温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

栗駒 駒の湯温泉 今季(2016年度)もオープンへ

2016年04月21日 | 宮城県
 
昨年(2015年)秋に入浴施設としての復活を遂げた宮城県栗駒の「駒の湯温泉」。
雪深い冬の間は休業していましたが、春の訪れとともに再び息吹を取り戻します。

今のところ、2016年は以下のようなスケジュールを予定しているそうです。

4月22日(金曜)昼頃~24日(日曜)の3日間だけ仮オープン。
(23日と24日は10:00~15:00の営業)

宮城県道42号(築館栗駒公園線)が終点のいわかがみ平まで全通するタイミング(4月22日12:00)に合わせ、4月22日のお昼以降(午後)から24日まで仮オープンします(入浴営業します)。
そして、ちょっと休んで、連休初日の…

4月29日(金曜・祝日)から本格営業がスタート。

もしかしたら工事の関係で、仮オープン当日はお客様にご不便をかけるかもしれませんが、何卒事情をご斟酌賜れば幸いです。
本格営業とはいえ、小さな湯小屋があるだけで、宿泊や休憩などはできませんが、今季からは新しい公式サイトも開設され、復活第二弾として今年中に待合室と食事処(軽食)を兼ねた「休み小屋」を新築する計画です(まだ建っていません。連休後に着工予定です)。

公式サイト(新設)
「森の温泉~駒の湯温泉通信」…駒の湯温泉のブログです。最新情報はこちらでご確認を。

【4月22日追記】
河北新報でも取り上げられました。
「駒の湯温泉でポッカポカ プレオープン」(「河北新報」ネット版、2016年4月22日付)


●オープン前の某日、清掃作業をお手伝いしてきました
 
22日に予定しているプレオープンに先立ち、今月(2016年4月)の中旬、私K-Iは現地へ向かい、オーナーさんご夫婦と一緒に、お風呂の清掃作業をお手伝いさせていただきました。
まだオープン前ですから、関係者以外立ち入り禁止です。


 
岩手宮城内陸地震で犠牲になった方々を弔う慰霊碑が設置された丘の上から、駒の湯温泉の小屋を眺めます。
例年でしたらまだ雪に覆われていてもおかしくないようですが、今年は雪が少なく、ご覧のように雪はほとんど見当たりません。それどころか、辺りには春の訪れを告げるカタクリの花が咲いていました。
なお道路に雪は皆無ですから、オープン以降にいらっしゃる方でしたら、夏タイヤで全く問題ありません。


 
まだ営業前の湯小屋。
この冬も雪の重さに負けず耐えてくれました。
さぁ、掃除をはじめましょう!


●引湯ホースの清掃

駒の湯温泉の源泉は常時自噴しており、お客さんが来ない冬でもお湯はコンコンと湧き続けています。でもここの温泉は湯の花が大量に発生するため、放っておくと湯の花で引湯関係設備が詰まってしまうんですね。そこでまずは、お風呂の掃除をする前に、源泉から湯小屋へお湯を引くための引湯ホースを綺麗にします。ホースの中に詰まっている湯の花を除去するのです。
ホースの清掃にはこのカラフルなブラシが使われます。



まずは、清掃前のホースの末端から出てくるお湯をご覧ください。ホースの先から吐出されているお湯は微白濁しており、流量も少なめです。そこで…


 
※源泉には関係者以外立ち入ることができません。今回は清掃作業のため、特別に源泉へ立ち入らせていただきました。
源泉にあるホースの吸引口からカラフルなブラシを突っ込みます。すると、流勢と一緒にブラシがホースに吸い込まれ…



ブラシによってホース内に詰まった湯の花が押し出され、ホース末端から出てくるお湯が濃厚な黄色を帯び始めました。お湯は濃い溶き卵スープどころか、ポタージュスープ状態と言っても過言ではないほど、強い黄色に濁っています。



そして大量の湯の花と一緒にブラシが吐き出されてきました。これを3本繰り返すことにより、ホース内のスケールが除去され、お湯の濁りも取れて、流量も増加しました。


●清掃前の浴室
 
さて、引湯ホースの清掃が済んだ後は、この日の本題である浴室の清掃です。上2枚の画像は清掃前の男湯の様子です。清掃前の浴室は、オーバーフローと一緒に流れ落ちる湯の花が床に大量付着し、床がベージュ色に染まっていました。これではとてもお客さんに快適な湯浴みを提供できる状態ではありませんね。


 
湯船の中も白い湯の花だらけで思いっきり白濁しています。湯の花たっぷりの濁り湯は、温泉マニアには受けは良いのですが、一般のお客さんにはウケが悪く、お風呂に入ったのに体が汚れちゃったと嘆かれる方もいらっしゃいます。そこで、湯の花を除去すべく、湯船のお湯を抜いてお掃除を開始!
私は特に湯の花の付着がひどかった男湯を担当しました。


●清掃完了
 

床や浴槽内にこびりついた湯の花を取り除き、槽内のコーナーやステップなど細部も磨き上げ、ひと通り綺麗になったところで、湯船にお湯を張りはじめました。上画像をご覧になりますと、清掃前とは全く異なる透明のお湯が張られているのが、お分りいただけるかと思います。床や浴槽のみならず、水栓や壁、そしてこのお風呂の特徴でもある大きなガラス窓も清掃しました。


 
こちらはオーナーさんが清掃した女湯。既に清掃が終わってお湯も張られています。
こうした日々の清掃のおかげで、我々温泉ファンは快適に湯浴みを楽しむことができるわけですね。
自分で風呂掃除することにより、その事実を再認識しました。


 
源泉で湧いたお湯もスムーズに湯小屋へ流れるようになりました。
駒の湯の温泉は、手ぐすね引いてお客さんを待っています。
※源泉には関係者以外立ち入ることができません。今回は清掃作業のため、特別に源泉へ立ち入らせていただきました。



あ、そうそう、申し遅れました。
今季からはこの大きな日除け幕が受付棟の前に張られ、お客様を出迎えます。
遠くからも目立つこの垂れ幕が見えたら、もう名湯は目の前ですよ。


営業期間:4月下旬~11月上中旬(冬期休業)
(残雪や路面凍結等の状況によって前後します)
営業時間:10:00~17:00(16:00頃に受付を終了しますが、状況により前後します)
定休日:毎週水曜日(ただし祝日の場合は営業し翌日休業。なおGWやお盆は営業します)
入浴料金:大人400円(中学生以上)、小学生以下200円
(注1)備え付けの石鹸やシャンプー等はありません。
(注2)収容人員が限られた小さな湯小屋ですので、週末や連休など繁忙期には、入浴までお待ちいただくことがあります。

宮城県栗原市栗駒沼倉耕英東  地図
公式サイト

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コメント (14)
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