のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

里依子 18

2009-10-14 | 小説 忍路(おしょろ)
   長い間私は橋の上にいた。通りかかる車はみな私を不思議そうに見やって通り過ぎた。他に人影はなかた。この時間に私の姿は奇異に思えるのだろう、辺りは寂として暗闇が圧力のように覆いかぶさってきた。せせらぎだけが私と共にあって、そっと囁くように聞こえている。  その囁きが忘れかけていた里依子への想いを呼び起こし、またそれが大きな胸のつかえとなって私を苦しめ始めた。  急に気温が下がり始めているようだっ . . . 本文を読む
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