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普段は読まないようなというか、たまたま発売したばかりで、読む本がなかったので予約したら思わず早く順番が回ってきました。
いっしょに頼んだ小説は日本の作家で、なんだかどうでもいいような話をだらだらとかいてあるので(これが作風、人気なのかもしれませんが)あっという間にあきらめて、こちらに移りました。
こちらが実に面白い。92才になっている瀬戸内寂聴しが、これは本当の死に支度、と思うことを、しかし鬼気迫るというのでなく、書いてあります。
私のようなじたばたしている人間でなく、さとりというものをこえて、しかし決しておごっているのでない方の、もうなにを書いてもいい、死ぬまでに綴っておきたい多くの人々へのおもいが、ですから自由で朗らかにつづられている、という感じです。
どこを切っても、覚悟というか、それも通り越したいつ来ても死はかわらないという悟り、に満ちて、この年になって、読んでよかったと思う、たぶん出逢いは導きだと思う。
どこを切ってもということで、引用なし、年よりだと思うあなた、 あなた ですよ。
読むことをお勧めします。