温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

源泉湯 燈屋

2011年03月09日 | 山梨県
 
甲府界隈には温泉銭湯がたくさんあるものの、いずれも中小施設が多く、玉岡設計チックな和風の大規模スーパー銭湯が意外に少ないような気がします。この「源泉湯 燈屋」はそんな甲府市内に存在する数少ない和風大規模スーパー銭湯のひとつです。
(一応私が調べたところ、ここは玉岡設計が手がけた施設ではないようです)

 
全体的に落ち着いたシックな造り。材木木を多用しており、温もりが伝わってきます。
食堂スペースが広く確保されているのが、いかにもスーパー銭湯らしいところですね。
山梨県にはこの手の綺麗系温泉は少ないですから、かなり貴重な存在です。

 
内湯はジャグジー付きの中温槽と高温槽。スーパー銭湯なのでカランは沢山用意されており、混雑時でも待つことはないでしょう(数は失念)。この他浴室内にはドライサウナと水風呂も併設。


他の温浴施設でたまに見かける座湯がここにもありました。「流湯青石の座湯」と称するんだそうです。座湯ってのぼせることなく熱めのお湯を楽しめて、とってもきもちいいんですよね。


壁面の高い位置に、山梨県の温泉ではおなじみのO短大T教授による解説文が掲示されています。相変わらず大袈裟な文章だこと。折角の先生の「名文」も高い所にあるので読みにくい…。

 

露天風呂は岩風呂、檜風呂、そして信楽焼の壺湯×3という、いかにもこの手の温浴施設にありがちなラインナップ。この他露天側には釜蒸し風呂(いわゆるミストサウナ)も設けられています。

お湯はほうじ茶を薄めたような色で透明、微かに苦みと重曹味を帯びているものの、ほとんど無味といっていいかもしれません。弱いモール臭も感じられます。つるすべ感もしっかり。各浴槽の湯口には木綿の布が巻かれており、これで湯中の浮遊物を漉しているんでしょうが、布の目が粗いためか、湯船の中では膜が剥がれたような感じの薄い茶色+灰色浮遊物がちらほら見られました(特に露天で)。各浴槽ともふんだんにオーバーフローしており、その流路は黒ずんでいます。加水されているものの掛け流しされているようです。

甲府盆地らしい褐色のモール泉的な温泉なんですが、正徳寺温泉「初花」玉川温泉・トータス温泉フカサワ温泉など、付近に存在する似たような泉質の温泉と比べると、いまいち主張が弱いような気がします。分析表を見ると、一応ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉に分類されているものの、溶存物質は1.022g/kgという数値であり、つまりギリギリのところでアルカリ性単純泉から逃れられている状態で、しかもここに高温を理由に加水しているのですから、薄い印象を与えてしまうのは当然なのかもしれません。

でもお湯は掛け流しですし、広くて綺麗で落ち着いていて使い勝手が良いので、十分利用する価値はあるかと思います。日曜午後に上りの中央道が混んでいる時なんかは、こちらでひとっ風呂浴びて時間稼ぎするものいいかもしれません


和こしの湯
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 46.9℃ pH8.2 198L/min(動力揚湯) 溶存物質1.022g/kg 成分総計1.026g/kg 

山梨県甲府市上阿原町590-3  地図
055-236-3515
ホームページ

10:00~24:00 無休
900円
100円リターン式ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり、タオル類の有料レンタルあり

私の好み:★★
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はやぶさ温泉

2011年03月09日 | 山梨県
はやぶさ温泉も山梨県屈指の超有名温泉のひとつでして、今さら私が取り上げることまでもないかと思うのですが、この温泉を愛するファンの一人としては無視しておくわけにもいかないので、簡単ながらレポートさせていただきます。

 
武田信玄の菩提寺である恵林寺の近く、笛吹川の河岸段丘に立地する人気の日帰り温泉。駐車場は40台分が確保されていますが、平日に行っても殆ど埋まっていることが多く、それだけ人気を集めていることがわかります。
入浴施設というより一般の農家のような軒先。玄関には飲泉所が設けられています。


玄関からお風呂へのアプローチは通路が狭くてちょっとわかりにくく、休憩室&食堂の前を通って奥の方へ進んでいきます。その狭い通路には山梨県の温泉でお馴染みのO短大T教授による解説文がでっかく掲示されています。

 
鯉の湯口が目を惹く内湯。カランは7基設置されていますが、週末の混雑時にはカラン待ちが発生することも。鯉の滝登りをイメージしていると思われる湯口からはお湯がドバドバ大量投入。その勢いには圧倒されちゃいます。あっぱれ! 湯口から落ちるお湯を肩に当てて討たせ湯にしているお客さんも多く見られます。


男湯の場合、露天風呂へは内湯から階段を下りていきます。屋根に覆われているので雨でも大丈夫(でもそこへ行くまでの間に雨に打たれちゃいますけど)。こちらも源泉を大量投入。景色はあまり楽しめませんが、庭園風のレイアウトで、なかなかいい雰囲気です。
源泉温度が約41℃しかなく、露天だと外気に触れて更に温度が下がってしまうため、夏だととっても気持ちよいのですが、冬はかなりぬるくなってしまい、一度入ると寒くてお湯から出られなくなっちゃいます。

お湯は無色透明で、タマゴ味&タマゴ臭が明瞭な典型的タマゴ湯。高アルカリ性泉ならではの強いツルスベ感が非常に気持ち良く、思わず何度も肌をスリスリしちゃいます。上述のように源泉温度の関係で、露天はかなりぬるめですが、内湯は長湯するにはもってこいの絶妙な湯加減となっており、実際に長時間浸かっているお客さんの姿も多く見られます。
また溶けている成分がかなり少なく高アルカリ性なので、口当たりが良くてとっても飲みやすく、飲むと体にすぅーっと吸収されていきます。私はこちらへ来る度についゴクゴク飲んでしまいます。温泉水は販売されているので、ご希望の方はお試しあれ。


アルカリ性単純温泉 41.3℃ pH9.8 湧出量不明(動力揚湯・地下1000m) 溶存物質0.215g/kg 成分総計0.215g/kg

山梨県山梨市牧丘町隼818-1  地図
0553-35-2611
ホームページ

10:00~21:00 火曜定休
500円(2時間)
ロッカー・シャンプー類あり、ドライヤー無し

私の好み:★★★
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする