富山県砺波市芹谷に千光寺(せんこうじ)があります。
千光寺の観音堂は文政2年(1819)に井波大工棟梁の松井角平恒徳によって建てられています。間口11.8m、奥行14.25m、正面に唐破風の向拝が付けられています。入母屋の建物をT字型に組み合わせた複合入母屋造りで、総欅の銅板葺きです。
向拝の迫力のある龍の欄間や「竹に虎」の彫刻、室内の欄間の唐獅子彫刻は見ごとです。観音堂は昭和50年(1975)に砺波市の有形文化財に指定されています。本尊の聖観世音菩薩は銅で造られた秘仏で、富山県指定文化財です。白鳳期の特色をもつ童顔・童形像で三面飾りの唐式宝冠をつけた頭部と肩は大きく、腕は長い造りです。
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