ショップでみていて、アレッっと興奮してしまうということはそうそうありませんが、落ち着いてもこれはかなりの興奮度です。
2011年年間ベスト10でベスト4に選んだアルバム、「ミートでヒート」なんてかなりひどい題で記事にしましたが、これが凄かった。
メンバーみるとこれが同一、スタジオ・セッションとあるからもちろん2010年9月15日のクラブでのライブ演奏のすばらしい思い出をベースにしたセッションということでしょう。
2013年1月2年たっても素晴らしい思い出は薄れないのでしょう。
1曲目、思った通りの快調なでだし、というかあのアルバムの次ならばこれぐらいのスピード感がいるでしょうね。まさに引き継いだ一曲。
2曲目ルッカの幻想的なピアノに始まって、ハードバップというか主流派落ち着いたバラッド調からモーダルなテナープレー、でも前作みたいに粘りは上げず、意外と感じとしてはサラリと終わせます。
このグループ、前作でハードなバップ演奏に驚きましたが、ピアノ好きにはLuca Mannutzaが凄かった。この3曲目ぐらいから本領発揮でしょうか、Polgaのテナー,Bossoのそれなりに充実した後のルッカのソロはなんて奥ゆき深い演奏でしょう。
4曲目は流れが変わって、テナーのバラッド・メロディ、ここらへんだ前作とは変わるところでしょうか、ルッカの内省的なピアノソロもやわらかいテナー・ソロも前作とは違うところ、スタジオで落ち着いて鳴らしたというところでしょうか。つい前作と比較してしまいますから、うまくまとめる今作と粗削りながらシャープ度が強い前作という感じです。
5曲目、ハードな曲をストレートにlucaのピアノソロが良い、その後のボッソのソロは凄いです、そしてテナー・ソロ、このグループの最高に良い場面がここに出ています。
6曲目はボッサのリズムにのせたバラッド、ベースソロに移って、落ち着いた曲にはなるけれど、そしてボッソもフリューゲルにもちかえて、きれいな曲に仕上がります。
7曲目、“Corner”の激しいヒットが気持ちがいいし、ライヴならばここから一気に最後になだれ込むというところです。この曲で実に思い切りよくなって、ペットいいじゃない、そうするとテナーいいじゃないという演奏になってきます。
8曲目、これが結構おとなしくというかオーソドックスな展開の“On Green Dolphin Street”アンリャもう少し激しく最後にいくのかとおもった。
そして最後が“Cool Blues”というボッソの曲で、ボッソ得意のソフト・ミュートを使った曲、ボッソはこの曲1曲提供ですから敬意をこめて最後かもしれませがどちらかというと8,9曲目は真ん中に配して欲しかった。
もちろんどの人もとっても切れのあるプレーで凄いのだけれど、前作のライブの印象が強すぎるので、こっちっを先に聞いていれば、ハードなライブへの展開で大喜びしただろうと思う。。
決して演奏は悪いわけがなく、ただ前作の記憶が強すぎるので感想はこうなってしまうのかなとも思います。
STUDIO SESSION / MICHELE POLGA MEETS FABRIZIO BOSSO
Michele Polga (ts)
Fabrizio Bosso (tp,flh)
Luca Mannutza (p)
Luca Bulgarelli (b)
Tommaso Cappellato (ds)
2013年作品
1. Boh
2. Fishing On The Carpet
3. Gi
4. 8 Bars
5. Burning Field
6. Cream
7. Corner
8. On Green Dolphin Street
9. Cool Blues
水準はクリアしていると思うのですが,ライブ盤の印象が強過ぎました。
同感だったようですね。良いところもあるから曲順をかえてきくと落ち着くかもしれませんがやっていません。