前回の続きです。
四番湯 竹の湯
温泉街のちょっと奥まった場所に位置しています。地獄谷から木管で引湯することに成功した際、その快挙を祝って松竹梅のうちの一文字をとって「竹の湯」と命名されたんだそうです。
浴室はタイル貼りですが、浴槽も源泉が注がれる樋も木造なので、そこはかとなく温もりと風格が伝わってきます。浴槽は4人サイズ。熱い源泉が投入される樋には小さな木板を嵌めこんでお湯止めができるようになっており、湯船が熱すぎたらこれで樋を塞いでお湯をとめて水で薄めればいいわけですが、板の一部に小さな切り欠けが開けられているため、完全にはお湯の流入を止められることが無く、常に新鮮な源泉が投入され続けます。
お湯は無色透明、出汁のような匂いが微かに漂い、わずかに塩味を帯びているようでした。湯中では薄い茶色の湯の華が舞っています。ツルツルする気持ちよい浴感。
湯浴み途中に地元の方が入ってきて、樋の湯止め板を抜いたために、湯船のお湯はたちまち熱くなってしまいましたが、おかげで豪快な溢れ出しが味わえ、熱さもさほど気にならず、気持ちよく湯浴みすることができました。
竹の湯の地図
横湯第一ボーリング・横湯第二ボーリング・熱の湯
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉 70.5℃ pH7.6 湧出量不明(自然湧出) 溶存物質1268mg/kg 成分総計1272mg/kg
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五番湯 松の湯
渋の外湯の中では最も奥に位置しています。竹の湯と同時期に開湯され、四番が竹ならこちらは松という次第。外観もどことなく似ていますね。男湯女湯の入口の間に、汲み湯用の栓が設けられているのが、いかにも湯量豊富な温泉地の共同湯らしいところです。
浴室は実用本位のタイル貼りで風情に欠けるものの、湯口の樋だけは木造で、ちゃんと湯止めの板も使われていました。
使用源泉は4番湯と同じで無色透明、微かにですが出汁のような香ばしい匂いが漂います。ほぼ無味ですが僅かに芒硝味や塩味が感じられたように思いました。
竹の湯同様、やはりこちらも熱いので、源泉を入れたり止めたり水で薄めたりしながら湯温を調整して入ります。湯口の樋に刺さっている湯止めの木板は、基本的には樋を塞いでおき、必要に応じて外してお湯を湯船に注ぐようです。たしかに源泉温度が非常に高いので、常時投入しっ放しですと、熱くて入れたもんじゃありません。つまり常時放流ではなく溜め湯になってしまうわけですが、誰かが湯止めの板を外さない限り、湯船のお湯は鈍ってしまうわけでして、実際に私の訪問時も暫く前客が入っていなかったらしく、お湯はドヨヨンと鈍っており、底には埃のように沈殿した湯の華が一箇所に固まっていました。だからといってお湯を常時溢れ出しにできにくいのがもどかしいところです。
松の湯の地図
横湯第一ボーリング・横湯第二ボーリング・熱の湯
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉 70.5℃ pH7.6 湧出量不明(自然湧出) 溶存物質1268mg/kg 成分総計1272mg/kg
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六番湯 目洗の湯
文字通り昔から眼病に効能があるとされて珍重されてきたお湯です。また美肌効果も期待できるらしく、美人の湯とも呼ばれています。
洗い場の床も浴槽も木造という温泉情緒たっぷりのウッディーな造りで、実にいい雰囲気。鰻の寝床のような縦長の浴室で、当然浴槽も部屋の形に合わせた縦長の5人サイズ。洗い場スペースがやや狭いかも。湯口から樋を通じて浴槽へ直接投入されています。源泉温度が激熱というわけではないので、こちらの樋には湯止めの板は用意されていません。
さて眼病に宜しいというこちらのお湯は、たしかに近所の松の湯や竹の湯とは全く異なっています。無色透明で匂いも味もあまり感じられませんが、神経をよく研ぎ澄ますと、かすかにゴムっぽい匂いが感じられました。山形県置賜地方の白布温泉を思わせる純白で綿状の湯の華が沢山浮遊しており、湯船の底にも沈殿・堆積しているので、ちょっとでもお湯を動かすと忽ちフワっと舞い上がります。湯の華好きな御仁には堪らない光景かと思います。また水で薄めず、源泉投入流量も調整していないため、湯船のお湯は結構熱く、湯船に入ると体にピリっと刺激が走ります。お湯は常時浴槽からオーバーフローしており、清らかに澄んだお湯に入るとこの上なく清々しい気分に浸れます。
ところで「目洗の湯」という名前ですが、あんなに湯の華が舞っていたら、目の中に湯の華が入ってきたりしないもんですかね。そんな下らない疑問はさておき、お湯といい湯屋の雰囲気といい、渋の外湯の中では非常に気に入った施設です。
目洗の湯の地図
目洗の湯・ガニ沢の湯
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉 52.5℃ pH7.6 湧出量不明(自然湧出) 溶存物質1125mg/kg 成分総計1133mg/kg
四番湯 竹の湯
温泉街のちょっと奥まった場所に位置しています。地獄谷から木管で引湯することに成功した際、その快挙を祝って松竹梅のうちの一文字をとって「竹の湯」と命名されたんだそうです。
浴室はタイル貼りですが、浴槽も源泉が注がれる樋も木造なので、そこはかとなく温もりと風格が伝わってきます。浴槽は4人サイズ。熱い源泉が投入される樋には小さな木板を嵌めこんでお湯止めができるようになっており、湯船が熱すぎたらこれで樋を塞いでお湯をとめて水で薄めればいいわけですが、板の一部に小さな切り欠けが開けられているため、完全にはお湯の流入を止められることが無く、常に新鮮な源泉が投入され続けます。
お湯は無色透明、出汁のような匂いが微かに漂い、わずかに塩味を帯びているようでした。湯中では薄い茶色の湯の華が舞っています。ツルツルする気持ちよい浴感。
湯浴み途中に地元の方が入ってきて、樋の湯止め板を抜いたために、湯船のお湯はたちまち熱くなってしまいましたが、おかげで豪快な溢れ出しが味わえ、熱さもさほど気にならず、気持ちよく湯浴みすることができました。
竹の湯の地図
横湯第一ボーリング・横湯第二ボーリング・熱の湯
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉 70.5℃ pH7.6 湧出量不明(自然湧出) 溶存物質1268mg/kg 成分総計1272mg/kg
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五番湯 松の湯
渋の外湯の中では最も奥に位置しています。竹の湯と同時期に開湯され、四番が竹ならこちらは松という次第。外観もどことなく似ていますね。男湯女湯の入口の間に、汲み湯用の栓が設けられているのが、いかにも湯量豊富な温泉地の共同湯らしいところです。
浴室は実用本位のタイル貼りで風情に欠けるものの、湯口の樋だけは木造で、ちゃんと湯止めの板も使われていました。
使用源泉は4番湯と同じで無色透明、微かにですが出汁のような香ばしい匂いが漂います。ほぼ無味ですが僅かに芒硝味や塩味が感じられたように思いました。
竹の湯同様、やはりこちらも熱いので、源泉を入れたり止めたり水で薄めたりしながら湯温を調整して入ります。湯口の樋に刺さっている湯止めの木板は、基本的には樋を塞いでおき、必要に応じて外してお湯を湯船に注ぐようです。たしかに源泉温度が非常に高いので、常時投入しっ放しですと、熱くて入れたもんじゃありません。つまり常時放流ではなく溜め湯になってしまうわけですが、誰かが湯止めの板を外さない限り、湯船のお湯は鈍ってしまうわけでして、実際に私の訪問時も暫く前客が入っていなかったらしく、お湯はドヨヨンと鈍っており、底には埃のように沈殿した湯の華が一箇所に固まっていました。だからといってお湯を常時溢れ出しにできにくいのがもどかしいところです。
松の湯の地図
横湯第一ボーリング・横湯第二ボーリング・熱の湯
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉 70.5℃ pH7.6 湧出量不明(自然湧出) 溶存物質1268mg/kg 成分総計1272mg/kg
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六番湯 目洗の湯
文字通り昔から眼病に効能があるとされて珍重されてきたお湯です。また美肌効果も期待できるらしく、美人の湯とも呼ばれています。
洗い場の床も浴槽も木造という温泉情緒たっぷりのウッディーな造りで、実にいい雰囲気。鰻の寝床のような縦長の浴室で、当然浴槽も部屋の形に合わせた縦長の5人サイズ。洗い場スペースがやや狭いかも。湯口から樋を通じて浴槽へ直接投入されています。源泉温度が激熱というわけではないので、こちらの樋には湯止めの板は用意されていません。
さて眼病に宜しいというこちらのお湯は、たしかに近所の松の湯や竹の湯とは全く異なっています。無色透明で匂いも味もあまり感じられませんが、神経をよく研ぎ澄ますと、かすかにゴムっぽい匂いが感じられました。山形県置賜地方の白布温泉を思わせる純白で綿状の湯の華が沢山浮遊しており、湯船の底にも沈殿・堆積しているので、ちょっとでもお湯を動かすと忽ちフワっと舞い上がります。湯の華好きな御仁には堪らない光景かと思います。また水で薄めず、源泉投入流量も調整していないため、湯船のお湯は結構熱く、湯船に入ると体にピリっと刺激が走ります。お湯は常時浴槽からオーバーフローしており、清らかに澄んだお湯に入るとこの上なく清々しい気分に浸れます。
ところで「目洗の湯」という名前ですが、あんなに湯の華が舞っていたら、目の中に湯の華が入ってきたりしないもんですかね。そんな下らない疑問はさておき、お湯といい湯屋の雰囲気といい、渋の外湯の中では非常に気に入った施設です。
目洗の湯の地図
目洗の湯・ガニ沢の湯
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉 52.5℃ pH7.6 湧出量不明(自然湧出) 溶存物質1125mg/kg 成分総計1133mg/kg