旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

宝山寺

2023年03月31日 | 旅 歴史

奈良県生駒市門前町に宝山寺があります。
 都史陀山・宝山寺は生駒山の東側中腹にあり、生駒聖天(いこましょうてん)の名で広く知られる真言律宗の大本山です。この地は役行者の開いた修験者の行場として栄え、弘法大師も修行したと伝えられています。
 延宝6年(1678)、湛海律師(たんかいりつし)が入山して中興となり、諸堂を整備しました。貞享3年(1686)に聖天堂に祀った歓喜天は、生駒聖天として広く信仰を集めるようになりました。江戸時代には、宝山寺は商売の神として大阪商人の信仰を集めました。
 元禄12年(1699)、東山天皇から皇子誕生祈願の勅命を受けて法験をあらわして以来、明治維新まで勅願寺となっていました。徳川幕府や、郡山藩主柳沢家からも崇敬され繁栄しました。大正7年(1918)には日本最初のケーブルカー、生駒鋼索鉄道(現・近鉄生駒鋼索線)が敷設されています。
 長い参道の両側には燈籠が並び、般若窟と呼ばれる大岩壁を背に、本堂、聖天堂、多宝塔、観音堂、奥の院などが建てられています。麓から続く参道の階段は奥の院までを含めると千段にのぼり、年間300万人もの参拝客を集めています。宝山寺の客殿である獅子閣は国の重要文化財に指定されています。

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長福寺本堂

2023年03月30日 | 旅 歴史

 奈良県生駒市俵口町に長福寺(ちょうふくじ)があります。
 長福寺の本堂は鎌倉時代後期の弘長年間前後(1275-1332)に建てられたと考えられています。間口5間、奥行3間、単層、入母屋造り、本瓦葺きで、正面に1間の向拝、背面に下屋があります。明治32年(1899)に国の重要文化財に指定されています。

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長福寺

2023年03月29日 | 旅 歴史

 奈良県生駒市俵口町に長福寺(ちょうふくじ)があります。
 金龍山長福寺は真言律宗のお寺です。寺伝によると推古天皇の25年(617)聖徳太子の創建で「国家安穏福徳増長」を毘沙門天に祈願したことから長福寺と称しました。鎌倉時代、荒廃していたのを西大寺の叡尊が勧進し、弘長年間(1261-1264)に実詮(じつせん)により再興されました。
 長福寺本堂は地盤沈下のため平成24年(2012)から4年かけて解体修理が行われました。いままでも享徳3年(1454)、天正2年(1574)、延宝6年(1678)、宝暦13年(1763)、明治37年(1904)に修理されています。

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圓證寺本堂

2023年03月28日 | 旅 歴史

 奈良県生駒市上町に圓證寺(円証寺)(えんしょうじ)があります。
 圓證寺の本堂は室町後期の天文21年(1552)に建てられています。間口3間、奥行3間、単層、寄棟造り、本瓦葺きで、正面に1間の向拝が付けられています。昭和60年(1985)に騒音や震動の被害を避けるため住宅街にある現在地に移転しました。国重文指定後の本堂の移築は極めて異例です。
 組物は舟肘木(ふなひじき)の簡素なお堂です。細部に室町時代末期の意匠が駆使されています。奈良市内に残る中世仏堂として重要なものとして、昭和36年(1961)に円証寺本堂として、棟札とともに国の重要文化財に指定されています。

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圓證寺(円証寺)

2023年03月27日 | 旅 歴史

 奈良県生駒市上町に圓證寺(円証寺)(えんしょうじ)があります。
 圓證寺は真言律宗のお寺で、昭和60年(1985)に近鉄奈良駅近くの奈良市林小路町から現在地に移転しました。鎌倉時代に忍性が筒井荘(現・大和郡山市)に創建し、天文年間(1532-1555)に筒井順昭が帰依して中興願主となり菩提所となりました。
 筒井氏は興福寺衆徒僧兵の棟梁から地方の大名になった名門で、筒井順昭の子・筒井順慶はよく知られています。天文十九年庚戌六月二十日の刻銘がある五輪塔と、本堂は国の重要文化財に指定されています。

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伊弉諾(いざなぎ)神社

2023年03月25日 | 旅 歴史

 奈良県生駒市上町に長弓寺(ちょうきゅうじ)があります。
 伊弉諾(いざなぎ)神社は長弓寺の境内の東側にあります。明治の神仏分離以前は牛頭天王社(ごずてんのうしゃ)と呼ばれた聖武天皇勅願の長弓寺の守護神でした。式内社で素盞鳴命(すさのうのみこと)、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)を祀っています。

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長弓の本堂

2023年03月24日 | 旅 歴史

 奈良県生駒市上町に長弓寺(ちょうきゅうじ)があります。
 長弓寺の本堂は棟礼により、弘安2年(1279)に建てられています。鎌倉時代の寺院建築を代表する貴重なもので、生駒市内唯一の国宝に昭和28年(1953)に指定されました。間口5間、奥行6間、単層、入母屋造り、檜皮葺きで、正面に1間の向拝が付けられています。
 本堂は和様が基調になっていますが、桟唐戸・頭貫(かしらぬき)の木鼻などは大仏様になっています。内部は長い虹梁(こうりょう)を架け、柱を抜いて梁を露出させ、広い外陣を設けています。像高120cmの本尊の木造十一面観音立像は黒漆厨子に納められて安置されています。

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長弓寺

2023年03月23日 | 旅 歴史

 奈良県生駒市上町に長弓寺(ちょうきゅうじ)があります。
 真弓山長弓寺は真言律宗のお寺です。長弓寺縁起によると奈良時代に聖武天皇が鳥見郷の豪族・真弓長弓(まゆみたけゆみ)の案内で狩りをしました。その時、あやまって息子・長麻呂の流れ矢に当たって長弓が死んだため哀れに思った聖武天皇が僧・行基に開かせたといわれています。
 延暦年間(782-806)に藤原良継(よしつぐ)が堂塔を再興し、盛時には20もの塔頭があったようです。現在は円生院(えんしょういん)、宝光院、法華院、薬師院の4坊が残り、長弓寺本寺には住職がいないため、輪番制で本堂を護持しています。
 弘安2年(1279)、真言律宗の祖・叡尊(1201-1290)によって本堂が再建され、現在まで続いています。文明5年(1473)、山名宗全の落人に寺宝などを破壊され、天正5年(1577)には織田信長によって寺領を没収されたりしました。
 境内には国宝に指定された本堂と塔頭4坊、神仏混交の名残りの伊弉諾神社があります。かつては鎌倉時代建立の三重塔がありましたが、門、鐘楼とともにザ・プリンス さくらタワー東京、グランドプリンスホテル高輪、グランドプリンスホテル新高輪の3つホテルを包みこむように広がる日本庭園・高輪日本庭園に移築されています。また、黒漆厨子、木造十一面観音立像は国の重要文化財に指定されています。

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高山八幡宮本殿

2023年03月21日 | 旅 歴史

 奈良県生駒市高山町に高山(たかやま)八幡宮があります。
 高山八幡宮の本殿は檜皮葺きの、三間社流造りで室町時代後期の元亀3年(1572)に再建された建物です。蟇股には中央に蓮、西に隼人瓜、東に枇杷が、虹梁木鼻には東に牡丹、西に桃、背面には渦文の彫刻があり、正統的な様式で造られています。昭和53年(1978)に国の重要文化財に指定されています。

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高山八幡宮

2023年03月20日 | 旅 歴史

 奈良県生駒市高山町に高山(たかやま)八幡宮があります。
 高山八幡宮は宇佐神宮から手向山八幡宮への勧請の際の頓宮(とんぐう)が起源といわれています。奈良時代の天平勝宝元年(749)、宇佐八幡神を東大寺の鎮守社・手向山八幡宮に勧請する際、ここが仮の宮になったそうです。
 鎌倉時代には、西大寺中興の祖である叡尊が、ここで菩薩戒を授けました。八幡神は武の神として、中世には源氏など武家に崇敬され、領主の鷹山氏の氏神にもなり、無足人座と呼ばれる宮座が結成されました。室町時代の文明年間(1469-1487)に焼き討ちで焼失し、その後、再興されました。
 足仲津彦命(あしなかつひこのみこと)、誉田別命(ほんだわけのみこと)、息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと)を祭神として祀っています。本殿前には、拝殿が建てられています。その前には寛政11年(1799)に再建された舞台があり、東西に座の建物が並んでいます。

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諏訪大社下社春宮左片拝殿

2023年03月19日 | 旅 歴史

 長野県諏訪郡下諏訪町大門に諏訪大社下社春宮(すわたいしゃしもしゃはるみや)があります。
 諏訪大社下社春宮の左片拝殿は幣拝殿の向かって右脇に建てられています。間口5間、奥行1間、1重、片流招屋根付、切妻造り、銅板葺きです。昭和58年(1983)に国の重要文化財に指定されています。

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諏訪大社下社春宮右片拝殿

2023年03月18日 | 旅 歴史

 長野県諏訪郡下諏訪町大門に諏訪大社下社春宮(すわたいしゃしもしゃはるみや)があります。
 諏訪大社下社春宮の右片拝殿は幣拝殿の向かって左脇に建てられています。間口5間、奥行1間、1重、片流招屋根付、切妻造り、銅板葺きです。昭和58年(1983)に国の重要文化財に指定されています。

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諏訪大社下社春宮幣拝殿

2023年03月17日 | 旅 歴史

 長野県諏訪郡下諏訪町大門に諏訪大社下社春宮(すわたいしゃしもしゃはるみや)があります。
 秋宮より小ぶりの神楽殿の奥に、諏訪大社下社春宮の幣拝殿があり、瑞垣内に宝殿2棟があります。拝幣殿は安永8年(1779)竣工の柴宮長左衛門の名建築で、昭和58年(1983)に国の重要文化財に指定されています。
 間口1間、奥行2間、楼造り、切妻造り、正面軒唐破風付、銅板葺きです。左右に片拝殿がつながっています。秋宮の幣拝殿とほとんど同じ形式の建築ですが、素木造りで色彩などは施されていません。

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諏訪大社下社春宮下馬橋

2023年03月16日 | 旅 歴史

 長野県諏訪郡下諏訪町大門に諏訪大社下社春宮(すわたいしゃしもしゃはるみや)があります。
 大門通りからまっすぐ伸びる参道(車道)の途中に太鼓橋の下馬橋があります。室町時代の建立で、元文元年(1736)改修され、下社では最も古い建物です。下乗下馬といわれこれより中は殿様でも籠や馬から降りなければならない場所でした。
 下馬橋は間口5間、奥行1間、切妻造り、妻入、銅板葺きです。現在この橋を通ることができるのは1年に2度の神行行事の神様がお乗りなった神輿だけとなっています。下馬橋は下諏訪町の文化財に指定されています。

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諏訪大社下社春宮

2023年03月15日 | 旅 歴史

 長野県諏訪郡下諏訪町大門に諏訪大社下社春宮(すわたいしゃしもしゃはるみや)があります。
 諏訪大社は全国に1万余の御分社を持つ諏訪神社の総本社です。諏訪湖南北に2社4宮(上社本宮、上社前宮、下社秋宮、春宮)が鎮座し、日本最古の神社の一つといわれています。
 上社は男神の建御名方富命(たけみなかたのみこと)を、下社はその妻の女神・八坂刀売命(やさかとめのみこと)を主祭神としています。天慶3年(940)に正一位を賜り、延喜式神名帳には名神大社と書かれ信濃国一之宮となりました。
 室町時代に上社と下社の間に騒乱があり、多くの社殿、社宝など焼失し、天正10年(1582)、織田が武田を攻めた高遠城攻防で兵火は諏訪まで及び多くの社殿、社宝が灰塵に帰しました。 江戸時代に入ると幕府が庇護し下社には500石の神領が安堵され、社殿も随時再建されました。
 7年毎、寅と申の年に樅を山中から切り出し、神木を建てる諏訪大社式年造営御柱大祭があります。この御柱祭(おんばしら)は巨木を人力のみで曳き、各お宮の四隅に建てるという勇壮なもので、毎回20万人以上が訪れます。
 諏訪大社下社春宮の社殿は秋宮と、1キロほど離れています。春宮と秋宮の間では、毎年2月1日と8月1日に遷座祭が行われています。神様は2月から7月までは春宮に来られるのです。

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