京都府京都市東山区祇園町北側に八坂神社があります。
八坂神社は「八坂さん」「祇園さん」の名で親しまれ、古くから厄除けの神さまとして有名です。全国各地に約3千もの分社を持っています。明治維新までは祇園社または感神院と称したそうです。花街の祇園がすぐそばにあるせいか、たたずまい、雰囲気とも艶やかで独特の香気をただよわせています。
創建には諸説ありますが、上代に高麗からの帰化人・八坂氏が牛頭天王を祀ったのが初めという説もあります。八坂神社の祭神は、素戔嗚尊(すさのをのみこと)、櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、八柱御子神(やはしらのみこかみ)です。
斉明天皇2年(656)に素戔嗚尊を祀ったのが起源で、素戔嗚尊は祇園精舎の守護神である牛頭(ごず)天王と一体視され、祇園社と呼ばれるようになりました。元慶3年(879)、陽成天皇が堀川の地十二町を神領地として寄進、藤原基経は、邸宅を寄進、道長もたびたび参詣したそうです。
円融天皇は、天延3年(975)、走馬・勅楽・御幣を奉られ、これ以後、祇園祭が行われるようになったそうです。長徳元年(995)には、王城鎮護の社として尊崇された21社のうちの1社となり、延久4年(1072)には後三条天皇が行幸されました。
平清盛は田楽を奉納、源頼朝は狛犬を奉納しています。足利将軍家も社領の寄進や修造を行うとともに社務執行は将軍家代々の祈祷も務めました。豊臣秀吉は母大政所の病気平癒を祈願し、焼失していた大塔を再建し、一万石を寄進しています。
徳川家康は社領を寄進、家綱は現存する社殿を造営、数多くの神宝類を寄進しました。明治初期に八坂神社と改称され、明治4年(1872)に官幣中社に列格、大正4年(1915)には官幣大社に昇格しています。
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