夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

大晦日の「わが家の常識」、おせちとお蕎麦

2005年12月31日 | まるっきり非映画
これだけで終わるのは寂しいので、
映画とはこれっぽっちも関係ありませんが、
「おせち」と「年越し蕎麦」について。

生まれも育ちも大阪の私が、
ずーっと「世間の常識」だと思っていた
「わが家だけの常識」があります。

私の実家ではおせちは大晦日に食べ始めるもの。
そしておせちをさんざん食べたあと、年越し蕎麦に突入。
子どもながらに「なんでこんなにおせちを食べた後やのに
年越し蕎麦まで食べなあかんねん」と思っておりました。

これがわが家だけの常識であることを知ったのは
大学に入ってから。友だちと話をしているとき偶然に。
関西ではおせちは元旦から食べるものだと知り、愕然。

真相はこうです。
東北ではおせちは大晦日から食べるもの。
秋田生まれの父のため、
母は大掃除のあとにせっせとおせちを作り、
レコード大賞の始まるころには
家族でこたつに入っておせちをつまめるようにしていました。
しかし、神戸育ちの母には関西人の意地があったのか、
おせちの後であっても年越し蕎麦を食べないわけには
いかなかったようです。

「おせちでおなかいっぱいでお蕎麦は入れへん」という私に
「少しだけでも食べなさい」と迫った母の気持ちが
「わが家だけの常識」を知ったと同時によく理解できました。
嫁いだら夫の実家の慣習に従うものだと言う人もまだまだ多いでしょうが、
昭和一桁生まれの母が父の習慣を尊重しつつ、
ちょっと意地も見せていたのが頼もしくてなりません。
両方取り入れられた折衷案、私はとても気に入っています。
今日も夜には食べられるように用意されたおせちを分けてもらいに
実家へ行ってまいります。

みなさま、本年もおつきあいをありがとうございました。
よいお年を!

ちなみに正月のお雑煮は、
元旦はおすまし、2日は白味噌です。
ここにも母の意地が。(^^;

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今年観た映画50音順〈わ行〉

2005年12月31日 | 映画(わ行)
《わ》
『笑の大学』

《を》《ん》
ありませ~ん。

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今年観た映画50音順〈ら行〉

2005年12月31日 | 映画(ら行)
《ら》
『ライフ・アクアティック』

《り》
『リアリズムの宿』
つげ義春の漫画を基にした作品。
映画監督の木下と脚本家の坪井は
共通の友人である俳優の船木に誘われて旅行を計画。
しかし、木枯らし吹く冬の集合当日、待てど暮らせど船木はやってこない。
仕方なく、初対面の木下と坪井はふたりで出発。
寂れた温泉街で寒々とした海を眺めていると、
ハダカに近い恰好をした女性が走ってくる。
聞けば波に服も荷物もさらわれたとか。
見捨てるわけにもいかず、3人の珍道中が始まる。
冴えないふたりの妙な間合いがワラかしてくれます。
ふたりが泊まる「リアリズムの宿」は抱腹絶倒。
どうみてもフツーのボロ家で、家計に苦しむ母が切り盛り。
いまにも倒れそうな爺ちゃんがおるわ、風呂は目を疑いそうに汚いわ、凄いっす。
悲壮感を漂わせつつも、くすりと笑ってしまうこの雰囲気、
ぜひ味わってください。

《る》
『ル・ディヴォース パリに恋して』(原題:Le Divorce)
アメリカ人姉妹のロクサーヌとイザベル。
ロクサーヌはフランス人と結婚してパリへ。
妊娠中のロクサーヌをイザベルが訪ねてみると、
ロクサーヌの夫は愛人のもとへと去ってしまったあと。
泣き崩れる姉を心配したイザベルは
しばらくパリに滞在することに。
姉の夫の叔父と出会ったイザベルは
愛人契約を持ちかけられて承諾。
ロクサーヌ役には『キング・コング』(2005)のヒロイン、ナオミ・ワッツ。
フランスとアメリカの結婚・離婚観のちがいはおもしろい。
「愛人には必ずエルメスを贈る習慣」がある男に笑いました。
周りのオバサマ方はエルメスを見て浮気を知る。
「あの男は女には不誠実でもエルメスには忠実だから」だって。

《れ》
『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』(原題:Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events)
富裕なボードレール家は火事に見舞われ、屋敷は全焼、両親は死亡。
後に残ったのは発明家の長女ヴァイオレットと読書家の長男クラウス、
噛みつき癖のある次女でまだ赤ん坊のサニー。
遠縁の侯爵が姉弟を引き取ることになるが、やがてそれが遺産目的だと気づく。
何度も殺されかけそうになりながら、姉弟の知恵と力で乗り切ろうとする。
こんなブラック・ファンタジー、かなり好き。
いちばん笑ったのはあるまじき家のぶっ飛び方。
メリル・ストリープ演じるジョセフィーンおばさん、サイコー。

《ろ》
なし。力足らずでごめんなさ~い。

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今年観た映画50音順〈や行〉

2005年12月28日 | 映画(や行)
《や》
『約三十の嘘』
数年前に解散した詐欺師チームが再び組む。
大金を狙って6人が乗り込んだのは、寝台特急「トワイライト・エクスプレス」。
最近精彩を欠くリーダーに椎名桔平。
彼の才能を信じる女性詐欺師に中谷美紀。
その他、妻夫木聡、田辺誠一、八嶋智人の面々。
清楚なふりした巨乳の伴杏里も仲間に加わり、
お互いの信頼関係を築けずに詐欺師同士で騙し合い。
列車内での会話劇は学芸会を見せられている感じで、
台詞に力が入るほど、こちらは照れてしまいます。
同監督の群像劇なら『アベック モン マリ』(1999)のほうが好き。
離婚を迫る奥さんへの不意打ちのキスは
これまでに観た印象的なキスシーンのかなり上位です。
「パンツを全部脱がないとトイレに行けない男」を
大杉漣が演じていたのもおもしろかったし。
あれれ、『アベック モン マリ』の話になっちゃった。

《ゆ》《よ》
ないんです。すみません。

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今年観た映画50音順〈ま行〉

2005年12月25日 | 映画(ま行)
《ま》
『真夜中の弥次さん喜多さん』
しりあがり寿の同名の原作を、クドカンこと宮藤官九郎による脚本で。
弥次さんと喜多さんは男同士、愛し合う仲。
喜多さんのヤク中を治すため、ふたりはお伊勢参りへと旅立つ。
道中通過するのは「笑の宿」、「喜の宿」、
「歌の宿」、「王の宿」、「魂の宿」。
出会う人びとが強烈なインパクト。
箱根の関所「笑の宿」のお役人役が竹内力で、
彼を笑わせないと通してもらえない。
笑わぬ彼の顔がミナミの帝王のまんま。
「魂の宿」には死んだ人の魂が集うので、見た目はみんな同じ、荒川良々。
妻夫木聡が幻役で出ていたり、
楳図かずおまでちょこっと登場したりで、配役だけでもお笑い度十分。
長瀬智也、あんまり好きじゃなかったけれど、これで株が上がりました。

《み》
『ミリオンダラー・ベイビー』(原題:Million Dollar Baby)
クリント・イーストウッド監督の話題作。
ロサンゼルスのボクシング・ジム経営者でトレーナーのフランキー。
選手の将来を考え、大切に育てる彼だが、
勝てるときに勝ちまくって稼ぎたいと願う選手たちは
もっと試合に出させてくれるマネージャーを求めて、
フランキーのもとを去ってしまう。
ある日、30歳を過ぎたマギーが、フランキーにトレーナーになってくれと頼みにくる。
最初は「女なんて」と相手にしないフランキー。
しかし、彼女の熱意にほだされて引き受けることに。
彼のアドバイスを忠実に守るマギーはぐんぐん上達。
やがて誰にも負けないボクサーとなるのだが……。
心を揺さぶる音楽までイーストウッドだと知り、びっくり。
何が気になったって、あのレモンパイでしょ!

《む》《め》
なし。残念無念。

《も》
『モンスター』(原題:Monster)
実在の女性連続殺人犯、アイリーン・ウォーノスを
あの美しいシャーリーズ・セロンが怖いくらいのブスになって演じた衝撃の作品。
ヒッチハイクで客をつかまえる娼婦アイリーン。
そんな人生に疲れた彼女の前にレズビアンの少女セルビーが現れる。
ひたむきな愛情を注いでくれるセルビーに、アイリーンものめり込み、
セルビーを幸せにしようと決意する。
真っ当な仕事に就こうとするが、どこも採用不可。
体を売るしか稼ぐ術がない彼女は相変わらず路上で男を拾うが、
ある日の変態客に殺されかけ、逆に殺してしまう。
それから彼女の連続殺人が始まる。
マジで怖いですよ、シャーリーズ・セロン。
あれが素顔だとしたら、お化粧ってミラクル。

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