◇ 不透明さを増した新金融政策 = 日銀は先週30日、市場から満期まで5年超10年以下の国債を4100億円買い入れた。通常の買い入れ額は4300億円だったので、200億円減額したことになる。日銀が異次元緩和で大量の国債購入を始めた13年4月以来、買い入れ額を減らしたのは初めてのこと。このうち10年物国債がいくら買われたかは不明だが、同日の長期金利は0.005%上昇して0.085%になっている。
同時に日銀は、10月の国債購入も減らすと発表した。それによると、満期までの期間を1年以下から25年超まで6段階に分け、すべての購入計画を縮小する。たとえば5年超10年以下の国債は、1回当たりの購入額を従来の3000億円~6000億円から2900億円~5300億円に減額した。この計画が実行されれば、他の要因が変わらない限り、短期金利から超長期金利までが上昇圧力を受けることになる。
日銀は9月21日、金融緩和政策の新しいワク組みを決め発表した。そのなかで、下がりすぎた長期金利をゼロ%にまで戻す方針を明らかにしている。金融機関の経営が圧迫されているのを、是正するのが目的だった。今回の買い入れ減額は、この方針に沿った措置。たとえば10年物国債の買い入れを減らせば、その分だけ長期金利を押し上げる効果がある。
ところが国債の買い入れ量を減らすことは、量的緩和政策の縮小を意味する。もし日銀が国債以外の資産を買い増せば、放出する通貨の量は変わらない。だが日銀は、その点について何も説明していない。また国債の買い入れ総量についても、発表しないことになった。その結果、すべてが判りにくくなったと感じる関係者は多い。特に外国人投資家は、量的緩和のなし崩し的な縮小とみているようだ。こうした受け止め方が広がり、円高と株安を促進する心配はないのだろうか。
≪3日の日経平均 = 上げ +148.83円≫
≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
同時に日銀は、10月の国債購入も減らすと発表した。それによると、満期までの期間を1年以下から25年超まで6段階に分け、すべての購入計画を縮小する。たとえば5年超10年以下の国債は、1回当たりの購入額を従来の3000億円~6000億円から2900億円~5300億円に減額した。この計画が実行されれば、他の要因が変わらない限り、短期金利から超長期金利までが上昇圧力を受けることになる。
日銀は9月21日、金融緩和政策の新しいワク組みを決め発表した。そのなかで、下がりすぎた長期金利をゼロ%にまで戻す方針を明らかにしている。金融機関の経営が圧迫されているのを、是正するのが目的だった。今回の買い入れ減額は、この方針に沿った措置。たとえば10年物国債の買い入れを減らせば、その分だけ長期金利を押し上げる効果がある。
ところが国債の買い入れ量を減らすことは、量的緩和政策の縮小を意味する。もし日銀が国債以外の資産を買い増せば、放出する通貨の量は変わらない。だが日銀は、その点について何も説明していない。また国債の買い入れ総量についても、発表しないことになった。その結果、すべてが判りにくくなったと感じる関係者は多い。特に外国人投資家は、量的緩和のなし崩し的な縮小とみているようだ。こうした受け止め方が広がり、円高と株安を促進する心配はないのだろうか。
≪3日の日経平均 = 上げ +148.83円≫
≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ≫