◇ ワシントン発の竜巻2本 = ダウ平均株価は先週772ドルの大幅安を演じた。週の前半はパウエルFRB新議長が議会で証言。アメリカ経済の順調な回復を強調し過ぎたため、市場では「ことしの利上げは3回でなく、4回になる」という見方が急増した。さらに後半はトランプ大統領が、鉄鋼とアルミに輸入関税をかけると発表。世界経済に対する悪影響が心配された。ニューヨーク市場は、ワシントン発の2本の竜巻に相次いで襲われた形になった。
日経平均も先週は711円の値下がりとなった。ニューヨーク株価の大幅安、日本の鉄鋼・アルミの対米輸出に対する影響、米中間で経済摩擦が強まる懸念。加えて円相場が105円台にまで上昇したことが、株安の要因となった。このうち円相場は、FRBによる金融引き締め、トランプ大統領の保護貿易政策の両方から上昇圧力を受けている。
FRBの利上げ加速に対する警戒は、いまに始まったことではない。だから市場も少し時間が経てば、織り込んで行くに違いない。しかし輸入制限の問題は、相手国の対応しだいでは問題が際限なく広がってしまう。市場がそのあたりまで見極めるには、長い時間がかかりそうだ。特に中国が、どんな反応をみせるのだろうか。
今週は7日に、1月の景気動向指数。8日に、10-12月期のGDP改定値、1月の国際収支と2月の景気ウォッチャー調査。9日に、1月の家計調査と毎月勤労統計。アメリカでは5日に、2月のISM非製造業景況指数。7日に、1月の貿易統計。9日に、2月の雇用統計。また中国が8日に、2月の貿易統計。9日に、2月の消費者物価と生産者物価を発表する。
≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
日経平均も先週は711円の値下がりとなった。ニューヨーク株価の大幅安、日本の鉄鋼・アルミの対米輸出に対する影響、米中間で経済摩擦が強まる懸念。加えて円相場が105円台にまで上昇したことが、株安の要因となった。このうち円相場は、FRBによる金融引き締め、トランプ大統領の保護貿易政策の両方から上昇圧力を受けている。
FRBの利上げ加速に対する警戒は、いまに始まったことではない。だから市場も少し時間が経てば、織り込んで行くに違いない。しかし輸入制限の問題は、相手国の対応しだいでは問題が際限なく広がってしまう。市場がそのあたりまで見極めるには、長い時間がかかりそうだ。特に中国が、どんな反応をみせるのだろうか。
今週は7日に、1月の景気動向指数。8日に、10-12月期のGDP改定値、1月の国際収支と2月の景気ウォッチャー調査。9日に、1月の家計調査と毎月勤労統計。アメリカでは5日に、2月のISM非製造業景況指数。7日に、1月の貿易統計。9日に、2月の雇用統計。また中国が8日に、2月の貿易統計。9日に、2月の消費者物価と生産者物価を発表する。
≪5日の日経平均は? 予想 = 上げ≫