立てて飾って二週間経過した「大首飾り」の複製品。
本物の絹糸にかえても駄目なら、結び目を紫外線硬化タイプの接着剤で固着という対策は不要のようだ。
年末に「松浦武四郎記念館」の山本学芸員に経過報告をしたら、私が作った「平成の大首飾り」は今後は展示専門にして、イベントで首に掛けられるものも新規に作ったらどうかというアイデアも出てきたとのこと。
それなら実測図通りに作るより、ある程度は規格化して作れば「平成の大首飾り」より安上がりになるし、万が一に結び目が解けてバラバラになっても修復は容易とアドバイス。
もっといいのは、武四郎の誕生日に松阪市民243人を集めて、実測図通りに243点の玉類を作らせる「市民がつくる大首飾りプロジェクト」を毎年開催してはどうか?
各地の博物館でやっている、滑石製の勾玉つくり体験会の方式なら予算もかからず、市民に開かれた記念館になるばかりか、市民参加の文化行事として継続的に運営でき、かつ数年後には武四郎コスプレでパレードもできるとアイデアを出した。その時には玉類つくりの講師を依頼してくださいよ・・・とも。
ガラスケースの中に収まった歴史から、市民が触れられる歴史、市民と共に成長していく歴史へ。
例えば「大首飾り」つくりに参加した小学生が、20年後に「この勾玉はお父さんが作ったんだよ」と自分の子供に自慢する場面を想像してみてらどうだろう?
郷土出身の偉人が身近に感じられ、参加者が語り部になってくれるに違いなく、「松阪市民と大首飾りの物語」が紡がれていく。山本学芸員と夢を語り合った。