虎杖浜温泉ではおなじみの日帰り専門の温泉入浴施設「アヨロ温泉」を利用してきました。こちらは2010年12月にリニューアルオープンしており、浜に面した建物はとっても綺麗、鮮やかな緑色の屋根が印象的です。
玄関では前浜産の甘塩シャケが即売されていました。いかにも北海道の漁師町らしい光景。
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また、玄関の壁には温泉分析表が掲示されていました。利用者が必ず通る目につきやすい場所に掲示するのですから、温泉の質には自信があるのでしょうね。
館内は広々しており明るくて綺麗です。券売機で料金を支払い、カウンターにいる係員の方に券を手渡して奥へ。浴室へ進む途中、ガラス張りになっている部屋を発見。窓の向こうをよく見ると何本もの配管や機器類が設置されているのですが、単なる機械室ではなく、これらは源泉井の設備なのであります。地下550mより汲み上げているんだそうでして、この温泉施設でもっとも肝心な存在ゆえか、木彫りの七福神がお神酒とともに祀られていました。自家源泉の様子を自分の目で見られるなんて、客としては嬉しいじゃありませんか。
更衣室内にはロッカーの他、鍵が不要なお客さんのためのカゴも用意されています。新しい施設の割には更衣室スペースがちょっと狭く、混雑時にはどうしてもお客さん同士で干渉してしまいます。またロッカーの前に腰掛けが設置されているのですが、この腰掛にお客さんが座っちゃうとロッカーの扉が塞がれてしまい、更衣しにくい状況が生まれてしまいました(これは実体験です)。
こちらは洗面台周り。綺麗で使いやすく、ドライヤーも利用可能(有料30円)。
更衣室内には「高温湯と露天風呂は源泉100%」と記された紙が貼られていました。高温湯や露天風呂以外は加水しているそうです。さぁ、お風呂へ行ってみましょう。
曇った画像でごめんなさい。
浴室は広々しており天井も高く、大きなお風呂ならではの開放感が実感できました。(男湯の場合は)浴室内には4つの浴槽が右側の壁に沿って並んでおり、手前からジャグジー・寝湯・高温槽・中温槽の順となっています。いずれも温泉が用いられていますが、源泉100%は高温槽のみで他は加水により温度調整されており、各浴槽ともお湯は洗い場の床へはオーバーフローせず、壁側に設けられた排水溝へと流れ出る構造になっています。なお高温槽は2~3人サイズ、ジャグジーはぬるめの湯加減設定、また寝湯にはジェットバス機能が設置されていました。
窓際の浴槽は中温槽で、4つある浴槽の中では最も大きなつくり。かすかに黄色くみえる透明のお湯が張られています。岩の湯口にはコップが置かれているので試しに飲んでみると、薄い塩味に加え、陸封された化石海水性の温泉にありがちな磯の香に似た独特の有機的な知覚が感じられました。海岸沿いだからといって、しょっぱい温泉が湧くとは限らないのが温泉の科学の面白いところですね。塩味は薄いものの食塩泉らしいスベスベ感は明瞭で、温まりも力強く、なかなか良好な浴感でした。
洗い場にはピカピカに輝くステンレスのシャワー付き水栓が8基用意されていますが、腰掛けや桶の色もシルバーメタリックに統一されているので、洗い場全体に妙な金属めいた雰囲気が漂っているのが面白いところ。さらに興味深いのがアヨロ温泉の旧施設時代からの名物である横長の掛け湯槽でして、掛け湯したければ、わざわざカランのコックを開けなくても、ここから直接汲んじゃえばいいわけです。他施設でも同様なものはたまに見かけますが、原始的ながらとても合理的で便利ですね。
こちらは露天風呂。浴槽は3~4人サイズといったところで、龍の湯口から源泉が非加水の掛け流しで注がれています。頭上には屋根(庇)が伸びており、海側(目の前)には塀も立っているため、露天とはいえあまり開放感はありませんが、塀を越えて海からの風が吹いてきますから、お湯で温まって風でクールダウンして…という繰り返しを楽しむことができました。
露天の塀の上から見える景色はこんな感じ。お風呂に浸かっちゃうと塀に視界を阻まれて景色は眺められませんが、立てば塀越しに浜を臨めました。太平洋を一望。気持ちいいですね。
ナトリウム-塩化物温泉 48.0℃ pH8.3 130L/min(動力揚湯) 溶存物質1.579g/kg 成分総計1.579g/kg
Na+:478.1mg(94.51mval%),
Cl-:574.6mg(72.41mval%), HCO3-:225.8mg(16.53mval%),
北海道白老郡白老町虎杖浜154-2 地図
0144-87-2822
ホームページ
6:00~21:00
420円
ロッカー(100円リターン式)・ドライヤー(有料30円)・他は販売
私の好み:★★