富山県富山市文珠寺に宝寿院(ほうじゅいん)があります。
金城山宝寿院は高野山真言宗のお寺です。鎌倉時代初期の承久2年(1220)に建部の良瞬が開いたといわれ、立山信仰と深い関わりをもっています。
応仁の乱(1467-1477)の兵火で焼失しましたが、立山権現の別当を務めた立山寺の明舜法印により再興を果たしました。最盛期には七堂伽藍が整備され繁栄しましたが、上杉謙信の侵攻で再び荒廃しました。
その後、慶長4年(1599)、宗信大徳が再興し、江戸時代中期に現在地に移りました。境内に隣接する武部神社とは神仏習合し、鎮守社でしたが、明治時代初期の神仏分離令により武部神社から鰐口が移されています。
本尊は大日如来で、老杉に囲まれて本堂、庫裏、位牌所、山門が建っています。山門は天保4年(1833)に楼門として改変した門で富山市指定文化財に指定されています。また寺宝の棟札は応仁元年(1467)明舜が願主の立山権現の社殿の棟札で富山県指定文化財です。
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