二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

「奇子(あやこ)」手塚治虫(手塚治虫文庫全集より)講談社 レビュー

2015年08月30日 | 座談会・対談集・マンガその他
本書はうっかりすると、有害図書に指定されかねない、危険なにおいに満ちた暗黒劇。 天外家の当主天外作右衛門(てんげさくえもん)は貪欲、不遜、放蕩、淫乱、冷酷非情で、まるで悪の権化のような人物だが、手塚さんは、この男を、じつに緻密に描いている。物語の中心人物はこの作右衛門と、その次男天外仁朗(てんげじろう)の二人。 連載されたのは、1972年1月から1973年6月まで、小学館の「ビッグコミック」だそ . . . 本文を読む
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