◇ 先行きに広がる不安 = 400兆円という金額。想像を絶する膨大なおカネである。なにしろ日本のGDPの約8割。国民に分配すれば、1人当たり300万円にもなる。オリンピックなんかは100回開いても、まだおつりがくる勘定だ。その400兆円という莫大な金額を、日銀が最近2つの分野で記録した。
まずは国債の保有額。発表によると、日銀の国債保有残高は10月10日時点で400兆3092億円に達し、初めて400兆円を超えた。金融の量的緩和政策で、日銀が年間80兆円の国債を買いまくっているためだ。過去3年半で、保有高は3倍以上に膨れている。国債発行残高の4割に近い。
次に日銀は国債やETF(上場投資信託)を購入する形で、市場に資金を供給している。発表によると、この資金供給額が6月末で403兆円となり、これも初めて400兆円を突破した。日銀が異次元緩和を開始した13年4月に比べると、資金供給量は2.7倍に増大している。ところが、こうした日銀の国債購入と資金供給について大きな問題点が浮かび上がってきた。
まず国債の流通量が激減、最近は1日の売買量が半減してしまった。これまでの勢いで日銀が国債を買い続けると、債券市場は機能しなくなってしまう。日銀がETFを買うため、なかには業績が低下しても株価が下がらない銘柄が現れてきた。これでは株式市場の公平性が損なわれる。また巨額の資金が供給されても、景気はよくならない。その資金は不動産などの投機に向けられている。こうした不安や疑問に対して、日銀は何と説明するのだろうか。
≪25日の日経平均 = 上げ +130.83円≫
≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
まずは国債の保有額。発表によると、日銀の国債保有残高は10月10日時点で400兆3092億円に達し、初めて400兆円を超えた。金融の量的緩和政策で、日銀が年間80兆円の国債を買いまくっているためだ。過去3年半で、保有高は3倍以上に膨れている。国債発行残高の4割に近い。
次に日銀は国債やETF(上場投資信託)を購入する形で、市場に資金を供給している。発表によると、この資金供給額が6月末で403兆円となり、これも初めて400兆円を突破した。日銀が異次元緩和を開始した13年4月に比べると、資金供給量は2.7倍に増大している。ところが、こうした日銀の国債購入と資金供給について大きな問題点が浮かび上がってきた。
まず国債の流通量が激減、最近は1日の売買量が半減してしまった。これまでの勢いで日銀が国債を買い続けると、債券市場は機能しなくなってしまう。日銀がETFを買うため、なかには業績が低下しても株価が下がらない銘柄が現れてきた。これでは株式市場の公平性が損なわれる。また巨額の資金が供給されても、景気はよくならない。その資金は不動産などの投機に向けられている。こうした不安や疑問に対して、日銀は何と説明するのだろうか。
≪25日の日経平均 = 上げ +130.83円≫
≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ≫