
彼に清潔さなど求めるつもりはないものの、
あれだけ太ると何をやってもだらしなく見えてしまいます。
これは予告編もまぁまぁ面白そうだったので、肥満体には目を瞑って(笑)。
アメリカを飛び出してヨーロッパへと向かった監督。
ヨーロッパ侵略を目論むも、各国で知る驚くべき文化や制度。
そこで監督はそれらをアメリカにも取り入れるべきものとして持ち帰ることに。
いくつか例を挙げてみると……。
フランスの小学校の給食はフルコースのフレンチ。
陶器の皿にガラスのコップ。プラスチックではありません。
ナイフとフォークもきっちりと用意され、
子どもたちは給食によってマナーを学び、
給仕し給仕される楽しさ、食事する楽しさを感じ取ります。
水分を摂取することも忘れない。もちろんコーラではなくて水。
この給食の予算がアメリカよりも安価でまかなわれているそうです。
昔はアメリカと同程度の学力だったフィンランド。
あるとき試した施策が功を奏し、子どもたちの学力は急上昇、世界のトップクラスに。
いったいどういう方法を採ったのだと尋ねてみれば、「宿題をなくした」。
宿題をなくしてみれば、放課後に家族や友人と過ごす時間が増え、
さまざまな会話や遊びや読書に費やすようになる。
そうすることで自分で考える力がついてゆくと。
ノルウェーの刑務所は一軒家。囚人がでかい包丁で調理にいそしむ姿が普通。
彼らにとっての最大唯一の罰は、家族や友人と会えないこと。
看守は彼らの話を聞き、守ってくれる存在だから、暴動なんて起きません。
一軒家ではない厳重警戒刑務所であってもそれは同じこと。
私は死刑に反対ではありません。
正直なところ、死んでしまえばいいと思う事件の犯人だっています。
が、息子を殺された父親が犯人にすら尊厳を認めるシーンには心を揺さぶられました。
そのほか、イタリアの有給休暇やアイスランドの銀行の話など、
どれも「へ~」とか「ほ~」とか、興味を惹かれます。
笑える小ネタも多く、『俺たちステップ・ブラザース 義兄弟』(2008)の1シーンや、
ジャック・ブラックが一瞬映ったり。
ネスレのCMでただの太ったオッサンだと思っていた人が気づいてくれますように。
デブでもまだまだキレ味は衰えていないムーア監督なのでした。