温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

遊亀温泉

2011年03月08日 | 山梨県
 
遊亀温泉は地元の遊亀不動産が運営しており、中小河原立体交差近くのトータス温泉も同社により運営されています。遊亀不動産のホームページでは浴場名は「遊亀温泉」となっていますが、建物の軒先には「新遊亀温泉」と表記されており、「新」を付すべきか悩ましいところですが、ここでは運営会社のホームページに従い、新を省いて表記します。

住宅街にある昔ながらの典型的な銭湯。宅地ならではの入り組んだ路地を入ったところにあるので、初めてだとなかなか見つけにくいかと思います。建物横に駐車場有。
玄関を上がるとすぐに番台。脱衣所に積まれた籐の籠に荷物を入れます。


銭湯なのでお風呂は内湯のみ。浴槽の手前は洗い場ゾーンとなっており、両側の壁にシャワー付きカランが計13基、そして中央に島に下吐のみのカランが4基、それぞれ設けられています。そのカランは経営母体が同じであるトータス温泉と同じ形状で、昔ながらの押しバネ式。なおカランから出てくるお湯は源泉です。源泉が出てくるカランって嬉しいですよね。

浴槽は3つに分かれており、奥右側が高温槽、奥左側が低温槽、手前が中温槽です。中温層はジャグジーが作動していて、個人的にはちょっと騒々しいのですが、湯加減は42~3℃とちょうど良い温度。一方低温槽は40~1℃くらい、高温槽は43~4℃くらいに設定されています。高温槽はかなり熱いので、好みが分かれるところです。高温槽からは水路のようなものが中温槽へと伸びており、また低温槽と中温槽は底の方でつながっているため、中温槽は両者のお湯がミックスされて万人受けする良い湯加減となっているわけです。

 
中温槽にお湯を供給する低温槽と高温槽はそれぞれ湯口を有しており、低温槽は半球状、高温槽は獅子の形状をしています。いずれにもコップが置かれているので飲めるみたいです。
源泉投入量はとっても豊富。ふんだんに注がれており、各浴槽の縁から贅沢にオーバーフローしています。

お湯は淡黄色の透明で、モール泉にありがちな独特の味が仄かに感じられます。また湯面ではあまり匂いは漂ってきませんが、お湯を飲むとジャスミン茶にも似た芳しいモールの香りが喉から鼻へ上がってきました。お湯の中ではツルスベ浴感なのですが、お湯から出るとその浴感が俄然強調されてヌルヌルに近い感触が体感できました。

モール的な知覚やヌルスベ浴感など、甲府盆地の温泉によく見られる特徴を有していますが、他の浴場と比べると全般的に若干薄い気がします。でも掛け流しで新鮮なお湯が低料金で楽しめるのですから、ありがたいことこの上ありません。


ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 45.2℃ pH8.0 351.6L/min(動力揚湯) 溶存物質1.017g/kg 成分総計1.069g/kg

JR身延線南甲府駅より徒歩10分(約1.2km)
山梨県甲府市太田町11-5  地図
055-232-0974
ホームページ

14:00~22:00(日曜は7:00~) 木曜定休
380円
ドライヤーあり、他の備品は無し

私の好み:★★
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韮崎旭温泉

2011年03月08日 | 山梨県
 
韮崎旭温泉は山梨県屈指の超有名温泉ですから、いまさらここで取り上げる程でもないのですが、ブログ全体の内容を充実させるために、他ブログで書かれている既存の諸説にちょこちょことイチャモンをつけつつ、私なりのレポートを簡単に書かせていただきます。
ちょっとぬるい湯加減と爽快なツルスベ浴感と大量の泡付きに惹かれて、私はこちらへ何度もお世話になっています。大ファンなんです。


駐車場の西側の歯科医院と老人ホームの間には源泉井らしき設備があり、湯気を立てながらお湯が漏れ出ていました。地下1200mから汲み上げているんだそうです。


(サムネイルをクリックで拡大)
館内には山梨県の温泉ではすっかりお馴染みのO短大T名誉教授による解説文が貼られていました。T教授の解説文って、どの施設で見ても、大げさな修辞と文章の基本的なフォーマットはほとんど同じで、地名と泉質をちょこちょこっと変えているだけなんですよね。もっとも、施設によって文章を変えちゃうと、どうして他所では丁寧に書いているのに、うちは簡素なんですか、みたいな文句を言われちゃうらしいので、仕方なく平等に同じような文章を書いている、という話を聞いたことがありますが…。

 
お風呂は内湯のみで露天はありません。大きなガラス窓のおかげで採光は抜群。でも室内は湯気が充満しており、その湯気に光が乱反射するため、結構眩しいこともしばしば。ここで掲載する画像も湯気と乱反射のため、思いっきり写りが悪いのですが、どうかご容赦を。


加温加水循環消毒など一切なしの掛け流し。お湯は透明で薄いエメラルドグリーン色に見えます。館内の説明や他の方のブログなどでもこちらのお湯を緑色と表現されていますが、でも本当に緑色を帯びているんでしょうか。浴槽のタイルの色が淡いエメラルドグリーンなので、それがお湯の色として見えるだけで、実際には若干黄色っぽいかもしれないが殆ど無色透明に近いお湯なんじゃないのかと、私は勝手に思っています。ちなみにご覧の通り、湯口周りは赤く染まっています。


飲泉可能なので心おきなく飲めます。
金気味+塩味+微炭酸味と、たまご的匂い+弱い金気臭が感じられます。


こちらのお湯の特徴は泡付きの激しさでしょう。お湯に入ると忽ち全身泡だらけ。湯船から立ち上がると、肌に付着していた泡がはじけて、そのシュワシュワ感がはっきり実感できるほどです。しかも重曹の効果によりツルツルスベスベ感がとっても強く、ぬるめでたっぷり長湯できるので、感動的な極上の浴感を堪能することができます。
重曹泉なので湯中の泡は炭酸ガスではないかと想像でき、実際にこの泡は炭酸ガスだと断言しているサイトやブログも多いのですが、でも分析表を見ると遊離二酸化炭素は1.6mg/kg(0.04ミリモル)しかないんですよね。てことは、もちろん炭酸ガスもあるんでしょうが、その他のガス(たとえば窒素とか)も多分に含まれているのではないかと、素人ながらに考えています。

湯上がりは重曹のおかげでサッパリ爽快。その上、温まりも強くていつまでも体の芯からポカポカです。温まりのパワーといい、浴感といい、味や匂いの特徴といい、とても成分総計が1.244g/kgしかないとは思えません(もっと濃くてもちっとも不思議じゃありません)。

建物は大きくなく、お風呂も内湯しかないので、設備面重視の方には不向きかも知れませんが、泉質重視の方だったら絶対行かなきゃいけない温泉施設ですね。


あさひ温泉
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉 40.0℃ pH8.1 266.1L/min(動力揚湯) 溶存物質1.242g/kg 成分総計1.244g/kg

山梨県韮崎市旭町上條中割391  地図
0551-23-6311

10:00~20:00 毎週火曜定休
600円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
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