こういう本を正しく評価するのは、ほんとうにむずかしい。
遠藤さんは旧民社党の月刊誌の編集部長などを歴任後、現在大学の日本文化研究所で教授をしたり、「新しい歴史教科書をつくる会」の副会長をつとめているという。
だから、いい意味でも、悪い意味でも、まさに「論」となっている。
読んでいると、いささか頭が痛くなる。
音楽そのものは、われわれをこの世ならぬ世界へと飛翔させてくれるが、指揮者も楽団員も . . . 本文を読む
だじゃれやら、抱腹内幕暴露話やら、ずっこけ秘話やら満載のエッセイ。
茂木大輔さんは、クラシック界では、型破りのキャラクターなのだろう。
いや、そうでもないか?
こういうキャラはけっこういるだろうが、それをすぐれたエッセイにまとめあげる才能を同時にもっているところが、稀有なのだ。
本書を読みながら、夜中にケラケラ笑ってしまった。
むかし、音楽室に飾ってあった、あの「楽聖」たちのポートレート。
へ . . . 本文を読む
もうかなり以前に刊行されている。
関心がないわけではなかったけれど、いざとなると、手がのびなかった。
音楽的な素養がまったくないから、読んでもおもしろくないだろうと、ためらっていた。
高校時代に、ブラスバンドで活躍している友人がいた。
彼がはじめてわたしに「クラシック音楽とはなにか、その魅力とは」を語ってくれた。
武満徹さん、小沢征爾さんの名も、そのとき、友人から聞いている。
「交響 . . . 本文を読む