『天気の子』
監督:新海誠
声の出演:醍醐虎汰朗,森七菜,本田翼,吉柳咲良,平泉成,梶裕貴,倍賞千恵子,小栗旬他
私の性分がアマノジャクゆえなのか、『君の名は。』にはちぃとも乗れず。
新海監督だったら断然『秒速5センチメートル』(2007)だよねぇ、
その次が『言の葉の庭』(2013)だよなぁと思っています。
『君の名は。』には乗れなかったといっても、
新海監督の新作が公開されたらスルーするわけにはいきません。
公開前にムビチケを買おうとしたら、ムビチケの販売がないですと!?
ムビチケ以外のどんな体裁の前売りもなしって、どんだけ強気やねん。
「その代わりに東宝史上初の初回一斉上映」って、意味わからん。
そんなもん誰が嬉しいねんとかなり怒りを覚えつつ、
いつ観に行っても定価ならば、
いっそ楽天ペイでポイントをいっぱいつぎ込んでIMAX版を観てやろうと、
2,400円のところ1,000スーパーポイントを使い、1,400円に。
公開2日目にTOHOシネマズなんばにて。
こんな感じで最初から辛口評価のつもりで観に行きましたが、
わりとよかったんだなぁ。(^^;
離島に暮らしていた16歳の帆高は、家出して東京へ向かう。
悪天候のなか、船の甲板に出ていて危うく命を落としかけた帆高は、
居合わせた怪しげなオッサン、須賀に命を救われる。
そのお礼に船内の食堂で定食とビールまで奢らされることになり、
田舎育ちの帆高は驚くが、それも致し方ないことなのだろう。
下船して須賀と別れたものの、行くあてがない。
こんな少年を雇ってくれるところなどなく、野垂死にしそう。
毎日マクドでお茶だけ飲んで時間をつぶす帆高に、
3日目、ハンバーガーを差し出してくれたのがバイトの陽菜。
そのおかげでとりあえず空腹は満たせたが、
いつまでもこんなふうでいるわけにもいかず、
帆高は名刺を頼りに須賀を訪ね、住み込みで仕事を手伝うことになる。
ある日、陽菜が風俗店の男たちにラブホへ連れ込まれそうになっているのを見かけ、
帆高はとっさに陽菜の手を引いて逃げようとする。
男に殴られて帆高が鞄から取り出したのは、数日前に拾った拳銃。
おもちゃだとばかり思っていたら、ぶっ放した拳銃は本物。
男たちが怯んだ隙に帆高と陽菜は逃げる。
陽菜を助けたつもりでいた帆高だが、
陽菜はマクドのバイトをクビになり、割のいい仕事を探しているのだと言う。
陽菜が祈れば晴れることを知った帆高は、お金を取って天気にする仕事を提案。
これが大当たりして大忙しになるのだが……。
憤慨して観はじめたせいかおかげか(笑)、わりとよかった。
映像は言わずもがなの美しさ、音楽も良い。
脇のキャラクターもすごく良くて、特に陽菜の弟・凪くんサイコー。
こんな年齢から女の扱い方を知っているなんてニクイねぇ(笑)。
女子に免疫のない帆高が凪を「先輩」と呼びはじめてからはさらに笑えます。
須賀の声を担当するのが小栗旬。
彼の事務所兼自宅に出入りする女子大生・夏美役に本田翼。
私は彼女に関しては役者としてよりも声優のほうが好き。
この役も合っていると思います。
世界のために彼女を失うか。
彼女を失うならば毎日雨でも良いか。
ちょっぴり泣きもしましたが、
やはり私の好きな新海監督作品には及ばない。切なさの問題。
どこまでヒットするのか、それはそれで楽しみです。