◇ 国債・金・円に資金が移動 = 北朝鮮が日本を飛び越すICBM(大陸間弾道弾)を発射した29日をきっかけに、世界の投機資金が主要国の国債、金、日本円に集まり始めた。情勢の急変に備えて、比較的に安定していると考えられる分野に資金を移動させたためである。東京市場でも国債が買われて、金利が一斉に低下。10年もの国債の利回りは4か月ぶりにゼロ%、3か月もの短期国債の利回りは5か月ぶりにマイナス0.2%にまで下落した。
9月1日になると、10年もの国債の利回りは一時マイナス0.005%に低下した。9か月半ぶりの低水準で、こんな状態が続くと金融機関の経営が悪化する。そこで日銀は国債の買い入れ額を減らし、利回りをプラスの領域にまで引き上げている。ところが金利が戻りすぎると、こんどは円高を招く要因になってしまう。実に難しいサジ加減だ。
金の相場も急騰した。ニューヨーク市場の先物相場は、9か月半ぶりに1オンス=1300ドルを突破。東京でも市中の買い取り価格が、2年2か月ぶりに1グラム=5000円を超えた。専門家によると、金相場はなお上昇する可能性が強いという。円の対ドル相場も、一時は4か月ぶりに108円台を記録している。
ただ円相場は、すぐ110円台に戻している。また株価も急落しなかった。これはアメリカの景気が底堅く、FRBによる引き締め政策の継続が見込まれるためだと思われる。こうした経済環境は今週も続くと予想されるが、問題は北朝鮮の9日の建国記念日。少なくとも、それまでは市場のリスク警戒感が弱まることはないだろう。
≪4日の日経平均 = 下げ -183.22円≫
≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
9月1日になると、10年もの国債の利回りは一時マイナス0.005%に低下した。9か月半ぶりの低水準で、こんな状態が続くと金融機関の経営が悪化する。そこで日銀は国債の買い入れ額を減らし、利回りをプラスの領域にまで引き上げている。ところが金利が戻りすぎると、こんどは円高を招く要因になってしまう。実に難しいサジ加減だ。
金の相場も急騰した。ニューヨーク市場の先物相場は、9か月半ぶりに1オンス=1300ドルを突破。東京でも市中の買い取り価格が、2年2か月ぶりに1グラム=5000円を超えた。専門家によると、金相場はなお上昇する可能性が強いという。円の対ドル相場も、一時は4か月ぶりに108円台を記録している。
ただ円相場は、すぐ110円台に戻している。また株価も急落しなかった。これはアメリカの景気が底堅く、FRBによる引き締め政策の継続が見込まれるためだと思われる。こうした経済環境は今週も続くと予想されるが、問題は北朝鮮の9日の建国記念日。少なくとも、それまでは市場のリスク警戒感が弱まることはないだろう。
≪4日の日経平均 = 下げ -183.22円≫
≪5日の日経平均は? 予想 = 下げ≫