旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

當麻寺・中之坊

2010年04月30日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺・中之坊です。
 當麻寺の塔頭である中之坊は役行者が開いた道場で、當麻寺では最古の塔頭です。740年頃(天平時代)11世実雅上人が女人禁制を解き中将姫を迎え入れました。中将姫はここで出家、剃髪したそうです。中将姫は一夜にして「綴織當麻曼陀羅」織り上げた伝説の女性です。

 中之坊書院は国の重要文化財に指定されています。江戸初期の住宅建築で、東側は切妻造、西側は入母屋造で曾我二庵筆の花鳥山水画の襖で飾られています。また中之坊庭園は、古くから大和三名園(竹林院・慈光院)と賞される池泉回遊式兼観賞式庭園で国の名勝です。


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當麻寺・西南院

2010年04月29日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺・西南院です。
 當麻寺の塔頭である西南院は、用明天皇の皇子麻呂子親王の発願によって創建されたそうです。本尊の木造十一面観音立像、木造聖観音立像、木造千手観音立像はいずれも平安初期の造立で国の重要文化財に指定されています。

 西南院の庭園は池泉回遊式庭園です。江戸初期に造られ、中期ごろ一音法印によって改造された庭園です。天平建築の粋たる西塔を借景とし、山すそより種々の樹木を植え、小丸・段刈り込みなどを用いて自然的な景観にしています。


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當麻寺・石灯籠

2010年04月28日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺・石灯籠です。
 日本最古の當麻寺の石灯籠は白鳳時代に松香石(しょうこうせき・凝灰岩)で造られました。国の重要文化財に指定されています。


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當麻寺・梵鐘

2010年04月27日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺・梵鐘です。
 国宝の梵鐘は無銘ながら日本最古の白鳳時代のものだそうです。當麻寺創建当時の遺物と推定されています。総高150.5cm、口径は大きな裂傷のため不整で82.1から86.7cmの縦長の鐘です。


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當麻寺・西塔

2010年04月26日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺・西塔です。
 国宝の西塔は金堂の南に東塔と相対して建っています。治承4年(1180)平重衡の南都攻略によって焼失した後、鎌倉時代に源頼朝によって再建されました。

 本瓦葺きの3間三重塔で高さは約25mで東塔より少し高くなっています。西塔の初重には窓がなく壁になっています。相輪はこちらも8輪です。水煙は唐草模様で構成された方形の先端に宝珠状の火焔(かえん)を配しています。


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當麻寺・東塔

2010年04月23日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺・東塔です。
 国宝の東塔は中の坊の裏に建っています。創建当時の東西両塔がそろって残っているのは當麻寺だけだそうです。本瓦葺きの3間三重塔で高さは約23mです。古式にのっとり基壇上に建てられています。

 天平時代の飛鳥様式を多く残し、荒削りな力強さを感じさせます。後世の和様三重塔婆の基本形といわれています。天を突く青銅製の相輪は普通9輪ですが1つ少ない8輪と珍しいもので、水煙(すいえん)も二等辺三角形のような独特な形をしています。


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當麻寺・講堂

2010年04月22日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺・講堂です。
 国の重要文化財に指定されている講堂は金堂の背後、真北にあります。正面7間、側面4間の寄棟造、本瓦葺きの建物です。棟木の墨書により鎌倉時代末期の乾元2年(1303年)に再建されたものです。

 堂内の須弥壇中央に本尊の寄木造「阿弥陀如来坐像」が安置されています。12世紀末に造られたもので、国の重要文化財に指定されています。他にも多くの仏像を安置しています。


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當麻寺・金堂

2010年04月21日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺・金堂です。
 国の重要文化財に指定されている金堂は入母屋造、本瓦葺きの建物です。内陣の柱に文永5年(1268)の田地寄進銘があり、これ以前の鎌倉時代前期の再建と思われます。

 金堂は曼陀羅堂が本堂になる以前の本堂です。 本尊は白鳳時代に造られた国宝の塑像の弥勒菩薩です。當麻寺創建時よりの本尊で、顔の金箔もかなりはげています。本尊のまわりに乾漆の四天王像が立っています。




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當麻寺・本堂

2010年04月20日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺・本堂です。
 国宝の本堂は當麻寺で一番大きな建物です。當麻曼荼羅が置かれていることから曼荼羅堂ともよばれています。金堂や講堂が南面しているのに対し、曼荼羅堂は西方極楽浄土を象徴して、寺の西方に東面して建っています。

 正面7間、側面6間、寄棟造の本瓦葺きで、背面に3間1間の閼伽棚(あかだな)が付いています。内部は内陣、外陣、外々陣に分けられています。内陣は天平様式を伝え、桁行7間、梁間4間であり、この部分が当初の千手堂だったようです。永暦2年(1161)に外陣部分を拡張して再建されました。

 本堂の内陣に安置されている高さ約5mの巨大な厨子は曼荼羅を掛けるための厨子で国宝です。奈良時代末期から平安時代初期の作とみられます。中将姫が百駄の蓮茎を集めて蓮糸を繰り、井戸に浸して五色に染め、一夜にして織り上げた一丈五尺(約4m四方)の「綴織當麻曼陀羅」(国宝)が本尊です。


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當麻寺(当麻寺)

2010年04月19日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市当麻にある當麻寺(当麻寺)(たいまでら)です。
 當麻寺は高野山真言宗および浄土宗兼宗の古刹です。612年に用明天皇の第三皇子麻呂子王(まろこのきみ)が河内国に建立した万法蔵院に始まります。
 その後、麻呂古親王の孫にあたる当麻真人国見(まひとくにみ)が霊夢にしたがって、役行者練行のこの地に移したそうです。685年頃、金堂の他、講堂、東塔、西塔といった伽藍堂塔が建立され、當麻寺となったようです。
 当初は三論学を中心とする奈良仏教の学問寺院でしたが、弘仁14年(823)に弘法大師が参籠してから、真言密教が伝えられ、真言宗となりました。
 のちに浄土宗が興ると当麻曼荼羅を中心とする浄土信仰の霊場として栄えました。現在、真言宗、浄土宗の両宗併立となっています。
 當麻寺には、南を正面とする金堂・講堂と、東を正面とする本堂が相接して建っています。これらの南方には東西2つの三重塔が建ち、金堂と東西両塔の間には中之坊などの子院が建てられています。


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石光寺

2010年04月16日 | 旅 歴史
 奈良県葛城市染野にある石光寺です。
 石光寺は當麻寺(たいまでら)の北、1km付近にあります。天智天皇の時代、光り輝くる弥勒三尊の石像が出てきたそうです。そこで勅願により役小角(えんのおづね)が堂宇を建て、石光寺と称したのが始まりといわれています。日本最古の弥勒石仏が残っています。
 伝説の中将姫が使ったとされている曼荼羅を紡ぐ糸時糸を染める染の井や糸かけ桜があります。石光寺はそのため染め寺ともいわれています。
 中将姫は當麻寺にある国宝・綴織当麻曼荼羅を織り上げた人物として有名です。阿弥陀如来が老尼の姿に変え、中将姫を導いたそうです。
 石光寺は當麻寺と同じく牡丹の名所として知られ、春牡丹と、寒牡丹500種類あまり咲き乱れます。



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後醍醐天皇塔尾陵

2010年04月15日 | 旅 歴史
 奈良県吉野郡吉野町大字吉野山字塔ノ尾の如意輪寺内に後醍醐天皇塔尾陵があります。
 第96代後醍醐天皇塔尾陵は奈良吉野山の如意輪寺本堂裏の塔尾山のふもとにあります。玉垣に囲まれた円墳です。後醍醐天皇は足利尊氏に都を追われ、4年間吉野山で過ごされたのち崩御されました。
 延元4年(1339)天皇は病床につかれ「玉骨はたとえ南山(吉野)の苔に埋るも、魂魄は常に北闕(ほっけつ=京都)の天を望まんと思ふ」という悲痛な遺言を残して崩御されました。天皇の御遺骸はそのまま当時の裏山に葬られれ塔尾陵となりました。
 陵は京都と同じ方角の北に向かって築かれています。
 すぐ近くに孫の長慶天皇の皇子である世泰親王の墓があります。


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如意輪寺・弁内侍至情塚

2010年04月14日 | 旅 歴史
 奈良県吉野郡吉野町吉野山にある如意輪寺・弁内侍至情塚です。
 楠木正行の妻になるはずであった弁内侍が正行が討ち死にを遂げた後、髪を切り尼となりました。その黒髪の一部を埋めたのが、弁内侍至情塚です。




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如意輪寺・難切不動尊

2010年04月13日 | 旅 歴史
 奈良県吉野郡吉野町吉野山にある如意輪寺・難切不動尊です。
 境内にある難切不動尊の不動明王石像は日本最大の石の不動尊です。如意輪寺本堂の右手にあり、もとは峰の薬師堂に祀られていたものです。


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如意輪寺

2010年04月12日 | 旅 歴史
 奈良県吉野郡吉野町吉野山にある如意輪寺です。
 如意輪寺は竹林院にいた日蔵道賢上人によって延喜年間(910-922)に創建されたそうです。元は金峯山寺の塔頭寺院の1つで、古くから吉野山の修行道場だったようです。
 如意輪寺は塔尾山椿花院ともい、南北朝時代、後醍醐天皇が吉野に行宮を置いた時、勅願寺となりました。如意輪観音を本尊として、密教の名残りをとどめています。
 山門を入ると正面に寄棟造、檜皮葺きの如意輪堂(本堂)があり、左方に庫裏、宝物殿、一段高いところに多宝塔があります。本堂の背後には後醍醐天皇の陵・塔尾陵(とうのおのみささぎ)、世泰親王墓があります。
 慶安3年(1650)、鉄牛上人という僧によって再興され、浄土宗に改宗しました。寺宝には建武3年(1336)に造られた厨子入木造蔵王権現立像(重文)や楠木正行辞世の扉などがあります。
 正平2年(1346)楠木正成の長男・楠木正行が四条畷の戦いに出陣する際、一族郎党とともに後醍醐天皇陵に詣で、辞世の歌「かへらじとかねて思へば梓弓なき数に入る名をぞとどむる」と詠んだそうです。正行はそれを本堂の扉に鏃(矢じり)で刻んでいったそうです。


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