岐阜県可児郡御嵩(みたけ)町御嵩に願興寺があります。
大寺山願興寺は天台宗の古刹で、可児大寺とも呼ばれています。弘仁6年(815)、この地に逗留した伝教大師最澄が御布施屋(無料宿泊所)をつくり、自刻の薬師如来像を安置したのが始まりと伝えられています。
その後、一条天皇の皇女・行智尼が正宝庵という草庵を営んでいました。長徳2年(996)、庵の南の尼ヶ池から蟹にのった小さな如来像をみつけ、最澄自刻の薬師如来像の胎内に納めたそうです。これが一条天皇の耳に入り七堂伽藍の堂宇が建立され、寺号も願興寺となり繁栄しました。
また願興寺は関ケ原の戦いで最も武功をあげた戦国武将・可児才蔵が幼少期を過ごした寺としても有名です。願興寺本堂をはじめ薬師如来・両脇侍像、阿弥陀如来立像、阿弥陀如来坐像、釈迦如来・両脇侍像、四天王立像、十二神将立像など国の重要文化財に指定されています。
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