◇ OPECが生産調整に失敗 = 産油国連合は先週28-29日にウィーンで原油生産を調整する会議を開いたが、合意できなかった。今回の会議にはOPEC(石油輸出国機構)14か国のほかに、ロシアやブラジルなどOPECに参加していない6か国も出席。しかしOPEC内部の意見がまとまらず、11月末のOPEC総会まで結論を持ち越すことになった。この結果を受けて、ニューヨーク商品市場のWTI(テキサス産軽質油)の先物価格は、1バレル=48ドル台に急落した。
OPECは9月の臨時総会で、加盟国全体の生産量を日量3250万-3300万バレルに抑えることを決めた。この決定に沿って、今回の会議では各加盟国の生産上限を確定させるはずだった。OPECの盟主であるサウジアラビアは、率先して4%減産することを表明。非加盟国まで招聘したので、決着にはかなり自信があったと思われていた。
ところが案の定、増産を主張するイランとイラクが反対。OPECは結束の乱れを、天下に周知する結果となってしまった。産油国が減産しないと、原油価格は確実に下がる。前回14年に減産を見送った際、原油価格は26ドル台まで下落を続けた。そこで今回はどうなるのか。原油価格の変動は世界経済にも大きな影響があるので、注目のマトとなっている。
前回と違って今回は、結論を1か月延ばしただけ。したがって価格の低落は、それほど大きくならないとの見方が一般的だ。しかし1か月の交渉で、問題が解決する保証は全くない。むしろOPEC内部の亀裂が鮮明になったことから、悲観的な見方も強まっている。今後の見通しは難しいが、40ドル前後までは下がる可能性が強い。11月末に向かってイランやイラクの強硬論が収まらないと、30ドル台への低落も十分に予想される。
≪31日の日経平均 = 下げ -21.39円≫
≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
OPECは9月の臨時総会で、加盟国全体の生産量を日量3250万-3300万バレルに抑えることを決めた。この決定に沿って、今回の会議では各加盟国の生産上限を確定させるはずだった。OPECの盟主であるサウジアラビアは、率先して4%減産することを表明。非加盟国まで招聘したので、決着にはかなり自信があったと思われていた。
ところが案の定、増産を主張するイランとイラクが反対。OPECは結束の乱れを、天下に周知する結果となってしまった。産油国が減産しないと、原油価格は確実に下がる。前回14年に減産を見送った際、原油価格は26ドル台まで下落を続けた。そこで今回はどうなるのか。原油価格の変動は世界経済にも大きな影響があるので、注目のマトとなっている。
前回と違って今回は、結論を1か月延ばしただけ。したがって価格の低落は、それほど大きくならないとの見方が一般的だ。しかし1か月の交渉で、問題が解決する保証は全くない。むしろOPEC内部の亀裂が鮮明になったことから、悲観的な見方も強まっている。今後の見通しは難しいが、40ドル前後までは下がる可能性が強い。11月末に向かってイランやイラクの強硬論が収まらないと、30ドル台への低落も十分に予想される。
≪31日の日経平均 = 下げ -21.39円≫
≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ≫