5月1日、次女と2人で浅草寺境内・仮設劇場で開催中の「平成中村座・陽春大歌舞伎」を見てきました。
演目は、
1.双蝶々曲輪日記(角力場)
2.勧進帳
3.魚屋宗五郎
中村勘九郎、中村七之助、中村橋之助、中村獅童など、スター役者がずらり。演目といい、役者といい、なんとも華やかで楽しそう。
でも私たちの本当のお目当ては、お小姓役の少年。今年1月、浅草セントラルホテルで行われたディナーショウで、サプライズで日本舞踊を披露した、次女のコーラスグループの元ピアノ伴奏者の長男さんです。
10時に雷門で待ち合わせ。外国人観光客で大賑わいの仲見世を通り抜けて、まずは浅草寺と浅間神社をお参り。10時半に浅草寺境内の仮設劇場に入り、中の売店でお弁当を調達。売店付近はお客でごった返していて、人気の高さが伺えました。
場内はご覧のとおり、北斎の絵に描かれているような設えになっています。一階前方は座布団席、後方は椅子席。2階の左右はベンチ型の椅子席で、私たちは、左側一列目の後方の席でした。いわゆる「高みの見物」席ですね。2階正面には、「お大尽席」というのが4席あって、ゆったり大きな座布団にふんぞり返って(笑)座るようになっています。これらを含め、場内は満席でした。
最初の演目が終ったところで、30分の休憩。正真正銘の「幕の内弁当」を楽しみました。
相撲取りが主役の最初の演目の間に横綱の白鵬関が観客として入ってきて、歌舞伎役者に負けない人気ぶり。休憩時間に出入りする度に客席から拍手が送られていました。
演目はどれも分かり易くて面白く、役者さんたちも若々しく元気で魅力的。お小姓役の少年は可愛く美しい立ち居振る舞いで良かったし、劇場も普通では味わえない江戸下町の雰囲気と、とても楽しく満足度が高かったのですが、残念なことがひとつ。
初夏の陽気でエアコンのない場内が暑すぎたせいか、私の左隣(舞台に対して前隣)のお婆さんが体調を悪くして、1幕、2幕の間中冷や汗を流し、身体を前のめりにしてウツラウツラし続けて、私と舞台の間に常にお婆さんの頭があるという、悲しい状況となっていたことです。見かねて、2幕目が終ったところで、次女が同行していた娘さんらしい人に声を掛けて、お婆さんの左隣に座っていた娘さんとお婆さんの席を替えてもらいました。そうしたら、3幕目はそのお婆さん、シャキっとしていたんですよね~。やれやれ。
とにもかくにも、歌舞伎はやっぱり面白い。仮設小屋のせいか、お客もカジュアルな格好で来ていて、歌舞伎は本来は庶民の娯楽という雰囲気を楽しめました。歌舞伎見物の後は、屋台みたいなお店がズラリ並んでいる通りで、適当なお店に入って生ビールで乾杯。劇場の暑さに乾いた喉を潤しました。(三女)