富山県南砺市苗島(なわしま)に旧富山県立農学校本館(厳浄閣)があります。
旧富山県立農学校本館は福野高等学校入口の右手に残されています。明治36年(1903)に建てられた木造2階建て、寄棟造り、桟瓦葺きで、建築面積は333.3㎡の和洋折衷の建物です。設計施工は砺波市太田出身の藤井助之丞が手懸けています。
コロニアル様式という木造下見板張りペンキ塗り、縦長の上げ下げ窓の西洋建築のデザインを基本としています。正面屋根中央部に半円形屋根の特徴ある塔屋が付いています。ポーチの上の窓はギリシャ風の飾り窓になっています。
建物の床は高く、玄関の開き扉の上は、半円形の欄間となっています。明治42年(1909)には皇太子(後の大正天皇)の御座所としても利用されました。昭和62年(1987)「富山県の建築百選」に選定され、平成9年(1997)には国の重要文化財に指定されています。
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