パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

本末転倒

2021年03月19日 | Weblog
3月19日(金)曇り
鹿児島に帰ってきてからの、夫の散歩時間が半端ない。
生命保険の見直しの際、運動してそれを報告すると保険料が安くなるとか聞いた気はする。
どうやらそれがゲーム好きな夫に火をつけたようだ。
もともと歩くことになんの抵抗もない人だ。時間ならたっぷりあるし。
時々ワタクシも一緒に歩いたりすると、意外と楽しい。
我が実家のある街は、アップダウンが激しく、住宅地と畑が混在した、歴史的にもなかなか面白いところである。
小学一年生の二学期から高校一年生までをここで過ごした。
が、自分ちの周りのことしか知らなかったなあ、この道は初めて歩くなあ、あっ!ネギ売ってる!安っ!

余談ですが、「無人販売所」ってご存知?

↑こういうの。
お野菜やお花などが100円くらいで売ってるの。
歩いてるとよく見かけるのでリュックに長ネギ突き刺して帰ることになったりする。
昨日は、桃の花とセリと胡瓜を買った。

気がつくと1時間2時間平気で歩いてたりする。
そんなある日、新聞の折込チラシに「チラシ配布員募集」を見つける。
歩くついでにチラシを配達してお金もらえるならラッキーじゃん!
ワタクシはゲーマーでないのでポケモンGOにもイングレスにもハマってない。
ああいうのが好きだったら体力作りにもなるのになあ。
よしっ!チラシ配りしよう!

こういうところが短絡的だと、今、深く深く反省している。

出社しないでいいし、家に届いたチラシを散歩のついでにポストに投函すればいいだけでしょ。楽勝楽勝。
鹿児島に帰ってきて3キロ太った。
東京での16年間で5キロ太ってるから、計8キロ増なのだ、昔のイケてた頃のあたしの体重よりも(・・・・・)
チラシ配りで8キロ痩せて、またブイブイ言わせるのだ(・・・・・)
張り切って応募する。
面接の時も、「健康目的」を前面に押し出す。
で採用決定!
で、配る地域が、今住んでいる実家から少し離れた所しか無く、たくさんのチラシを抱えて歩くわけにもいかないなあとなる。
ってことで、電動アシスト自転車ご購入〜〜〜
余談だが、夫が「いっそバイクにしたら?」と言い、一瞬そうしようかと思い、慌てて「いやいや、健康のため、痩せるためなのに、バイクにしたら本末転倒このうえない!」

初配りの日は、この地域のリーダーさんが一回指導に当たるとのことで、お見えになる。
あれ?ふっくらされておる。
このチラシ配りで痩せる気満々のワタクシ、少々出鼻をくじかれた感あり(失礼じゃ)
さらには、この初配りの日、南国鹿児島で雪が降り過酷なデビューとなったのであった。
雪の合間を縫って配りに行くも、雨女のワタクシゆえすぐにみぞれが降り始める。
自分は濡れてもチラシは濡らすまじ。
魔女の宅急便キキちゃんのごと、自転車のカゴに覆い被さって雪からチラシを守るのだっ!
過酷なデビューがトラウマとなり、今、週間天気予報が一番気になる。
そうなのだ、全くもって油断していたことだが、このチラシ配り、毎週毎週あるのだ。
そして、毎週毎週あるのに、賃金は歩合制という名でおっそろしく安いのだ。
その昔、我が母が内職をしている姿を見て、そしてその単価が『銭』という、見たこともない単位だったことに驚愕を受け、
絶対内職なんてするもんじゃないと心に決めていた。
それなのに、それに匹敵するような、時給換算すると恐ろしく安い内職を始めてしまった。

面接で、いろいろ質問すべきだったのだが、なんせ「健康のためです」なんて言ってるのでお金のことも、細かい作業内容のこともさらりと聞き流した。
いざ始まってからわかったことだが、チラシがドンと自宅に届き、それを折って挟んで、その挟み方もチラシの種類によって様々な制約があり、配る状態にするまでにものすごい時間がかかる。
チラシをテーブルいっぱいに広げるので、みんなが寝静まってからの作業だ。
深夜までかかってチラシを折りながら、どうしてこんなに短絡的な人間なんだっ!と自分を罵り倒す。
7月が契約更新の時期なので、それまでは続ける、人として、大人として、社会人として。
ちょうどその頃まで働けば、電動アシスト自転車の代金分にはなるだろう。
つか、こんなこと始めなきゃ高価な自転車なんて買わなくて済んだんだと思うと本末転倒の4文字が頭ん中ぐるぐるする。
その頃までにはさすがに「終のすみか」探しも決着がついてるだろうから、「引っ越すことになりまして・・・」と辞める理由も作れるだろうと自分を慰める。
そんなことを頭に浮かべ、ひたすら折る、折る、折る。
ああ、折るという字と祈るという字は似ているのね。
さあ、折れ折れ折れ、祈れ祈れ祈れ。水曜日に雨が降りませんように、なにとぞなにとぞ・・・

で、今、6回ほど配って、やっと慣れた。
電動アシスト自転車「力(リキ)」君のおかげが大きい。
まだ痩せないが、痩せる気はする。
7月の契約更新の頃、「だいぶ慣れたし、5キロ痩せたし、コロナ収束記念東京旅行の資金のためにももう一年やろうかしらん」なんてほざいていたら、
どなたかご親切な方、今日のこの日記をワタクシの顔に押し付けて、「やめれ!また雪のシーズンになるのだ、あの苦しかったデビューの日を思いだせ。」と言ってください。
とはいえ、その前に、過酷な梅雨のシーズンや、南国のギラギラ炎天下の夏ですっかり嫌気がさしているに違いないでしょうけど。
コメント (2)
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