二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

1990年代、本は元気があった

2024年07月28日 | シャッフル/books
このあいだ谷澤永一の「雑書放蕩記」(新潮社 1996年刊)という本が出てきた。そしてそのオビ。 「本は私にすべてのことを教えてくれた―。蒐書六十年、その数二十余万冊、稀有の読書人が熱い心で描く感動の読書自伝。」とある。 20万冊はすげえな(^O^)  谷澤さんといえば開高健さんの盟友だった。 初版が多いようだが、本の写真がぞくぞくと掲載されている。 大部分稀覯本かもしれない。 関西大学で長らく教 . . . 本文を読む
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近松秋江の名作「黒髪」を読む ~愚劣さの輝き

2024年07月28日 | 小説(国内)
■「私小説名作選 上」中村光夫選 近松秋江「黒髪」 《近代日本文学において独特の位置を占める「私小説」は、現代に至るまで、脈々と息づいている。文芸評論家・中村光夫により精選された、文学史を飾る作家十五人の珠玉の「私小説」の競演。》三省堂書店BOOKデータベースより 中村光夫といえば、私小説を排撃した批評家として名高いが、その中村光夫に、私小説のアンソロジーを編集させたところがミソ(*^。^* . . . 本文を読む
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