のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

小樽商科大学 13

2009-07-18 | 小説 忍路(おしょろ)
ドアを押しあけて入ると、すぐ正面に一段高くなった教壇があり、この部屋には不釣り合いと思われる新しい暗緑の講義用黒板が正面の壁を領していた。  この黒板と教壇のほかは何もない。ガランとした空間が行き所を失って微動だにしないと思われた。その空気が私の体温を吸収して動き始める。歩くと靴の音が響き渡り、私の腹の中にまで反響して、不思議に私を落ち着かせるのだった。  黒板には様々なことが脈絡なく書きこ . . . 本文を読む
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