経済なんでも研究会

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トランプ経済の アキレス腱 (下)

2016-11-23 07:24:22 | 日記
◇ ドルの高騰に耐えられるのか = トランプ政権は国債を大幅に増発するという観測が強まり、長期金利が急上昇している。この金利高に惹かれてドル資金がアメリカに還流、ドルの為替レートも急激に上昇した。おかげで日本円は1ドル=101円台から110円台に急落したが、ドルは他の通貨に対しても大きく切り上がっている。主要通貨に対する実効レートは大統領選挙前に比べて3%上昇し、13年半ぶりの高値となった。

ドル高が進行すると、アメリカの輸出は減少する。すると企業は直ちに生産を調整するから、雇用にも悪影響が及ぶ。さらに輸入物価が上昇して、国内の物価が上がる。つまり景気は悪くなる一方で、インフレ圧力は増大するわけだ。ドル資金が引き揚げられたことから、新興国の経済も痛手を受けている。これもアメリカの輸出減少につながってしまう。

FRBが12月に政策金利を引き上げることは確定的だが、インフレ傾向が強まれば来年も早めに再利上げという可能性が強くなる。すると、その見通しがまたドル高を招きやすい。トランプ政権が保護貿易的な政策に走れば、これもアメリカの輸出減少と国内物価の上昇を促進することになる。

トランプ新大統領の「100日計画」は、早くても来年5月以降にならなければ、実際の効果を発揮できない。それまでにドル高が進行すると、輸出の減少による悪影響はすぐにもアメリカ経済を直撃するだろう。トランプ政権は最初に直面するこのトラブルを、どうやって乗り切るのだろうか。

      ≪22日の日経平均 = 上げ +56.92円≫


      ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ

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