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前回記事に引き続き福島県会津の湯ノ花温泉を巡ります。せっかく当地に来たので、久しぶりに共同浴場にも入ってみることにしました。湯ノ花の共同浴場は4つありますが、はじめに訪れたのは中心部から最も離れている「湯端の湯」です。なお湯ノ花温泉の共同浴場は拙ブログで2011年に取り上げたことがあり、その時の「湯端の湯」の記事はこちらですので、よろしければご参照ください。
鄙びた温泉地にある共同浴場のイメージにぴったりな総木造の外観は前回取り上げた時とほとんど変わっておらず、敢えて違いを指摘すれば新たに暖簾が掛けられた点でしょうか。なお、湯小屋の目の前には車2台分の駐車スペースがありますが、このスペースは路線バスの折り返し場所にもなっているため、バスが来る時間帯は駐車禁止です。その時間帯は目の前に大きく掲示されています。
湯小屋の目の前には源泉ポンプと受水槽が設置されていますが、これは前回記事で取り上げた老人福祉センター「ことぶき荘」のお風呂へお湯を送る設備であり、今回の記事で取り上げる「湯端の湯」の湯船には、湯小屋の後背に鎮座している神社の境内で湧出している湯本の湯が引かれています。
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湯ノ花温泉の共同浴場はどこも無人ですが、利用の都度現地で料金を支払うのではなく、あらかじめ集落内の商店・飲食店・旅館などで入浴券を購入してから利用することになります(各浴場での現金支払いは不可です)。ちなみに私は「湯端の湯」の右隣にある旅館「湯元屋」で購入しました。
従いまして、下足場にある小箱は料金入れではなく入浴券入れですので誤解なきよう。
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一般的な共同浴場は男女が分かれているので、ひとつの棟で二つの浴室を擁しますが、こちらの浴場ではその2つのほか、地元民専用の浴室も設けられています。つまり一つ屋根の下に3つの浴室を抱える珍しい浴場です。
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私は地元民ではないので、普通の男湯を利用しました。
渋い佇まいの浴室内部も以前とほとんど変わっておらず、記憶と合致する光景に再び会えて安心しました。上屋は総木造で湯気抜きがある分、天井が高く感じられます。一方、床や壁はモルタルそのまんまで装飾性はなく、同じくモルタル造の浴槽にお湯がかけ流されており、まさに質実剛健といった趣きのお風呂です。なお浴場内にはシャワーなどのカランは無く、浴槽加水用の水道蛇口があるのみですから、体を洗う際のお湯は湯船から直接桶で汲むことになります。
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手前側が大きな曲線を描いている浴槽は5〜6人入れそうな容量があり、その曲線の途中に浅く刻まれた切り欠けよりお湯が溢れ出ています。お湯は壁に突き出たパイプから供給されているのですが、壁から突き出たパイプは2本あり、窓に向かって右側からは熱い温泉が、左側の塩ビ菅(VU管)からはぬるいお湯がチョロチョロと注がれていました。この両者は同じ源泉なのか、はたまた違うのか、そのあたりはよく分かりません。この他、浴槽の隅にも湯口の跡らしき構造が残っているのですが、そちらは現在使われていませんでした。
お湯は無色透明でほぼ無味無臭ですが、いまいち掴み所が無かった前回記事の「せせらぎ荘」のお湯に比べ、湯船に入った時に肌へ伝わる浴感がはっきりしており、具体的にはアルカリ性泉のような滑らかなツルスベを実感することができました。浴槽の大きさに対してお湯の投入量が今ひとつなような気もしますが、訪問したタイミングが良かったのか、お湯の鮮度感も良く、しかも終始独占できたので、存分に湯本の湯を堪能することができました。共同浴場のお風呂はやっぱり良いですね。
湯本の湯
単純温泉 58.6℃ pH8.2 13.0L/min(自然湧出) 溶存物質548.8mg/kg 成分総計548.8mg/kg
Na+:141.5mg(73.04mval%), Ca++:39.2mg(23.28mval%),
Cl-:201.8mg(67.90mval%), SO4--:95.3mg(23.62mval%), HCO3-:18.3mg, CO3--:5.4mg,
H2SiO3:29.1mg,
(平成17年5月18日)
加水加温循環消毒なし
会津田島駅か会津高原尾瀬口駅から会津バスの檜枝岐行で「湯ノ花清滝前」下車すぐ
福島県南会津郡南会津町湯ノ花1229番地 地図
紹介ページ(南会津町観光物産協会公式サイト内)
6:00〜22:00
200円(湯ノ花温泉の商店・飲食店・旅館などで共同浴場共通の入浴券を購入してから利用してください)
備品類無し
私の好み:★★+0.5