2016.08.24
京都造形の同期 I さんと一緒に
「 もう一つの顔 ダリ版画展 」京都文化博物館
&
「 ダリ展 」京都市美術館
・・・をはしごしました。
美術館巡りNo.17 京都文化博物館 は、
『シャガール展』でアップしてから4年ぶり。
東京駅と同じ、明治の建築界の帝王といわれた
辰野金吾と弟子の長野宇平治による設計の建物で
復元された、旧日本銀行京都支店(重文)に至っては
足を留めずにはいられない美しさです。
そして、目的の「 もう一つの顔 ダリ版画展 」は、
期待以上の見ごたえで、貪欲に両方見て良かったと思いました。
そしてもう一か所は、美術館巡りNO.19他数回ご紹介した
和洋折衷 京都市美術館 。
こちらの「ダリ展」。
福島の諸橋美術館を訪れたころから
すでに次は京都で♪と楽しみにしていた・・・
そんな期待を裏切らない展示でした。
ガラ=サルバドール・ダリ財団(スペイン、フィゲラス)
サルバドール・ ダリ美術館(アメリカ、セントピーターズバーグ)
国立ソフィア王妃芸術センター(マドリード)
という世界の3つの主要なダリ・コレクションから集められた
約200点、はすごい!
初期から晩年までの大回顧展でした。
映像作品や宝石など多岐にわたるダリの創作の出品もあり
クラクラするほどの作品量。
色も形・表現方法も自由自在、多彩で豊かなので、
これだけ強烈な印象のある作品を二館で観ても、
モチーフの繰り返しにすら見あきることがなく、
その発想・表現力・その基礎となるテクニックの
天才ぶりにただただいきをのむ。
1921年ごろの「(ラファエロ風の首をした)自画像」の
孤独感あふれる青年ダリ。
1936年「形態学的なこだま」には私がダリに魅かれる
きっかけになった「太陽テーブル」と同じグラスとスプーン。
見逃しそうな「十字架の聖ヨハネのキリスト」の小さなさりげない下絵。。。
初めて観る存在感のある大作以外でも、
印象に残りそうなものが沢山ありました。
ダリは、作品を見れば見るほど好き嫌いから離れて
奥深い魅力を感じますが・・・
(以下facebookと同文。)
ただ、膨大な作品にガラが描かれているのが残念で仕方ない。
美化されているならまだしも、’聖母ガラ’は、
あまりにもリアルな人間味のある顔のまま描かれていて、
中には、ダリは本当はをガラ憎んでいたのではないか?
・・・とさえ思えるようなガラも。。。
ガラがダリにとってどれだけ重要な存在だったかは、
名前を連ねた署名や数々のダリの言葉、なにより
すでに別居していてたガラが先に亡くなってからの
抜け殻のようなダリを見れば、ガラの功績を
疑う人は少ないと思うけど・・・
私はもしかしたら今ほど有名になって
いなかったかもしれないにせよ
ガラが存在しないパラレルワールドの
ダリの作品を見たいと思ってしまう。
ガラと出逢わなかったダリは、
静謐な・・・禅の世界のような・・・シンプルで
孤高な世界に到達したように思えるのです。
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