よその庭の花など見ながらタラタラ歩くわたし。
近頃のNOIRはリードが張ると歩調を緩めたり
立ち止まったりしてくれることが出来るようになってきた。
― あれ?ずんずん引っ張る!
と思ったら顔見知りさん発見。
― でも、いつものように柵の中じゃないよ。
NOIRも気付いて、遠巻きに座り込んでしまった。
「コノ、小心者め。」
このコは、可愛いお顔だけれど実はかなりのご老体だ。
17年前、引っ越してきた時、窓の外を茶色い犬がリードを
引いたままいったりきたりしていた。
事情を知らない私は、さぁ大変とばかりに食べ物で誘って
保護しようとしたけれどつかまらない。
飼い主らしい家を訪ねて、知らせに行った。
「お宅のコが、歩いていました。」
「はぁ。ええ?」怪訝な表情の飼い主さん。
「あの。連れて来れないので、飼い主さんに来ていただけたらと・・・。」
「ああ。・・・そういうことですか。わかりました。」憮然。
しばらくして、連れ帰ったけれど、放して散歩をさせているのだと
後日になって、別の人から教えられた。
当然、糞尿も犬任せの放置。。。
ヒドイ飼い方をする。犬もかわいそうだ。と思っていた。
近頃は、そんな散歩は年のせいかしていない様子。
今でも足腰しゃんとして元気な様子をみると、若いとき自分ペースで
走り回っていたのが、よかったのかもしれないとふと、感じた。
犬にとってはストレスの少ない幸せな待遇だったのかもしれない。