紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

これからの旅

2009-09-17 17:09:46 | 20・日々のできごと
「旅する力」深夜特急ノート(沢木耕太郎・著)のことについて、もう少し続きを書きたい。
沢木さんはこの本の中で、こう書いている。

「残念ながら、いまの私は、どこに行っても、どのような旅をしても、感動することや興奮することが少なくなっている。すでに多くの土地を旅しているからということもあるのだろうが、年齢が、つまり経験が感動や興奮を奪ってしまったという要素もあるに違いない。」


沢木さんは、私より3歳ほど年上の方だろうか?
実は、この本にはいろいろ刺激を受けて、ブログに書いてきたのだけど、一番心にズキッときたのは、この文章であった。

私なども、旅が好きというより、自分には必要だと思っていたので、しばらく外国の空気を吸わないと、何かが枯れてしまう感じがしてきた。

ところが、この数年は、というより10年くらい、あちこち出かけたけれど、予定を立てて出かけるようになってしまった。限られた日数で行こうとすると、そうなってしまうのだけど、それだけではなく、安全、安心を求めるようになってしまったのだ。
それが年をとるということだろうか。
それとも、背負うものがなくなった時には、また風来坊のように、往復の飛行機のチケットだけ携えて、旅立つことができるだろうか?
もしそれができるとしたら、どこに行きたいのか?
この本を読んで以来、それをずっと考え続けている。


写真は、グランドティトン国立公園。
アメリカ大旅行をしてから3年後。前回行けなかった所を同じメンバーで回った。
こうやって行き当たりばったり、転々とキャンプをしながらの旅など、今後することはあるだろうか。