◇ なぜ企業は貯め込むのか = 法人企業統計によると、企業の4-6月期の経常利益は前年比22.6%も増加した。ところが設備投資支出は1.5%しか増えていない。かろうじてプラスではあったものの、利益に比べればその伸びは極めて小さい。16年度でみても、利益は9.9%増加したのに設備投資はわずか0.7%の伸びにとどまっている。なぜ企業は投資しないのだろう。
従業員の給与と賞与を合計した人件費は、4-6月期に36兆円だった。1年前に比べると約2%増加している。しかし、この間に従業員数が約1.1%増えていることを勘案すると、やはり利益の伸びに比べた人件費の増加率は極めて低い。なぜ企業は給与や賞与を増やそうとしないのだろう。
人口が減少して行く日本の将来を考えると、省力化投資はしても能力拡張投資はしにくい。雇用は増加しても非正規雇用者の採用が多いから、平均すると賃金水準は上がりにくい。企業の利益は海外で稼いだ分が多く、その分は海外での再投資に回されやすい。いろいろな説明がなされているが、それだけではなさそうだ。
安倍首相は賃金増⇒消費増⇒景気の拡大という“経済の好循環”に大きな期待を寄せている。だが企業は設備投資や人件費の増加には、極めて慎重だ。その理由は何なのか。法人企業統計は3万6580社を対象に実施する大掛かりな調査である。数字を集めるだけでなく、一緒に「なぜ貯め込むのか」を経営者に聞いてみたらどうか。
≪6日の日経平均 = 下げ -27.84円≫
≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
従業員の給与と賞与を合計した人件費は、4-6月期に36兆円だった。1年前に比べると約2%増加している。しかし、この間に従業員数が約1.1%増えていることを勘案すると、やはり利益の伸びに比べた人件費の増加率は極めて低い。なぜ企業は給与や賞与を増やそうとしないのだろう。
人口が減少して行く日本の将来を考えると、省力化投資はしても能力拡張投資はしにくい。雇用は増加しても非正規雇用者の採用が多いから、平均すると賃金水準は上がりにくい。企業の利益は海外で稼いだ分が多く、その分は海外での再投資に回されやすい。いろいろな説明がなされているが、それだけではなさそうだ。
安倍首相は賃金増⇒消費増⇒景気の拡大という“経済の好循環”に大きな期待を寄せている。だが企業は設備投資や人件費の増加には、極めて慎重だ。その理由は何なのか。法人企業統計は3万6580社を対象に実施する大掛かりな調査である。数字を集めるだけでなく、一緒に「なぜ貯め込むのか」を経営者に聞いてみたらどうか。
≪6日の日経平均 = 下げ -27.84円≫
≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ≫